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結論

勝訴(請求認容)

商標「UPS DOCUMENT EXCHANGE」の略語商標の称呼類似性(第4条第1項第11号|審判不服2002−1335(T2002−1335/J1))

審判番号
不服2002−1335(T2002−1335/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「UPS DOCUMENT EXCHANGE」
争点(論点)
略語商標の称呼類似性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2002−1335(T2002−1335/J1)・不服)は、本件商標「UPS DOCUMENT EXCHANGE」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「略語商標の称呼類似性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、その構成を「UPS DOCUMENT EXCHANGE」の欧文字を標準文字により書してなり、指定商品及び指定役務を第9類「電気通信機械器具,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む),電子計算機用プリンター,スキャナー,その他の電子応用機械器具及びその部品」及び、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機によるメッセージ・音声及び画像の送信,電子メール,その他の電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」として、平成11年2月22日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標の拒絶理由に引用した登録第4402226号商標は、1998年4月1日スイス連邦にした商標登録出願に基づく優先権を主張し、平成10年9月25日に登録出願され、商標の構成を後掲のとおりとして、指定役務を第38類「データの伝送交換,金融取引のために用いられる電子計算機端末・電話・ビデオテックスによる通信,セキュリティ機能を有する電子計算機端末・電話・ビデオテックスによる通信,移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,通信衛星による通信,無線呼出し」として、同12年7月21日に設定登録されたものである。

同じく、登録第4515606号商標は、1998年4月1日スイス連邦にした商標登録出願に基づく優先権を主張して、平成10年9月25日に登録出願され、商標の構成を後掲のとおりとして、指定商品を第9類「音声周波機械器具,映像周波機械器具,その他の電気通信機械器具,電子計算機用プログラムを記憶させた磁気・光記録媒体,現金自動支払機,遠隔データ伝送のための情報処理装置,その他の電子応用機械器具及びその部品,自動販売機,電気ブザー,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,電気計算機」として、同13年10月19日に設定登録されたものである。以下、纏めて「引用商標」という。

3 当審の判断

引用商標は後掲のとおり、3本の鍵を放射線状に組み合わせた特異な図形とその右に「UBS」の欧文字を横書きした構成よりなるものである。

これに対して、本願商標は一連不可分に表されていて視覚上一体的に看取し得る「UPS DOCUMENT EXCHANGE」の欧文字よりなるものである。してみると、両商標は全体として、外観上において区別し得る差異を有し、そして、観念上において、引用商標の図形及び欧文字よりは特定の観念を生ずるものといえず、また、本願商標の構成中「DOCUMENT」及び「EXCHANGE」に「文書、記録」及び「交換する」の意味合があるとしても、冒頭「UPS」に特定の観念を生ずるものといえないから、両者は観念上においても類似するとの点は見出せない。

そして、本願商標は一連不可分に表されていてこれより「ユーピーエスドキュメントエクスチェンジ」の一連の称呼が生じるものであり、構成中の「DOCUMENT」及び「EXCHANGE」の各文字が上記意味合いを有するとしても、かかる構成にあっては当該商標に接する取引者・需要者が、構成中の「DOCUMENT EXCHANGE」の文字を省略して、常に「UPS」の文字のみをもって取引に資されるものといい難いものである。

たとい、本願商標構成中「UPS」及び同じく引用商標構成中「UBS」の各欧文字部分を独立した取引指標として捉えた場合をみても、各欧文字3文字を羅列した構成文字における第2字目の「P」と「B」とはその字形相違からして外観上において識別でき、また、何らかの略語を表したもの看取される以上に同一又は類似するような観念上の繋がりがあるともいい得ないものである。

さらに、「UPS」より生ずる「ユーピーエス」と、「UBS」より生ずる「ユービーエス」の称呼とを比較するに、両称呼の差異を第3音における半濁音と濁音の差異とみれば類似する称呼であるといえないこともないが、ともに何らかの略語を表したといえる欧文字3文字を羅列してなるものと認識させるものであって、例えば、電話による口頭取引に際しても両者は、発音に際しては一気一連というよりも、一文字一文字の字形を認識し明確に発音されるのが常といえるから、このかかる事情と上述した外観及び観念上の相違等を考え合わせれば、両者は称呼上相紛れることなく十分区別し得るものというのが相当である。

そうすると、本願商標と引用商標とを類似するとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとの原査定の理由をもっては、本願を拒絶することができない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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