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Trademark Appeal Case

器具と接着剤の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90840(T2003−90840/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4711578号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4711578号商標(以下「本件商標」という。)は、「ピタゴラス」の文字を標準文字としてなり、平成14年12月2日に登録出願され、第21類「ティッシュペーパー・キッチンタオル・クッキングペーパー等の包装箱用シート状保持具」を指定商品として、平成15年9月19日に設定登録されたものである。

2 引用商標

商標登録異議申立人が引用する登録第4331280号商標(以下「引用商標」という。)は、「ピタゴラス」の文字を標準文字としてなり、平成10年6月10日に登録出願され、第16類「紙類,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,事務用ラミネート加工機」を指定商品として、平成11年11月5日に登録されたものである。

3 登録異議の申立ての理由(要旨)

本件商標と引用商標を対比すると、商標自体が仮名文字「ピタゴラス」から構成される点において両商標は全く同一である。

本件商標の指定商品である「ティッシュペーパー・キッチンタオル・クッキングペーパー等の包装箱用シート状保持具」なる商品の具体的内容を市場で現実に製造販売されている商品(甲第3号証)から判断すると、化粧箱やティッシュペーパ一箱を壁面等に付着固定させるための接着材であることは明らかであり、また、この商品と同種商品を発明の対象として特許出願された特開2003−1653号公報(甲第4号証)にも自己接着材であることが明示されている。つまり、「保持具」の実体は、接着材そのものに他ならず、この接着材は、引用商標の指定商品の一部である「家庭用接着剤」と、商品の目的、機能、作用並びに効能においていずれも共通し、商標法第4条第1項第11号に規定する「類似する商品」に該当する。

以上の理由により、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。

4 当審の判断

本件商標の指定商品である「ティッシュペーパー・キッチンタオル・クッキングペーパー等の包装箱用シート状保持具」については、出願審査の段階において、出願人から次のように商品説明がされたものである。

(1)商品の材質、形状、大きさ

本件商品はシート状であって材質は特殊アクリルフォームであります。形状は楕円形で、大きさは100mm×150mmであります。

(2)商品の用途・機能・効能

ティッシュペーパー・キッチンタオル・クッキングペーパー等の包装箱を垂直に貼るための専用シートであって、特に、ティッシュボックス等の置き場に困るキッチンや洗面所などの水周り場の表面が平らで平滑なガラス面、鏡面、タイル面等に貼って使用します。

本件商品「ピタゴラス」を使用することにより、ティッシュボックスをいつも定位置に置くことが出来ますので、いちいち他の場所からティッシュペーパーを持ってくることもなく、必要なときにそこからいとも簡単にティッシュペーパーを取り出してすぐ使用することが出来ます。また更に高い所にティッシュボックス等を貼り付ければ、ペットや子供のティッシュペーパーへのイタズラを防ぐこともできます。

(3)商品の特徴

従来、磁石を使用してティッシュボックスを貼着する商品があります。この商品ですと、磁力によって冷蔵庫等の金属面にティッシュボックスを貼着することが出来ますが、鏡・ガラス・タイル等には貼着することは出来ませんでした。

しかしながら本件商品「ピタゴラス」は、素材に使用している特殊アクリルフォームの自己粘着性によって、磁力に頼ることなく貼着することが出来ますので、冷蔵庫等の金属面以外にも鏡・ガラス・タイル等の平滑面に貼着することが出来ます。また更に容易に貼ったりはがしたりすることが出来ますのでお好きな場所に貼り直すことも可能であります。なお、シール等と違って接着剤を使用しておりませんので糊跡も残ることはありません。そしてもしも、ゴミや汚れが付着して粘着力が落ちたときには洗うことで粘着力が回復し、繰り返して使用することが出来ます。

(4)使用の方法

商品表面の柄のついた方の透明フィルムをはがし、BOXティッシュの裏面に貼り付けます。そして、本件商品の裏面の透明フィルムをはがします。それから、貼り付ける面(平滑面)の水滴や汚れをよく拭き取って、BOXティッシュ全体を貼り付けます。その後、よく貼着するようにティッシュペーパーの取り出し口から手を入れて、ペーパーごしに本件商品を押しつけます。

ここに商品の全体写真、貼り付けの方法を示す写真を貼付しますのでご参照ください。

(以下略)

そして、上記の商品説明によれば、本件商標の指定商品である「ティッシュペーパー・キッチンタオル・クッキングペーパー等の包装箱用シート状保持具」は、本質的に器具というべき商品と認められ、この点で「家庭用接着剤」とは基本的な相違がある。また、両商品は、接着をするという点では共通するといえなくもないが、本件商標の指定商品では接着した(包装箱に入った)ティッシュペーパー等が消費されるとその包装箱をはがして新たなものを繰り返し接着することが前提となっているのに対して、「家庭用接着剤」では一度接着するとその役割は終了する点で異なる。さらに、上記の商品説明中に、「なお、シール等と違って接着剤を使用しておりませんので糊跡も残ることはありません。」との記載があり、本件商標の指定商品は接着剤を使用していないものと認められる。してみると、商品の目的、機能、作用並びに効能が共通であるとは認められない。

加えて、本件商標の指定商品と家庭用接着剤とが、生産部門や販売部門を共通にするものと認め得る証左もない。

そうしてみると、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品中の「家庭用接着剤」は、非類似の商品と判断するのが相当である。

また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品中の「家庭用接着剤」以外の商品も、非類似の商品と認められる。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえない。

よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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