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商標「OPENMP」の規格名称の著名性(第4条第1項第16号・第4条第1項第10号・第4条第1項第19号|審判異議2003−90750(T2003−90750/J7))

審判番号
異議2003−90750(T2003−90750/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「OPENMP」
争点(論点)
規格名称の著名性
適用条文
第4条第1項第16号・第4条第1項第10号・第4条第1項第19号
指定商品・役務の区分
第9類・第42類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2003−90750(T2003−90750/J7)・異議)は、本件商標「OPENMP」について、商標法第4条第1項第16号・第4条第1項第10号・第4条第1項第19号への該当性が争われた事例です。主な争点は「規格名称の著名性」です。指定商品・役務は第9類・第42類に属します。特許庁は「登録第4700640号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4700640号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1.本件商標

本件登録第4700640号商標(以下「本件商標」という。)は、2001年12月17日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成14年5月20日に登録出願、「OPENMP」の文字(標準文字)を横書きしてなり、第9類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び役務として、同15年8月15日に設定登録されたものである。

2.登録異議の申し立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、以下の(1)ないし(3)の申立理由を述べ、本件商標は、商標法第43条の2第1号により取り消されるべきであると主張し、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第33号証を提出した。

(1)申立人である「オープンエムピー アーキテクチャー レビュー ボード」は、多くのコンピュータハードウェア企業及びコンピュータソフトウェア企業等から構成された非営利組織であり、その構成員の協力のもとに、1997年に策定した共有メモリ並列計算機におけるマルチスレッド並列プログラミングにおける標準規格の名称が「OpenMP」(以下「OpenMP」という。)である。

そして、「OpenMP」は、申立人の当該規格を認識させるものとして、本件商標の出願時である2002年5月20日以前から、当該業界中に広く知られる世界的に著名な名称となっているものである。

商標権者は、申立人組織の一員であることは、本人自身のウェブサイトをみても明らかである(甲第33号証)。

してみれば、商標権者は当該名称に化体した信用或いはその信用を通じて得られる申立人等の利益を横取りしようとするものであるから、これらの行為は不正の目的によるものといわざるを得ない。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第19号の規定に違反して登録されたものである。

(2)「OpenMP」は、上記した通り世界的に著名な規格の名称として、本件商標の出願前より需要者の間に広く認識されるに至っているものである。

また、本件商標と「OpenMP」は類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品・役務と、「OpenMP」を使用した商品及び営業活動は抵触するものであるから、本件商標が指定商品・役務について使用された場合、申立人若しくは申立人と関係のある者の業務に係る商品・役務と出所混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第10号及び同第15号の規定に違反して登録されたものである。

(3)「OpenMP」は、当該名称が使用されている製品について、「OpenMP」規格の製品であることの商品の品質及び役務の質を表示するものであるから、これを「OpenMP」規格に不準拠の商品及び役務について使用する場合は、商品の品質及び役務の質について誤認を生じさせるおそれがある。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第16号の規定に違反して登録されたものである。

3.当審の判断

(1)申立人提出に係る甲各号証(大部分が英文表記であって、訳文も十分に付されているとはいえないものである。)によっては、申立人である「オープンエムピー アーキテクチャー レビュー ボード」なる組織が、如何なる組織であるのか十分に立証されていない。

(2)また、申立人が、「OpenMP」の著名性を証する書面として提出した、甲各号証の証拠資料をもってしては、商標「OpenMP」の著名性を認めるに不十分であるというべきである。

そうとすれば、本件商標をその指定商品又は指定役務に使用した場合、その商品又は役務が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品又は役務の出所について混同を生ずるおそれのないものである。

してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものではない。

(3)さらに、本件商標の周知・著名性については上記した通りであるから、商標権者が本件商標を採択、使用する行為に不正の目的があったとはいえないところである。

してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものではない。

(4)加えて、「OpenMP」の文字が特定の商品の品質又は役務の質を表示するものとは認められないから、これを本願指定商品又は指定役務に使用したときに商品の品質及び役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるほどに「OpenMP」がよく知られた存在であるとはいえないところである。

してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではない。

(5)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第15号、同第16号及び同第19号のいずれにも違反して登録されたものではない。

よって、本件商標は商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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