sokuhyo

Trademark Appeal Case

不使用取消と称呼の同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−31191(T2003−31191/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第2619397号商標(以下「本件商標」という。)は、「ROYAL」の文字と「ロイヤル」の文字とを二段に横書きしてなり、平成2年6月1日に登録出願、第26類「印刷物」を指定商品として、平成6年1月31日に設定登録されたものである。そして、当該商標権は、平成16年3月23日に存続期間の更新登録がされ、指定商品については、第16類「印刷物」とするその書換登録が平成15年6月23日にされている。

また、本件審判請求の登録は、平成15年10月1日にされた。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁要旨を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証を提出している。

1.請求の理由

本件商標は、その指定商品について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかによって使用された事実が存在しないものであるから、商標法第50条第1項の規定により、その登録は取消されるべきである。

2.答弁に対する弁駁

(1) 本件商標は「ROYAL」の欧文字及び「ロイヤル」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなるものであるところ、被請求人提出の使用証拠にはかかる二段併記で構成される本件商標が使用された事実は無い。

(2) 使用証拠では「ROYAL」又は「ロイヤル」を単独で使用された事実が示されているが、商標法第50条括弧書きにいう社会通念上同一とはいえない。

本件商標「ROYAL」及び「ロイヤル」は、「国王の,王室の血をひく」等の同一の観念を生じさせる(甲第2号証)。しかし、以下に述べるように、英文字「ROYAL」は「ロイヤル」とは別異の複数の称呼が生じる可能性がある。

インターネット検索エンジン「Google」を使用して検索したところ、「ROYAL」を下記のような片仮名文字で表すウェブサイトが多数発見された(甲第3号証ないし甲第6号証)。

・「ローヤル」と表すウェブサイト・・・約2,580件

・「ロイアル」と表すウェブサイト・・・約 453件

・「ロワイヤル」と表すウェブサイト・・約2,800件

・「ロワイアル」と表すウェブサイト・・約 462件

さらに、甲第7号証に代表されるように、「ロイアル」「ローヤル」「ロワイヤル」が「ROYAL」と併記された態様の多数の商標が登録されている事実がある。

このように、「ROYAL」は「ロイヤル」の他に「ローヤル」「ロイアル」「ロワイヤル」「ロワイアル」等の複数の称呼が生じる英文字として広く認識されているといえる。

上記のように、英文字「ROYAL」からは「ロイヤル」の他に「ローヤル」「ロイアル」「ロワイヤル」「ロワイアル」等の複数の称呼が生じる可能性がある。したがって、「ROYAL」と「ロイヤル」間には社会通念上の同一性があるとはいえない。

よって、「ROYAL」又は「ロイヤル」は本件商標「ROYAL/ロイヤル」とは社会通念上同一とはいえず、被請求人が提出した使用証拠に示された「ROYAL」又は「ロイヤル」のみの単独使用は商標法第50条に規定する登録商標(社会通念上同一と認められる商標)の使用とは認められないというべきである。

(3) 上記のように、被請求人提出の使用証拠は、本件審判請求登録前3年以内の本件商標の使用の事実を証明するものではない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由要旨を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第14号証を提出している。

1.答弁の理由

被請求人(商標権者)は、本件商標をその指定商品の「印刷物」に属する「書籍」について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用している事実がある。

(1) 乙第1号証は、商標権者「株式会社旺文社」が、平成15年1月20日に発行した「Royal English Readings[Revised Edition]」の写しであって、その記載内容から明らかなように英語の教科書であり、その巻末の発行日、発行者、発行所の表示(「発行者 株式会社旺文社」「発行所 株式会社旺文社」及び「平成15年1月20日発行」と記載されている。)から明らかなように、商標権者が平成15年1月20日に発行したものである。

その表紙、1ページ及び巻末等には「Royal」「English Readings」「Revised Edition」の文字がそれぞれ段表示されていて、使用商標は「Royal」の欧文字よりなるものであり(なお「English Readings」の部分は自他商品識別機能を営むものとはいえない)、「ロイヤル」の称呼が生じる。

