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Trademark Appeal Case

記述的表現と図形の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第1921号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に示した構成よりなり、第36類「資金の貸付け及び手形の割引,資金借入に関する相談,資金借入に関する情報提供」を指定役務として、平成7年10月18日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『電話で、郵送で、窓口で』『ローンお気軽相談サービス』の文字を普通に用いられる態様の域を脱しない程度の方法で書してなるものであるから、単に『電話・郵便、または銀行窓口においてローンの相談サービスが気軽に受けられます。』程度の意味合いを認識するにすぎず、金融業界等では顧客誘引のための宣伝・広告のための語を表示したものと解され、商標として認識されないものであるから、これを本願指定役務に使用しても需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定・判断して本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別紙に示したとおり、細い輪郭線で囲まれた両端を内側に切り込んだ黒塗りの楕円図形内に白抜きで、上段には小さな文字で「電話で、郵送で、窓口で」と、中央部が波となった直線を挟み、下段には大きな文字で「ローンお気軽相談サービス」を配してなるものである。

ところで、インターネットに銀行が開いているホームページによれば、住宅のリホーム、進学、結婚、自家用車の購入等における個人用のローンに関する相談が気軽に行えるように、窓口のみでなく郵送や電話によっても受け付けるサービスのことを、「ローンお気軽相談サービス」と称していることが認められる(例えば、庄内銀行、大垣共立銀行の各ホームページ)。

また、近時の商業広告におけるデザインの発達普及につれて、宣伝・広告文を強調し印象づけるために、その視覚的効果を考えて、該文字の周囲を矩形や楕円で囲むように図案化して表現することが一般に行われている実情にあることからすれば、本願商標に用いられている前記楕円輪郭図形は、それらと同様なデザインの一つであって、簡単なありふれた輪郭図形とみられるものである。

そうとすると、上記構成よりなる本願商標をその指定役務中「資金借入に関する相談」に使用するときは、これに接する需要者は、本願商標全体から、その役務の提供を受けるにあたり、気軽に相談が行えることを表示したものと認識理解するに止まり、何人かの業務に係る役務であることを認識することが出来ないものといわなければならない。

なお、請求人(出願人)は、「電話で、郵送で、窓口で、ローンお気軽相談サービス」の文字部分は、指定役務との関係で自他役務の識別機能を果たすものとは考えていないが、ありふれているとはいえない特殊な図形の中にまとまりよく表しているから、全体としては十分に識別機能を果たす旨主張するが、本願商標に用いられる輪郭図形がありふれていることは前記認定とおりであり、また、これらの構成要素が一体となったことによって自他役務の識別機能を有するものに至ったという証左もないものであるから、この主張は採用することができない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、正当なものであって、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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