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Trademark Appeal Case

不使用取消の指定商品範囲

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−31469(T2003−31469/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第1803211号商標の指定商品中「化粧用具」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第1803211号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、昭和58年4月27日に登録出願、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、昭和60年8月29日に設定登録、平成7年9月28日に商標権存続期間の更新登録がされているものである。

2 請求人の主張の要点

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第6号証を提出した。

(1)請求の理由

請求人の調査したところによると、本件商標は、その指定商品「化粧用具」について、本件商標の商標権者である株式会社美巧によって継続して3年以上日本国内において使用されておらず、現在も使用されている事実は見いだせない。加えて、商標登録原簿上において、通常使用権及び専用使用権等の設定の登録がなされておらず、使用権者が使用していることも考えられない(甲第2号証)。

したがって、請求人は、商標法第50条第1項の規定に基づき、本件商標の登録を「旧第21類 化粧用具」について取り消すとの審決を求める。

(2)弁駁の理由

平成15年12月26日付けの本件審判事件答弁書において、被請求人が立証するところは、被請求人が本審判請求の登録前3年以内に、本件商標を商品「化粧用具」、即ち「洗面用具入れ」について日本国内で使用しているとの点である。被請求人は、本件商標を「洗面用具入れ」に使用している証拠として乙第2号証ないし同第7号証を提出している。

しかし、これらに明示されている商品は「かばん類、袋物(現行の類似群コード21C01)」の範ちゅうに属する商品であり、商標法上の「洗面用具入れ(同21F01)」には該当しない。よって、被請求人は、「化粧用具」に係る本件商標の使用を立証していないから、商標法第50条第2項により、「旧第21類 化粧用具」に係る本件商標の登録の取り消しを免れないものである。

3 被請求人の答弁の要点

被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第11号証を提出した。

(1)本件商標は、商標権利者たる被請求人により、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、第21類「化粧用具」に属する商品「洗面用具入れ」に使用されているものであるから、取り消されるべきではない。

被請求人は、昭和44年6月4日に設立登記された株式会社であり、東京都台東区浅草四丁目2番6号に本店を置き、平成12年10月6日設置により、東京都中央区日本橋小伝馬町13番7号に支店を登記したものであり、実質的な商業活動は東京都中央区日本橋小伝馬町13番7号の支店所在地において営むものである。また、設立登記以来「各種袋物の製造ならびに販売」を主たる業務としてきたものである(乙第1号証)。

そして、少なくとも平成15年8月頃より、商品「洗面用具入れ」の製造及び販売をし、現在に到っているものである。

(2)被請求人が商品「洗面用具入れ」に使用する商標の構成態様は、後述する乙6号証及び同第7号証に明示されるとおり、本件商標の構成態様と同一といえるものである。そして、本件審判請求の登録日から遡ること3年以内である平成15年8月頃から現在に到るまで、本件商標を表示した商品「洗面用具入れ」の現物を、同じく本件商標を表示したパンフレットとともに、販売を目的として支店ショールームに展示している。

この事実を立証するために、被請求人の支店におけるショールームの写真(乙第2号証ないし同第5号証)を提出する。

該乙第2号証ないし同第5号証によれば、商品「洗面用具入れ」の現物と、商品のパンフレットが同時に撮影されているものであり、商品のパンフレットには本件商標が表示されているものである。

(3)次に、本件審判請求の登録日から遡ること3年以内である平成15年8月頃から現在に到るまで、商品「洗面用具入れ」の販売を目的として作成した本件商標を表示した商品のパンフレットを頒布した事実がある。

この事実を立証するために、被請求人が作成した商品のパンフレット(乙第6号証及び同第7号証)を提出する。

該乙第6号証及び同第7号証によれば、商品「洗面用具入れ」と、本件商標が明瞭に表示されているものである。

(4)また、本件審判請求の登録日から遡ること3年以内である2003年(平成15年)9月2日に、本件商標を使用した商品「洗面用具入れ」を「ポーチ」と称して販売した事実がある。

