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Trademark Appeal Case

不使用取消審判の成否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−31252(T2003−31252/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件審判請求に係る登録第662384号商標(以下「本件商標」という。)は、「ハイコバール」の片仮名文字と「HYCOBAL」の欧文字を二段に横書きしてなり、昭和37年12月8日に登録出願され、第1類「薬剤及び医療補助品」を指定商品として、昭和39年12月22日に設定登録されたものである。その後、この商標権は3回にわたり存続期間の更新登録がされている。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中「薬剤」の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を、本件商標は、その指定商品のうち「薬剤」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者または通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。旨述べ、その証拠方法として甲第1号証を提出している。

第3 被請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のとおり述べ、その証拠方法として乙第1号証ないし同第4号証を提出している。

1 被請求人は、本件商標をその指定商品中の「薬剤」に属する「ビタミン剤」に付して製造販売しており、この事実を商品パッケージ(乙第1号証)により立証する。

このパッケージは、現在使用に供しているものであって、これによれば、本件商標の「ハイコバール/HYCOBAL」が「補酵素型ビタミンB12剤」の登録商標として使用されていることが判明できる。

なお、「HYCOBAL」と実際に使用している「Hycobal」とは字体が異なるとしても、これは同一字形における相互間の使用と認められているものである。

2 平成12年ないし15年の納品案内書(乙第2号証)によれば、「ハイコバールカプセル500」(この商標的要部は「ハイコバール」にある)が現実に取引に資され、市場に出回っていて、これにより、被請求人が、審判請求以前の3年間に本件商標を正当に使用していることが立証できる。

3 被請求人は、2003年2月改訂(第4版)の「補酵素型ビタミンB12剤/ハイコバールカプセル500μgHycobal」のパンフレット(乙第3号証)を取引者に配布しており、「ハイコバール」に関する【組成・性状】【効能・効果】【用法・用量】【使用上の注意】【薬物動態】【臨床成績】【薬効薬理】【有効成分に関する理化学的知見】【包装】【主要文献】【文献請求先】【商品情報お問い合わせ先】等の説明がなされている。

4 2003年8月作成(新様式第1版)の医薬品インタビューフォームの「補酵素型ビタミンB12剤ハイコバールカプセル500μgHycobal」(乙第4号証)のカタログによれば、「ハイコバール」に関する「概要に関する項目」「名称に関する項目」「有効成分に関する項目」「製剤に関する項目」「治療に関する項目」・・・その他多数の詳細な説明がなされている。

5 このように、被請求人が添付する商品パッケージ、納品案内書、パンフレット、医薬品インタビューフォームのカタログ等からして、本件商標の「ハイコバール/HYCOBAL」は、その登録後から現在に至るまで盛大に継続使用してきているのが十分に立証し得るのである。

したがって、被請求人が本件商標をその指定商品中の「薬剤」に属する「ビタミン剤」に使用しているのが立証できることからして、「薬剤」について使用していないとした請求人の主張は成り立たないこと明らかである。

6 以上のとおり、本件商標は商標法第50条第1項の規定には該当しないから、適法に存続して然るべきものである。

第4 当審の判断

被請求人は、本件商標を「ビタミン剤」について使用している旨主張しているので、その点について検討する。

1 乙各号証における事実について

被請求人提出の商品パッケージ(乙第1号証)、平成12年9月5日ないし同15年4月23日被請求人(商標権者)発行の各得意先宛の納品案内書(18枚)(乙第2号証)、2003年2月改訂の組成・性状、効能・効果、用途・用法等が記載されている商品パンフレット(乙第3号証)、2002年8月作成の医薬品インタビューフォーム(商品カタログ)(乙第4号証)によると、「ハイコバール」の片仮名文字及び「Hycobal」の欧文字の商標(以下「使用商標」という。)が、ビタミンB12欠乏症の予防及び治療等の効能・効果のある補酵素型ビタミンB12剤、すなわち医薬品の「ビタミン剤」(以下「使用商品」という。)に表示されていて、その使用商品は、被請求人(商標権者)が平成12年9月5日ないし同15年5月9日に販売していたこと(乙第2号証)が認められる。

2 しかして、本件商標の構成、第1で述べたとおり、「ハイコバール」の片仮名文字と「HYCOBAL」の欧文字を二段に横書きしてなるものであり、これに対し、使用商標の構成、前項1のとおり、「ハイコバール」の片仮名文字及び「Hycobal」の欧文字よりなるところ、本件商標と使用商標は、その欧文字部分が大文字と小文字の差異があるのみで、その綴り文字、称呼を共通にする、社会通念上同一の商標と認識されると認められる。

また、使用商品「ビタミン剤」は、医薬品の一種であって、本件審判請求に係る指定商品「薬剤」に含まれる商品と認められる。

なお、請求人は、被請求人の答弁に対し、何らの弁駁もしていない。

3 以上からすれば、本件商標は、本件審判請求の登録(平成15年10月22日)前3年以内である、少なくとも、平成12年9月5日ないし同15年5月9日にかけて、日本国内において、商標権者が本件商標の使用をしていたものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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