さらに、本件商標のうち「ROYAL」の部分と使用商標のうち「Royal」の部分は大文字小文字の相違があるのみで綴り字を同じくするものである。

(2) 乙第2号証は、商標権者「株式会社旺文社」が、平成13年1月22日に発行した「Royal English Readings[Revised Edition]」の写しであって、その記載内容から明らかなように英語の教科書であり、巻末の発行日、発行者、発行所の表示(「発行者 株式会社旺文社」「発行所 株式会社旺文社」及び「平成13年1月22日発行」と記載されている。)から明らかなように、商標権者が平成13年1月22日に発行したものである。

その表紙、1ページ及び巻末等には商標「Royal」「English Readings」「Revised Edition」の文字がそれぞれ段表示されている。

(3) 乙第3号証は、商標権者「株式会社旺文社」が、平成14年に発行した「Royal English Readings[Revised Edition]Workbook」及びその別冊解答の写しであって、その記載内容から明らかなように商標権者が出版した英語の教科書に準拠したワークブックである。巻末の発行日、発行所の表示(「発行所 株式会社旺文社」及び「2002年重版発行」と記載されている。)から明らかなように、商標権者が平成14年にその重版を発行したものである。

その表紙、1ページ及び巻末等には商標「Royal」「English Readings」「Revised Edition」「Workbook」の文字がそれぞれ段表示されていて、使用商標は「Royal」の欧文字よりなるものであり(なお「English Readings」「Workbook」の部分は自他商品識別機能を営むものとはいえない。)、「ロイヤル」の称呼が生じる。

さらに、本件商標のうち「ROYAL」の部分と使用商標のうち「Royal」の部分は大文字小文字の相違があるのみで綴り字を同じくするものである。

(4) 乙第4号証は、商標権者「株式会社旺文社」が、平成14年1月21日に発行した「Royal English II[Revised Edition]」の写しであって、その記載内容から明らかなように商標権者が出版した英語の教科書であり、巻末の発行日、発行者、発行所の表示(「発行者 株式会社旺文社」「発行所 株式会社旺文社」及び「平成14年1月21日発行」と記載されている。)から明らかなように、商標権者が平成14年1月21日に発行したものである。

その表紙、1ページ及び巻末等には商標「Royal」「English II」「Revised Edition」の文字がそれぞれ段表示されていて、使用商標は「Royal」の欧文字よりなるものであり(なお「English II」の部分は自他商品識別機能を営むものとはいえない)、「ロイヤル」の称呼が生じる。

さらに、本件商標のうち「ROYAL」の部分と使用商標のうち「Royal」の部分は大文字小文字の相違があるのみで綴り字を同じくするものである。

(5) 乙第5号証は、商標権者「株式会社旺文社」が、平成15年に発行した「Royal English II[Revised Edition]Workbook」及びその別冊解答の写しであって、その記載内容から明らかなように商標権者が出版した英語の教科書に準拠したワークブックであり、巻末の発行日、発行所の表示(「発行所 株式会社旺文社」及び「2003年重版発行」と記載されている。)から明らかなように、商標権者が平成15年にその重版を発行したものである。

その表紙、1ページ及び巻末等には商標「Royal」「English II」「Revised Edition」「Workbook」の文字がそれぞれ段表示されていて、使用商標は「Royal」の欧文字よりなるものであり(なお「English II」「Workbook」の部分は自他商品識別機能を営むものとはいえない。)、「ロイヤル」の称呼が生じる。

さらに、本件商標のうち「ROYAL」の部分と使用商標のうち「Royal」の部分は大文字小文字の相違があるのみで綴り字を同じくするものである。

(6) 乙第6号証は、商標権者「株式会社旺文社」が、平成14年に発行した「旺文社版教科書セミナー Royal English II[Revised Edition]」の写しであって、その記載内容から明らかなように商標権者が出版した英語の教科書に準拠した解説本であり、巻末の発行日、発行所の表示(「発行所 株式会社旺文社」及び「2002年重版発行」と記載されている。)から明らかなように、商標権者が平成14年にその重版を発行したものである。

その表紙、1ページ及び巻末等には商標「Royal」「English II」「Revised Edition」「旺文社版教科書セミナー」の文字がそれぞれ段表示されていて、使用商標は「Royal」の欧文字よりなるものであり(なお「English II」「教科書セミナー」の部分は自他商品識別機能を営むものとはいえない。)、「ロイヤル」の称呼が生じる。

