Trademark Appeal Case
地名と普通名称の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−5584(T2002−5584/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、第29類「豚肉,肉製品,豚脂」を指定商品として、平成12年12月15日に登録出願されたものである。
2 原査定における拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『宮崎・鹿児島両県にまたがる霧島山麓で飼育された黒豚』を認識させる『霧島黒豚』の文字を普通に用いられる方法で表してなるものであるから、これをその指定商品に使用するときは、単にその商品の産地、販売地を表示するにすぎない。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲に示すとおり、「霧島黒豚」(ただし、「霧島」の文字は、「黒豚」の文字に比較してやや小さく書されている。)の漢字を縦書きしてなるところ、その構成に係る「霧島」は、宮崎・鹿児島2県にまたがる霧島山を中心とする温泉及び町名の地名として広く一般に知られており、また、「黒豚」は、体全体が黒い豚で肉が軟らかく美味しいとされ、最近人気の食品(豚肉)として知られているところである。
そうとすれば、普通に用いられる方法で書してなる本願商標をその指定商品に使用した場合、本願商標に接する取引者・需要者は、「霧島産の黒豚」程の意味合いを認識するに止まり、単に商品に品質(販売地)を表したにすぎず自他商品の識別機能を果たし得ない商標といわなければならない。
また、審判請求人(出願人)は、本願商標は、「商標法第3条第2項の適用を受けるべき要件を具備している。」旨主張し、その証拠として原審で資料1,2及び参考資料1,2、更に、当審で甲第1号証及び同第2号証を提出している。
そこで、本願商標が商標法第3条第2項の要件を具備していか否かについて検討するに、同人提出の「東都生協ホームページ」(資料1)、財団法人日本食肉消費総合センター発行の「銘柄豚肉ハンドブック」(参考資料1)及び同人の「第62期事業報告書」(参考資料2)を精査するも本願商標を指定商品について使用していることは認められるものの、本願商標の使用開始時期、使用期間、使用地域、売上高、広告宣伝の方法(回数及び内容)等について、上記要件を具備する事実を認めるに足りる証拠は見出すことが出来ない。更に、甲第1号証(2002年1月1日発行の「食品情報ジャーナル」)及び同第2号証(2002年1月17日発行の「食品産業新聞」)についても本願商標を雑誌、新聞に一回づつ宣伝広告をした事実にすぎない。
したがって、提出された書証からでは、本願商標をその指定商品について使用された結果、需要者をして審判請求人(出願人)の業務に係る商品であることを認識するに至ったものと認めることはできない。
以上のとおり、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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