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Trademark Appeal Case

記号と誇称の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−20776(T2001−20776/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「LT Ultra」の文字を横書きしてなり、第7類、第9類、第40類及び第42類に属する商標登録願に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、1999年6月11日にドイツ国においてした出願に基づき、パリ条約第4条の規定による優先権を主張して、平成11年12月10日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、当審において平成13年11月21日付け手続補正書により、第7類「金属加工機械器具,木工用・製材用又は合板用の機械器具,プラスチック加工機械器具,高度精密機械器具,風水力機械器具,レーザー光線使用加工用機械器具」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

これに対し、原査定は、「本願商標は、商品の品番、規格、或いは役務の種別、等級等を表示する記号、符号として類型的に使用されているローマ文字2字の『LT』の文字に、『超、並外れた』等の意味を有する英語で、商品、役務の品質を誇称するものとして各種商品、役務にしばしば用いられている『Ultra』の文字を付して『LT Ultra』と書してなるものであって、全体として『商品・役務の品番・種別等がLTである優れた商品・役務』程の意味合いを認識するにすぎないから、これを本願の指定商品、役務に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品、役務であることを認識することができない商標と認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記のとおり、「LT Ultra」の文字よりなるところ、構成中前半の「LT」と後半の「Ultra」の文字間に一文字分の間隔があり、視覚上二つに分離して看取されるものである。そして、「LT」の文字部分は、日常的一般的に用いられるアルファベットを単に2字連ねたものと看取する以外に何ら特定の事物・意味合い等を想起し得るものではなく、また、同後半の「Ultra」の文字部分は、その発音である「ウルトラ」の文字とともに一般に「超、過度、極端などの意」(広辞苑第5版)の語として世人一般に親しまれ、馴染まれている平易な英語であるから、本願商標は、これらの文字(語)を組み合わせてなるものと容易に認識し、把握されるものといえ、しかもこれらを結合した「LT Ultra」の文字が特定の意味合いを有するものとも認められないものである。

しかして、一般の商取引上、各種商品の製造・販売又はこれを取り扱う当業者において、それぞれ自己の業務に係る商品を生産・管理し又は流通過程に置く場合、商品管理又は取引の便宜性等の事情から、アルファベットの1文字ないし2文字を当該特定の商品の品番、型式又は規格等を表示するための記号、符号表示として、普通に採択・使用しているのが実情であって、本願指定商品とする各種の機械器具類を取り扱う業界においても例外ではない。インターネットでも例えば、(株)コマックスがレーザー加工機「XENETECK」(ゼネテック)の普及機に「XL」、高速機に「XLT1325」の文字(http://www.commax.co.jp/)を使用していることが認められるところである。

また、「Ultra」(「ウルトラ」)は、上記の意味合いの英語であるが、商品等の品質、機能等が優れていることを強調する誇称表示として、取引上、普通に使用されているとみるのが取引の経験則に照らし相当である。このことは、本願指定商品を取り扱う業界においても例外ではなく、例えば、オーエスジー(株)が精密加工用エンドミルについて「ウルトラFX小径ボールエンドミル」(http://www.osgnet.com/products/end_mills/)、(株)アサヒ工具製作所が高硬度鋼に適応するエンドミルについて、「ウルトラ2枚刃Aカットエンドミル」(http://www.asahikougu.co.jp/shouhin/)

というように使用されている。

以上によれば、本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者・需要者は、前記各事情よりして、当該機器の記号・符号ないしは機能特性を表したものと理解するに止まり、何人かの業務に係る商品であるのかを認識することができないものというべきである。

してみれば、本願商標は、前記商品について商標法第3条第1項第6号に該当するものといわざるを得ないから、これと同旨の理由をもって本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、原審において提出された意見書における第1号証ないし第4号証及び第6号証で示す登録例を援用し、その登録例の存在をどのように理解してよいか理解に苦しむ旨主張しているが、本願商標については、上記認定のとおりであるから、請求人の主張は採用の限りでない。

また、請求人は、本願商標が請求人の商号から選定された本願特有の商標であることから、自他商品の識別力を有する旨の主張をしているが、請求人がその名称を商標に採択したとしても、需要者が必ず商標採択者の意図するとおり理解するものとはいえないのであり、本願商標については、上記のとおり認定できるものである。

よって、結論のとおり審決する。

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