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Trademark Appeal Case

商標の独立使用と周知性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第14374号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願標章

本願標章は、「ディック」の片仮名文字を横書してなり、第7類「金属加工機械器具,鉱山機械器具,土木機械器具,荷役機械器具,化学機械器具,繊維機械器具,食料加工用又は飲料加工用の機械器具,製材用・木工用又は合板用の機械器具,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具,印刷用又は製本用の機械器具,包装用機械器具,プラスチック加工機械器具,半導体製造装置,ゴム製品製造機械器具,石材加工機械器具,動力機械器具(陸上の乗物用のもの及び「水車・風車」を除く。),陸上の乗物用の動力機械の部品,水車,風車,風水力機械器具,耕うん機械器具(手持ち工具に当たるものを除く。),栽培機械器具,収穫機械器具,植物粗製繊維加工機械器具,飼料圧搾機,飼料裁断機,飼料配合機,飼料粉砕機,牛乳ろ過器,搾乳機,育雛器,ふ卵器,蚕種製造用又は養蚕用の機械器具,漁業用機械器具,ミシン,ガラス器製造機械,靴製造機械,製革機械,たばこ製造機械,機械式の接着テープディスペンサー,自動スタンプ打ち器,起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,機械式駐車装置,芝刈機,修繕用機械器具,業務用電気洗濯機,業務用食器洗浄機,業務用電気式ワックス磨き機,業務用電気掃除機,家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー,電機ブラシ,電動式カーテン引き装置,陶工用ろくろ,塗装機械器具,乗物用洗浄機,廃棄物圧縮装置,廃棄物破砕装置,軸,軸受,軸継ぎ手,ベアリング,動力伝導装濁,緩衝器,ばね,制動装置,バルブ」を指定商品とし、登録第875097号商標(以下「原登録商標」という。)に係る防護標章登録願として、平成9年3月26日に登録出願されたものである。

2 原登録商標

原登録商標は、本願標章と同一の構成よりなり、昭和43年5月9日登録出願、第3類「顔料、その他本類に属する商品」を指定商品として、同45年10月6日に設定登録され、現に有効に存続するものである。

3 原査定の理由

原査定は、「この防護標章登録出願に係る登録第875097号商標は、自己の業務に係る指定商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものとは認められない。したがって、この防護標章登録出願に係る標章は、商標法第64条の要件を具備しない。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。

4 当審の判断

請求人は、本願標章及び原登録商標を構成する「ディック」の文字は、請求人(出願人)会社名称「大日本インキ化学工業株式会社」の英文社名表示「DAINIPPON INK AND CHEMICALS,INCORPORATD」の頭文字「DIC」から生ずる称呼で、請求人会社の略称を示すものとして広く知られており、かつ、原登録商標は印刷インキ、顔料、塗料、着色剤製品の分野において使用され周知になっている旨主張し、証拠を提出している。

そこで、原審において請求人より提出された各証拠をみるに、甲第2号証は、八重洲周辺の地図と認められるところ、この地図により「ディックビル」の存在は確認できるが、該ビルの名称と請求人との関係が明らかでないばかりでなく、該ビルの名称が具体的な商品の商標として使用されている事実は見出せないものである。

甲第3号証及び同第4号証は、請求人の製品カタログ及び事業部総合カタログと認められるところ、これらのカタログ中には「ディック○○○」と「ディック」の文字を含む商品名の記載が認められるとしても、これらはいずれも一連一体に表されたものであって、「ディック」の文字自体が具体的な商品の商標として使用されているとは認識し得ないものである。

甲第5号証及び同第6号証は、各種新聞での広告であり、甲第7号証及び同第8号証は、各種年鑑での広告と認められるところ、これらの広告においては、「ディック」の文字は、請求人を示すものとして文章中に記述的に用いられているのみであり、「ディック」の文字が独立して、具体的な商品の商標として使用されているといい得るものはない。

甲第9号証及び同第10号証は、請求人の会社概要及び会社案内と認められるが、これらにおいても、「ディック」の文字が具体的な商品の商標として使用されている事実は見出せない。

さらに、審判請求と同時に提出された甲第1ないし同第11号証は、各種新聞及び雑誌類での広告と認められるところ、これらの広告においては、「ディック」の文字が、「DIC」の文字をデザイン化したと思しき文字と組み合わされ、さらに、請求人の商号と認められる「大日本インキ化学工業株式会社」の文字と共に使用されていることが認められる。しかしながら、これらにおいても、「ディック」の文字自体が具体的な商品の商標として使用されているとはいい難く、しかも、これらの掲載された期間、回数等について具体的に示すものはない。

以上の事実を総合勘案すると、原登録商標は、印刷インキ、顔料、塗料、着色剤製品の分野において使用された結果、請求人の業務に係る指定商品を表示するものとして需要者間に広く認識されているものということはできない。また、他人が本願の指定商品について原登録商標を使用しても、その商品と請求人の業務に係る商品との間に混同を生ずるおそれはないというのが相当である。

したがって、本願標章が商標法第64条に規定する要件を具備しないものとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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