結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2003−15058(T2003−15058/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「ホープ軒本舗」の文字を標準文字で表してなり、第30類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成13年12月4日に登録出願、その後、指定役務第42類については、同14年10月8日付け手続補正書により全て削除され、最終的に、指定商品を第30類「ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,化学調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),穀物の加工品,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ,家庭用食肉軟化剤」とするものである。
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4225270号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成8年11月18日に登録出願、第30類「穀物の加工品」を指定商品として、同10年12月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
本願商標は、「ホープ軒本舗」の文字を標準文字で表してなるものである。
ところで、当審において、職権をもって調査したところ、次のような事実が認められた。
(a)「横浜ラーメン博物館」のホームページにおいて、「ラーメン知識学」の項目中、「日本のラーメンの歴史」の見出しのもと、「...ラーメン黎明期...1937年:東京・錦糸町に難波二三夫氏が屋台『貧乏軒』(後の『ホープ軒本舗』)開業...」(http://www.raumen.co.jp/home/study_history.htm)との記述、
(b)「明石ラーメン波止場」のホームページにおいて、「瀬戸内ラーメン&全国ラーメン 東日本編」の項目中、「東京ラーメン」の見出しのもと、「...昭和9年創業の吉祥寺『ホープ軒本舗』(旧ホームラン軒)の系統の『東京背脂系』が台頭。表面に大量の背脂が浮かぶスタイル。...」(http://www.namco.co.jp/ftp/akashi/noodles/seto_zen_03.shtml)との記述、
(c)「関心空間」のホームページにおいて、「ホープ軒本舗」の見出しのもと、「ホープ軒本舗 いわゆる、ブタの背脂を使った昔の屋台風のラーメンで有名なホープ軒(昔の名前はホームラン軒)。本店は吉祥寺にある。いわゆる正統派のホープ軒はここ吉祥寺の他には、高円寺(2店)と阿佐ヶ谷にしかない。...千駄ヶ谷のホープ軒はこのホープ軒本舗で働いていた人が出しているお店。他にも村山ホープ(武蔵村山市やその近辺にあり)というのもあるんだけど、ここはホープ軒本舗の社長の娘婿が出しているお店だとのこと。...」(http://www.kanshin.com/?mode=keyword&id=3041)との記述、
(d)「さぼり部屋」のホームページにおいて、「暴飲暴食館 暴食館別館(ラーメンおたくへの道)」の「とんこつ醤油&背脂系」の項目中、「東京の豚骨醤油ラーメンとは?あるいは簡単な由来など、、、。」の見出しのもと、「...全ての始まりは難波二三夫という人物から始まる。...昭和9年には...ラーメンを売っていたそうだ。...屋号が『貧乏軒』。...やがて...『ホームラン軒』と改名して多店舗展開を開始する。...三鷹・吉祥寺・高円寺・神田・渋谷・高田馬場と進出する先々で評判となった。しかし、...難波二三夫氏は全ての店を手放す事となる。...屋台から再スタートした難波氏...『ホープ軒』と名付けてもらった。...貸し屋台業を開始し、103台の屋台を保有するに到る。...この屋台を借りる人間に牛久保英昭という人物がいた...氏は...豚骨醤油のスタイルを確立。...煮込んだ背脂を細かく振り掛けるという方法...ここに現在のホープ軒の味の原型が完成する。...牛久保英昭氏...千駄ヶ谷にラーメン屋『ホープ軒』を開店する。...そして、難波二三夫氏も吉祥寺に『ホープ軒本舗』を開店...」(http://www8.plala.or.jp/saboribeya/b_b/kotteri_histry.htm)との記述がある。
(e)さらに、「東京のラーメン屋さん」のホームページ(http://www.torasan.com/)における、「とらさんサーチ」により、店名又は説明文内にキーワード「ホープ軒」の文字を含む検索を行うと、33件の検索結果が得られた。それによると、東京都内において、店名に「ホープ軒」の文字を有するラーメン店が15件(閉店を含む)あり、その内訳は、「ホープ軒」3件、「ホープ軒本舗」5件、「ニューホープ軒」3件、「金町ホープ軒」1件及び「村山(MURAYAMA)ホープ軒」3件である。
これらの記述よりすると、(1)東京の豚骨ラーメンは、難波二三夫に始まり、同人の元で修行した者が、「背脂系」ともいわれる独特のラーメンの味を引き継いでそれぞれが独立し、さらにそれぞれの店で修行した者が、同じ流れを汲みつつ独自性を出して独立することを繰り返し、現在に至っていること、(2)それらの一部には、難波二三夫の店名に由来する「ホープ軒」の文字を店名に有するものが多くあり、例えば、同人が「ホープ軒」の文字に「本舗」の文字を付した店名を使用したのを始めとして、単に「ホープ軒」と称したり、これに「ニュー」の文字を冠したり、「金町」や「村山」といった地名や系列を明示して使用していること、(3)請求人(出願人)(以下「請求人」という。)の店名については、その大部分が「ホープ軒本舗」の名称を用いて紹介していることが認められる。
そうすると、ラーメンを提供する業界においては、系列を同じくする者が、店名にその系列を表す文字(語)を使用する場合があることから、「ホープ軒」の文字も多くの者によって使用されているという事実があり、前記のように、これに他の文字を付すことによって、その店同士は、それぞれ、出所を異にすると認識されているのが取引の実情であるということができる。
さらに、新聞紙上において次のような記述が認められる。
(f)「『うわさの人気ラーメン店吉祥寺ホープ軒本舗まろやかとんこつ』(サンヨー食品)」の見出しのもと、「...『うわさの人気ラーメン店』シリーズ第8弾。今回は『東京とんこつラーメンの元祖』と呼ばれる『吉祥寺 ホープ軒本舗』の味を再現。...」(日本食糧新聞 2002年12月11日)との記述、
(g)「高級カップめん熱い競争・ブームに乗り『需要喚起』」の見出しのもと、「...空前のラーメンブームにあやかって、『高級カップラーメン』の開発競争が熾烈(しれつ)だ。...高級めんでは...『有名店路線』もある。有名店の味が家庭で楽しめる、というのを売り物にした商品だ。...サンヨー食品も『うわさの人気ラーメン店・吉祥寺ホープ軒本舗まろやかとんこつ』(300円)などを出している。...」(朝日新聞東京朝刊 2003年2月6日)との記述、
(h)「『うわさの人気ラーメン店 青葉 特製中華そば』発売(サンヨー食品)」の見出しのもと、「サンヨー食品...は、袋麺...『サッポロ一番...ホープ軒本舗 とんこつ醤油ラーメン』...を8月25日から全国発売した。...東京とんこつラーメン界の重鎮であり、圧倒的な認知度を有す「吉祥寺 ホープ軒本舗」の店主監修のもと商品化。...」(日本食糧新聞 2003年8月27日)との記述がある。
これらの新聞記事情報及びインターネットホームページの掲載情報によれば、請求人が提供するラーメンは、有名店の味をそのまま再現したといわれる高級カップ麺のひとつとして商品化されており、また、請求人の店名「ホープ軒本舗」は、東京における豚骨ラーメンを提供する老舗として、広く一般に認識されていることが認められる。
以上の実情よりすると、本願商標は、「ホープ軒本舗」という全体として一体のラーメン店の屋号として認識、理解されるものであり、その構成文字全体に相応して「ホープケンホンポ」の称呼のみを生ずるというのが相当である。
したがって、本願商標より単に「ホープケン」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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