Trademark Appeal Case
文字と図形の称呼観念類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成4年審判第13059号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ミツウロコ」の片仮名文字と「MITSUUROKO」のローマ字とを二段に横書きした構成からなり、第19類「台所用品その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和63年4月4日に登録出願され、その後、指定商品については、「台所用品、日用品(但し、国旗、のぼり、旗、旗竿、うちわ、せんす、ちょうちん、あんどん、石油ランプ、燈芯、ほや、ろうそく、ろうそくたて、はえ取り紙、はえたたき、ねずみ取り器、植木ばち、洋服ブラシ、紙製手ふき、衛生手ふき(薬品をしませたもの)、家庭用し尿処理そう、家庭用汚水浄化そう、脱臭器、買物かご、お守り、印刷したくじ(おもちゃを除く)、荷札、家庭用塵芥焼却炉(器)、化学物質を充填してなる保温保冷具、ハンガーボード、靴下の型崩れ防止用台紙を除く)」と補正されたものである。
2 原査定の引用商標
原査定において、登録異議申立ての結果、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第131691号商標(以下、「引用商標A」という。)は、別紙(1)に表示したとおりの構成からなり、明治42年商標法に係る類別第14類「他類ニ属セサル陶器、磁器、七宝製品、土器、瓦、煉瓦類一切」を指定商品として、大正10年6月1日登録出願、同10年7月8日に登録されたものであり、同登録第133433号商標(以下、「引用商標B」という。)は、別紙(2)に表示したとおりの構成からなり、明治42年商標法に係る類別第15類「玻璃及他類ニ属セサル其製品並ニ琺瑯質品」を指定商品として、大正10年6月1日登録出願、同10年8月15日に登録されたものであり、いずれも有効に存続するものである。
3 当審の判断
本願商標と引用各商標の類否について判断するに、本願商標は、前示した構成のとおり、「ミツウロコ」と「MITSUUROKO」の文字よりなるところ、「ミツウロコ」は我が国では紋所の一種「三鱗」を意味する語として知られているものであり(「広辞苑[第五版]」2562頁、「大辞林」2325頁)、「MITSUUROKO」はそのローマ字表記と認められる。してみれば、本願商標よりは、「ミツウロコ」の称呼及び紋所としての「三鱗」の観念を生ずるものと認められる。
引用商標A、同Bは、上部に一個、底辺部に二個と「品の字」状に三角形を配してなるもので、全体の構成も三角形からなるものである。この図形は、我が国では「三鱗」又は「ミツウロコ」と呼ばれて良く知られているものであることが認められる(前掲、「広辞苑[第五版]」、「大辞林」)。また、商標として採択、使用された場合にも、「ミツウロコ」の称呼及び紋章としての「三鱗」の観念を生ずるものと認められる(島武史「屋号・商標100選」日本工業新聞社136頁、198頁)。
これに対して、請求人は、引用各商標より「ミツウロコ」「三鱗」の称呼、観念は生じない旨主張する。
しかしながら、引用商標は、紋所に由来し「三鱗」として一般に知られている図形であって、我が国で最も一般的な辞書である広辞苑等にも収録されているものであり、取引の実情においても同様であって、既に当庁の決定及び審決において、同種の図形については、前示と同じ認定をしているところである(平成9年10月15日決定 平成2年審判第9849号、平成11年2月10日審決 平成4年審判第18988号)。したがって、請求人の主張は採用することができない。
してみれば、本願商標と、引用商標A、同Bは、「ミツウロコ」の称呼及び「三鱗」の観念において類似するものと言わなければならない。
そして、本願商標に係る指定商品は各引用商標に係る指定商品とは同一又は類似のものである。
請求人は、引用商標が使用されていない旨主張する。しかしながら、この点に関しては主張のみで、請求人が不使用取消審判を請求した事実は確認できない。
また、本願商標は永年使用した結果ガスコンロ、キッチン用品等に使用して請求人の商号の要部として認識されている旨主張し、また、甲第17号証及び同第18号証を提出している。しかしながら、甲各号証をみても請求人の主張を裏付ける資料は見当たらないばかりでなく、商号としての周知等が直ちに商品の識別標識たる商標に影響を及ぼすかは別としても、本願商標に係る指定商品はガスコンロ、キッチン用品以外を多数含んでいるものであり、そして、それらの指定商品に係る取引の実情については立証するところがなく、甲第17号証及び同第18号証に係る登録異議の決定と同じ立場に立つことはできないと言わなければならず、請求人の主張は採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は正当であり、取り消す限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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