この事実を立証するために、被請求人が当該商品の販売にあたって発行した納品書の写し(乙第8号証)を提出する。

この納品書の内容から明らかなように、該納品書は、被請求人が発行したものであり、同納品書中の商品コード欄及び品名欄に記載された「1829−201 ポーチ」、「1829−202 ポーチ」、「1829−205 ポーチ」は、商品のパンフレット(乙第6号証)に対応するものであると共に、納品書及びパンフレットに「ポーチ」とあるのは、いずれも商品「洗面用具入れ」を表しているものであり、商品「洗面用具入れ」の販売にあたってのイメージを考慮した営業戦略として「ポーチ」と称しているものである。

これら商品のパンフレットの記載内容からして、2003年(平成15年)9月2日に、本件商標が、商品「洗面用具入れ」について使用されている事実は明白である。

(5)さらに、本件審判請求の登録日から遡ること3年以内である2003年(平成15年)9月25日に、本件商標を使用した商品「洗面用具入れ」を販売した事実がある。

この事実を立証するために、被請求人が当該商品の販売にあたって発行した納品書の写し(乙第9号証)を提出する。

この納品書の内容から明らかなように、該納品書は、被請求人が発行したものであり、同納品書中の商品コード欄及び品名欄に記載された「1830−201 ポーチ」、「1830−202 ポーチ」、「1830−203 ポーチ」、「1830−204 ポーチ」、「1830−205 ポーチ」は、商品のパンフレット(乙第7号証)に対応するものであると共に、納品書及びパンフレットに「ポーチ」とあるのは、いずれも商品「洗面用具入れ」を表しているものであり、上述のように営業戦略上「ポーチ」と称しているものである。

これら商品のパンフレットの記載内容からして、2003年(平成15年)9月25日に、本件商標が、商品「洗面用具入れ」について使用されている事実は明白である。

(6)さらにまた、本件審判請求の登録日から遡ること3年以内である2003年(平成15年)10月18日に、本件商標を使用した商品「洗面用具入れ」を販売した事実がある。

この事実を立証するために、被請求人が当該商品の販売にあたって発行した納品書の写し(乙第10号証)を提出する。

この納品書の内容から明らかなように、該納品書は、被請求人が発行したものであり、同納品書中の商品コード欄及び品名欄に記載された「1829−201 ポーチ」、「1829−202 ポーチ」、「1829−203 ポーチ」、「1829−204 ポーチ」、「1829−205 ポーチ」、「1829−206 ポーチ」は、商品のパンフレット(乙第6号証)に対応するものであると共に、納品書及びパンフレットに「ポーチ」とあるのは、いずれも商品「洗面用具入れ」を表しているものであり、上述のように営業戦略上「ポーチ」と称しているものである。

これら商品のパンフレットの記載内容からして、2003年(平成15年)10月18日に、本件商標が、商品「洗面用具入れ」について使用されている事実は明白である。

(7)加えて、本件審判請求の登録日から遡ること3年以内である2003年(平成15年)10月20日に、本件商標を使用した商品「洗面用具入れ」を販売した事実がある。

この事実を立証するために、被請求人が当該商品の販売にあたって発行した納品書の写し(乙第11号証)を提出する。

この納品書の内容から明らかなように、該納品書は、被請求人が発行したものであり、同納品書中の商品コード欄及び品名欄に記載された「1830−201 ポーチ」、「1830−202 ポーチ」、「1830−203 ポーチ」、「1830−204 ポーチ」、「1830−205 ポーチは、商品のパンフレット(乙第7号証)に対応するものであると共に、納品書及びパンフレットに「ポーチ」とあるのは、いずれも商品「洗面用具入れ」を表しているものであり、上述のように営業戦略上「ポーチ」と称しているものである。

