結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2004−30530(T2004−30530/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第1874788号商標(以下「本件商標」という。)は、「貴腐」の文字を横書きしてなり、第30類「菓子、パン」を指定商品として、昭和59年5月14日登録出願、同61年7月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由として、「本件商標は、その指定商品につて継続して3年以上使用されていないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。」旨述べた。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第一号証ないし乙第三号証を提出した。
(1)本件商標は、その商標権者の同族会社であり、代表者を同じくする竹田製菓株式会社が指定商品に使用している(乙第一号証ないし乙第三号証)。
(2)したがって、本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において使用されていることは明らかである。
(1)乙第一号証ないし乙第三号証によれば、以下の事実が認められる。
(ア)乙第一号証は、包装された個別の商品及び該商品を包装箱に収納した状態の写真であるところ、個別の商品の包装紙上に、上段から「NOBLE ROT」、「WINE JELLY」の各文字を金色で横書きし、その下に「SAUTERNES」の文字を白色で横書きし、その下に「貴腐ワインゼリー」の文字を青色で一連に横書きし、さらにその下に、「ビルの図形」、「WAKO」の文字を白色で表してなるものである。
(イ)乙第二号証は、「WAKO/2003 SUMMER GIFT/CATALOG」と題するカタログと認められるところ、その2頁には、乙第一号証の個別の商品9個を包装箱に収納した状態の写真が掲載され、商品説明として、「貴腐ワインゼリー(9個 ワイン・ブランデー使用)」などの記載があり、「マスカットゼリー」、「はちみつゼリー」、「びわゼリー」、「完熟白桃ゼリー」及び「“かつぬま”ワインゼリー」とともに掲載されている。
また、同19頁には、「Summer Gift Catalog 2003 価格リスト」として、「貴腐ワインゼリー」が、「ティーバッグ」をはじめ、上記「はちみつゼリー」、「“かつぬま”ワインゼリー」、「完熟白桃ゼリー」や「果実ゼリー」等と併記して表示されている。
さらに、同裏表紙には、「ビルの図形」、「和光」、「本店/〒104−8105 東京都中央区銀座4丁目5−11」の文字や「価格はすべて2003年5月現在のものです。」などの文字が表示されている。
(ウ)乙第三号証は、株式会社ベレネッツから竹田製菓株式会社に宛てた平成15年5月8日付けの納品書及び物品受領書と認められるところ、「品名」欄及び「数量」欄には、それぞれ「貴腐ワインゼリーラベル」及び「12,000枚」と記載されている。
(2)ところで、「貴腐」の語は、「ぶどう果の変化。ぶどうの収穫時期前にボトリティス・シネレア菌がぶどう果に付着して、ぶどう果の表皮がやぶれ、ぶどう果の水分がそこから蒸発して糖度の高いぶどう果になる。」(「新版 世界の酒事典」株式会社柴田書店、1982年5月20日新版第1刷発行)ものであり、該貴腐ぶどうを使用したワインが製造されていることは、例えば、「改訂 調理用語事典」(社団法人全国調理師養成施設協会、平成10年12月25日改訂第1刷発行)、「広辞苑第3版」(株式会社岩波書店、昭和58年12月6日発行)などより明らかである。
(3)前記(1)で認定した事実を総合すると、被請求人が主張するところの「竹田製菓株式会社が指定商品に使用している」商標の態様は、商品「ゼリー」の包装紙上に青色で、かつ、同一の書体をもって同一の大きさ、同一の間隔で「貴腐ワインゼリー」と書され、外観上一体的に看取されること、カタログ上の「貴腐ワインゼリー」の表示は、「マスカットゼリー」、「はちみつゼリー」、「びわゼリー」、「完熟白桃ゼリー」、「“かつぬま”ワインゼリー」とともに並列的に掲載されており、「マスカットゼリー」、「はちみつゼリー」、「びわゼリー」、「完熟白桃ゼリー」、「“かつぬま”ワインゼリー」の表示中、「マスカット」、「はちみつ」、「びわ」、「完熟白桃」、「“かつぬま”ワイン」(勝沼はワインの産地として有名であり、勝沼で生産されたワインを「勝沼ワイン」と称している。)の文字部分は、商品の原材料表示部分であり、また、「ゼリー」の文字部分は、商品の普通名称であるであることからすると、「貴腐ワインゼリー」の表示も同様に、商品の原材料表示部分である「貴腐ワイン」と商品の普通名称である「ゼリー」とを結合したものと理解されることが認められ、これに前記(2)で認定した事実を併せ考えると、本件使用に係る「貴腐ワインゼリー」の文字に接する需要者は、全体として「貴腐ワインを使用したゼリー」の意味を表したと理解し、「貴腐」の文字部分のみを取り出して、これを自他商品の識別標識としての機能を発揮する商標を表したと認識することはないというべきである。
したがって、竹田製菓株式会社が使用する「貴腐ワインゼリー」中の「貴腐」の文字部分は、登録商標としての使用とは認めることができない。
(4)以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録(平成16年5月11日)前3年以内に日本国内において、商標権者、通常使用権者又は専用使用権者のいずれかが請求に係る指定商品のいずれかについて、本件商標を使用していることを証明したということはできないし、使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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