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結論

勝訴(請求認容)

商標「株式会社イプセン」:称呼類似性「ン」の有無(第4条第1項第11号|審判不服2003−9663(T2003−9663/J1))

審判番号
不服2003−9663(T2003−9663/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「株式会社イプセン」引用商標「株式会社コスメティックスイプセン」
争点(論点)
称呼類似性「ン」の有無
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2003−9663(T2003−9663/J1)・不服)は、本件商標「株式会社イプセン」と引用商標「株式会社コスメティックスイプセン」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似性「ン」の有無」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「株式会社イプセン」の文字を標準文字で表してなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年7月17日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、下記(1)及び(2)である。

(1)登録第2422964号商標(以下、「引用商標1」という。)は、「株式会社コスメティックスイプセン」の文字を横書きしてなり、平成元年12月2日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同4年6月30日に設定登録され、その後、同14年7月9日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、同15年5月6日に登録名義人の表示が出願人(請求人)に表示更正され、さらに、同16年8月4日に、第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として書換登録されたものである。

(2)登録第4276523号商標(以下、「引用商標2」という。)は、「IPSE」及び「イプセ」の文字を横書きしてなり、平成10年3月31日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同11年5月28日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)引用商標1について

引用商標1については、平成15年5月6日に表示更正された結果、本願商標の出願人(請求人)と引用商標の商標権者とは同一人となったものであるから、この件に関する原査定の拒絶の理由は解消したものである。

(2)引用商標2について

本願商標及び引用商標2は、上記の構成よりなるところ、その構成より、本願商標は「カブシキカイシャイプセン」又は、「イプセン」の称呼を、引用商標2は「イプセ」の称呼を生ずるものである。

そして、本願商標より生ずる「カブシキカイシャイプセン」と引用商標2より生ずる「イプセ」の称呼とは、前半部分に「カブシキカイシャ」の音の有無の差により明確に聴別し得るものである。

次に、本願商標より生ずる「イプセン」の称呼と引用商標2より生ずる「イプセ」の称呼についてみるに、「イプセン」は、4音構成よりなり、半濁音で強く響く「プ」が第2音であることから、「イプ」と「セン」との2音節のように発音され、末尾音「ン」も明瞭に聴取され得るものである。そして、「イプセ」は、3音構成であって一気に発音されものである。そうすると、両称呼は、4音と3音という比較的短い音構成であることから、末尾音「ン」の有無の差により、聴別し得るといえるものである。

また、観念についてみても、「イプセン」は、「人形の家」、「幽霊」等を著した、ノルウェーの劇作家「Henrik Ibsen」の略称「イプセン」として、ある程度知られているところであるのに対して、「IPSE」と「イプセ」は、特定の語義、意味合いを有しない造語からなるものであるから、この観念上の相違が、称呼に与える影響は少なくないといえるから、両称呼は、称呼上相紛れるおそれはなく、外観上においても両者は、明らかに相違するものである。

したがって、本願商標と引用商標2とは、非類似の商標といえるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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