さらに、本件商標のうち「ROYAL」の部分と使用商標のうち「Royal」の部分は大文字小文字の相違があるのみで綴り字を同じくするものである。

(7) 乙第7号証は、商標権者「株式会社旺文社」が、平成14年に発行した「旺文社版教科書セミナーRoyal English I[Revised Edition]」の写しであって、その記載内容から明らかなように商標権者が出版した英語の教科書に準拠した解説本である。

巻末の発行日、発行所の表示(「発行所 株式会社旺文社」及び「2002年重版発行」と記載されている。)から明らかなように、商標権者が平成14年にその重版を発行したものであり、その表紙、1ページ及び巻末等には商標「Royal」「English I」「Revised Edition」「旺文社版教科書セミナー」の文字がそれぞれ段表示されている。

(8) 乙第8号証は、商標権者「株式会社旺文社」が、平成14年に発行した「Royal English I[Revised Edition]TEACHER'S MANUAL」の写しであって、その記載内容から明らかなように商標権者が出版した英語の教科書を用いて授業を行う教師のために書かれた手引きであり、巻末の発行日、発行所の表示(「発行所 株式会社旺文社」及び「2002年重版発行」と記載されている)から明らかなように、商標権者が平成14年にその重版を発行したものである。

その表紙、1ページ及び巻末等には商標「Royal」「English I」「Revised Edition」「TEACHER'S MANUAL」の文字がそれぞれ段表示されていて、使用商標は「Royal」の欧文字よりなるものであり(なお「English I」「TEACHER'S MANUAL」の部分は自他商品識別機能を営むものとはいえない。)、「ロイヤル」の称呼が生じる。

さらに、本件商標のうち「ROYAL」の部分と使用商標のうち「Royal」の部分は大文字小文字の相違があるのみで綴り字を同じくするものである。

(9) 乙第9号証は、商標権者「株式会社旺文社」が、平成13年に発行した「Royal English Communication B[Revised Edition]TEACHER'S MANUAL」の写しであって、その記載内容から明らかなように商標権者が出版した英語の教科書を用いて授業を行う教師のために書かれた手引きであり、巻末の発行日、発行所の表示(「発行所 株式会社旺文社」及び「2001年重版発行」と記載されている。)から明らかなように、商標権者が平成13年にその重版を発行したものである。

その表紙、1ページ及び巻末等には商標「Royal」「English Communication B」「Revised Edition」「TEACHER'S MANUAL」の文字がそれぞれ段表示されていて、使用商標は「Royal」の欧文字よりなるものであり(なお「English Communication B」「TEACHER'S MANUAL」の部分は自他商品識別機能を営むものとはいえない。)、「ロイヤル」の称呼が生じる。

さらに、本件商標のうち「ROYAL」の部分と使用商標のうち「Royal」の部分は大文字小文字の相違があるのみで綴り字を同じくするものである。

(10) 乙第10号証は、商標権者「株式会社旺文社」が、平成13年に発行した「Royal English Communication B[Revised Edition]Dictationノート」の写しであって、その記載内容から明らかなように商標権者が出版した英語の教科書に関する補助教材であり、巻末の発行日、発行所の表示(「発行所 株式会社旺文社」及び「2001年重版発行」と記載されている。)から明らかなように、商標権者が平成13年にその重版を発行したものである。

その表紙、1ページ及び巻末等には商標「Royal」「English Communication B」「Revised Edition」「Dictationノート+CD」の文字がそれぞれ段表示されていて、使用商標は「Royal」の欧文字よりなるものであり(なお「English Communication B」「Dictationノート+CD」の部分は自他商品識別機能を営むものとはいえない。)、「ロイヤル」の称呼が生じる。

