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Trademark Appeal Case

結合商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−21577(T2002−21577/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「イーストプラス」の片仮名文字(標準文字)を表してなり、第17類「酵母を添加した生分解性樹脂,その他のプラスチック基礎製品」を指定商品として、平成13年11月16日に登録出願されたものである。

そして、本願指定商品については、平成14年8月29日付け手続補正書において、第17類「酵母を添加した生分解性樹脂」と、補正されたものである。

2 原査定の理由

原査定は「本願商標は、『イーストプラス』の片仮名文字を左横書きで普通に用いられる方法(標準文字による商標)で書してなるところ、構成中『イースト』の文字部分は、『yeast:酵母』(三省堂2000年刊コンサイスカタカナ語辞典 第2版第81頁)を表す品質表示する語であり、構成中『プラス』の文字部分は、『加えること,加えること,増すこと』(三省堂編集所編三省堂2000年発行 コンサイスカタカナ語辞典 第2版第883頁)を意味する語であることから、これらを結合した、『イーストプラス』の片仮名文字からは、直ちに、『酵母を添加した商品(生分解性樹脂)』の意味を認識させるものである。そして、本願指定商品の『酵母を添加した生分解性樹脂,その他のプラスチック基礎製品』には、プラスチックの半加工品としての製造過程において、培地・酵母融合株・化学変異剤による分子構造の変性処理等を施し有機酸を生成し、プラスチック構造を生分解性の分子構造に変性させ、分解生成物と変性させるバイオテクノロジー技術が公知になっている実状にあることから、本願商標よりは、単に『酵母を添加した生分解性樹脂素材』といった意味合いを容易に認識するに止まり、これを本願指定商品に使用しても、単に商品の品質・原材料・物性等を表示するにすぎず、何ら自他商品を識別すべき商標法上における自他商品識別標識としての機能は認められないものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「イーストプラス」の片仮名文字を表してなるところ、構成各文字は同じ書体、同じ大きさ、等間隔をもって一連に表示されているものである。そして、たとえ、「イースト」の文字が「酵母」等の意を有し、また、「プラス」の文字が「足すこと」の意を有する語であるとしても、「イーストプラス」の文字が、直ちに原審説示のごとき商品の品質等を直接、具体的に表したものと理解するとはいいがたく、一種の造語として認識するものとみるのが相当である。

また、職権により調査するも、「イーストプラス」の文字が商品の品質等を表示するものとして普通に使用されている事実を見いだすことはできなかった。

そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用しても、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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