これら商品のパンフレットの記載内容からして、2003年(平成15年)10月20日に、本件商標が、商品「洗面用具入れ」について使用されている事実は明白である。

(8)以上述べたように、本件商標の指定商品中、商品「洗面用具入れ」について、本件商標が、少なくとも平成15年9月と、平成15年10月に、被請求人である株式会社美巧により、その支店の所在地である東京都中央区日本橋小伝馬町13番7号において、適法に使用された事実が存すること明白である。

このように、被請求人が、本件商標を商品「洗面用具入れ」について、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内で使用していることを証明できる以上、請求人の主張が成り立たないこと明らかである。

4 当審の判断

(1)被請求人が提出した乙第2号証ないし同第11号証についてみると、

乙第2号証ないし同第5号証は、いずれもショールームに商品を展示した状態の写真であり、当該写真には、後出のパンフレットとともに後出の「ポーチ」と同一と思しき商品が写されている。

乙第6号証及び同第7号証は、商品のパンフレットであり、当該パンフレットには、いずれも、その右下部分に本件商標と認められる標章が表示されており、両パンフレットには、「ポーチ」の表示とともに、商品現物の図(写真)が掲載されている。そして、掲載商品のそれぞれに対応して、「1829−201」、「1829−202」、「1829−203」、「1829−204」、「1829−205」、「1829−206」「1830−201」、「1830−202」、「1830−203」、「1830−204」、「1830−205」といった商品番号と理解される表示が認められる。

さらに、乙第8号証ないし同第11号証は、いずれも被請求人の納品書控と認められるものであるところ、当該納品書控には、それぞれ「03年09月02日」「03年09月25日」「03年10月18日」「03年10月20日」の記載があり、いずれにも、品名「ポーチ」、商品コードのほか数量・単価金額等の記載があり、当該商品コードは前記商品のパンフレットにあった数字(商品番号)と共通したものが記載されている。

これらによれば、納品書控記載の時期に上記商品「ポーチ」の取引(納品)がなされたことを推認し得るものである。

(2)ところで、本件商標が登録出願及び設定登録された当時の商標法上の商品の区分第21類において、「洗面用具入れ」は、「化粧用具」の範ちゅうに属すべき商品として例示されていたものであり(平成3年商標法改正前の商標法施行規則別表参照)、歯ブラシ、タオル、ヒゲそり、せっけん及び化粧品等をいれるケースで、内部にカミソリ入れ、せっけん入れや化粧水を入れる附属品がセットされていたり、自由に出し入れのできるものなどをいうと解される。他方、ポーチは化粧品や小物を入れる小さな袋を指称するものであり(小学館発行「大辞泉」参照)、前記商品の区分における「袋物」の範ちゅうに属する商品と解されるものであって、「洗面用具入れ」などの「化粧用具」とは異なる商品として分類されていたものと認められる。

(3)上記によれば、本件商標を使用しているとして乙第2号証ないし同第11号証に示された商品は、取引上、袋物の一の「ポーチ」として理解されるとするのが自然であり、また、パンフレットに掲載された商品及び「ポーチ」の表示にも拘わらず、当該商品が「洗面用具入れ」に該当する商品であるとすべき記載等も見出せない。

したがって、前記の使用に係る商品が、化粧用具の一である「洗面用具入れ」であると認めることはできない。

(4)被請求人は、納品書及びパンフレットに「ポーチ」とあるのは、いずれも商品「洗面用具入れ」を表しているものであり、商品「洗面用具入れ」の販売にあたってのイメージを考慮した営業戦略として「ポーチ」と称しているものである旨述べているが、提出の乙各号証によっては、被請求人が「ポーチ」と称して販売した商品が「洗面用具入れ」であると認めることはできないのは前述のとおりである。

(5)そうすると、乙第2号証ないし同第11号証によっては、本件商標が「洗面用具入れ」について使用された事実を認めることはできず、他に「化粧用具」について本件商標が使用された事実を認めることのできる証拠はない。

したがって、本件商標の登録は、請求に係る指定商品「化粧用具」について、商標法第50条の規定により取り消すべきである。

よって、結論のとおり審決する。

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