さらに、本件商標のうち「ROYAL」の部分と使用商標のうち「Royal」の部分は大文字小文字の相違があるのみで綴り字を同じくするものである。

(11) 乙第11号証は、商標権者「株式会社旺文社」が、平成15年に発行した「徹底例解ロイヤル英文法 ROYAL ENGLISH GRAMMAR with Complete Examples of Usagae 改訂新版」の写しであって、その記載内容から明らかなように商標権者が出版した英文法の参考書であり、表紙カバーの発行日、発行所の表示(「発行所 株式会社旺文社」及び「2003年重版発行」と記載されている。)から明らかなように、商標権者が平成15年にその重版を発行したものである。 その表紙カバー、1ページ等には商標「徹底」「例解」「ロイヤル英文法」「ROYAL ENGLISH GRAMMAR」「with Complete Examples of Usagae」「改訂新版」の文字がそれぞれ段表示されていて、使用商標は「ROYAL ENGLISH GRAMMAR」の欧文字及び「ロイヤル英文法」の片仮名文字、漢字よりなるものであるが、このうち「ENGLISH GRAMMAR」ないし「英文法」の部分は自他商品識別機能を営むものとはいえないことからみて、使用商標からは「ロイヤル」の称呼も生じる。

さらに、本件商標と使用商標のうち「ROYAL」の部分ないし「ロイヤル」の部分は同一である

(12) 乙第12号証は、商標権者「株式会社旺文社」が、平成15年に発行した「教師のためのロイヤル英文法 ROYAL ENGLISH GRAMMAR For Teachers」の写しであって、その記載内容から明らかなように商標権者が出版した高校英語教師のための参考書であり、表紙カバーの発行日、発行所の表示(「発行所 株式会社旺文社」及び「2003年重版発行」と記載されている。)から明らかなように、商標権者が平成15年にその重版を発行したものである。

その表紙カバー、1ページ等には商標「教師のための」「ロイヤル英文法」「ROYAL ENGLISH GRAMMAR For Teachers」の文字がそれぞれ段表示されていて、使用商標「教師のためのロイヤル英文法」「ROYAL ENGLISH GRAMMAR For Teachers」のうち「教師のための」「ENGLISH GRAMMAR」「ENGLISH GRAMMAR For Teachers」の部分は自他商品識別機能を営むものとはいえないことからみて、使用商標からは「ロイヤル」の称呼も生じる。

さらに、本件商標と使用商標のうち「ROYAL」の部分ないし「ロイヤル」の部分は同一である。

(13) 乙第13号証は、商標権者「株式会社旺文社」が、平成14年に発行した「ロイヤル英文法問題集 Brush−Up Exercises Based on ROYAL ENGLISH GRAMMAR 改訂新版」の写しであって、その記載内容から明らかなように商標権者が出版した英文法の問題集であり、表紙カバーの発行日、発行所の表示(「発行所 株式会社旺文社」及び「2002年重版発行」と記載されている。)から明らかなように、商標権者が平成14年にその重版を発行したものである。

その表紙カバー、1ページ等には商標「ロイヤル英文法問題集」「Brush−Up Exercises Based on ROYAL ENGLISH GRAMMAR」「改訂新版 New Edition」「別冊解答付き」の文字がそれぞれ段表示されていて、使用商標「ロイヤル英文法問題集 Brush−Up Exercises Based on ROYAL ENGLISH GRAMMAR」のうち「英文法問題集」「Brush−Up Exercises Based on ROYAL ENGLISH GRAMMAR」の部分は自他商品識別機能を営むものとはいえないことからみて、使用商標からは「ロイヤル」の称呼も生じる。

さらに、本件商標と使用商標のうち「ROYAL」の部分ないし「ロイヤル」の部分は同一である。

(14) 乙第14号証は、商標権者「株式会社旺文社」が、平成15年に発行した「2003年版小学生・中学生・高校生用辞典学習参考書」の写しであって、平成15年に商標権者が出版販売している辞典、学習参考書を紹介したものであり、その50ページには「徹底例解ロイヤル英文法〔改訂新版〕」(乙第11号証)「ロイヤル英文法問題集〔改訂新版〕」(乙第13号証)が掲載されており、これら参考書・問題集が平成15年に商標権者によって出版販売されていたことを示すものである。

第4 当審の判断

被請求人が、本件商標を本件審判の取消請求に係る指定商品について使用していた事実を証明するものとして提出した証拠(乙第1号証ないし乙第14号証)を検討する。

1.本件商標の使用について

(1) 被請求人提出に係る乙第1号証の英語の教科書には、「Royal English Readings」、乙第2号証の英語の教科書には、「Royal English Readings」、乙第3号証の英語の教科書に準拠したワークブックには、「Royal English Readings」、乙第10号証の英語の教科書に関する補助教材には、「Royal English Communication B」とそれぞれ記載されており、 その使用に係る「Royal」の文字以外の「English Readings」「English Communication B」の各文字部分はいずれも、使用商品である英語の教科書におけるの内容(品質)表示といえるから、その使用にあって「Royal」の文字部分が自他商品の識別機能を有するものと認め得るものである。

(2) 同じく、平成15年に発行された乙第11号証の英文法の参考書には、「徹底例解ロイヤル英文法 ROYAL ENGLISH GRAMMAR with Complete Examples of Usagae」、平成15年に発行された乙第12号証の高校英語教師のための参考書には、「教師のためのロイヤル英文法 ROYAL ENGLISH GRAMMAR For Teachers」及び平成14年に発行された乙第13号証の英文法の問題集には、「ロイヤル英文法問題集 Brush−Up Exercises Based on ROYAL ENGLISH GRAMMAR 改訂新版」とそれぞれ記載されており、その使用に係る「ROYAL」又は「ロイヤル」の文字以外の「徹底例解」「英文法」「ENGLISH GRAMMAR with Complete Examples of Usagae」、「教師のための」「英文法」「ENGLISH GRAMMAR For Teachers」「英文法問題集」「Brush−Up Exercises Based on」及び「ENGLISH GRAMMAR」の各文字部分はいずれも、使用商品である英語の参考書又は問題集におけるの内容(品質)又は用途表示といえるから、その使用にあって「ロイヤル」及び「ROYAL」の文字部分が自他商品の識別機能を有するものと認め得るものである。

そして、平成15年に商標権者が出版販売している辞典、学習参考書を紹介した乙第14号証には、「徹底例解ロイヤル英文法〔改訂新版〕」(乙第11号証)「ロイヤル英文法問題集〔改訂新版〕」(乙第13号証)が掲載されていることが認められる。

(3) 上記英語の教科書等(乙第1号証ないし乙第3号証、乙第10号証)は、商標権者「株式会社旺文社」を発行者として、平成13年1月22日より、継続的に発行されていたことが認められ、また、これに関する参考書又は問題集(乙第11号証ないし乙第13号証)も同様に発行されていたものとみて差し支えない。

(4) 上記「Royal English Readings」及び「Royal English Communication B」「徹底例解ロイヤル英文法」「ROYAL ENGLISH GRAMMAR with Complete Examples of Usagae」「教師のためのロイヤル英文法」「ROYAL ENGLISH GRAMMAR For Teachers」「ロイヤル英文法問題集」及び「Brush−Up Exercises Based on ROYAL ENGLISH GRAMMAR」の表示は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用とみるのが相当であり、また、上記英語の教科書、参考書又は問題集等は、本件商標の指定商品である「印刷物」に属する「書籍」の範疇の商品と認められる。

(5) 以上のとおり、被請求人は、本件審判請求の登録(平成15年10月1日)前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品について、商標権者により本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用していることを証明し得たものといわなければならない。

2.請求人の主張について

請求人は、甲第2号証ないし甲第8号証を提出し、「英文字『ROYAL』からは『ロイヤル』の他に『ローヤル』『ロイアル』『ロワイヤル』『ロワイアル』等の複数の称呼が生じる可能性がある。したがって、『ROYAL』と『ロイヤル』間には社会通念上の同一性があるとはいえない。」旨主張している。

しかし、本件商標の構成は、「ROYAL」の欧文字と、「ロイヤル」の片仮名文字とを上下二段に書したものであって、係る英単語を外来語表記するときは「ロイヤル」の片仮名表記が一般的(「ロイヤル【royal】(多く、接頭語に用いる)『王の』『王室の』の意。」広辞苑五版 参照)であり、「ROYAL」と「ロイヤル」とは、観念を同一にし、また、それより生じる称呼も同一にするものである。そして、それぞれが自他商品の識別標識として同一の機能を果たし得るものであって、当該登録商標の使用と認められるものというべきであり、請求人提出に係る証拠及びその主張をもって、一方の文字より生ずる称呼及び観念と他方の文字より生ずるそれらとが異なるものとまでいえないから、この点に関する請求人の主張は採用できない。

3.結語

したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。