Trademark Appeal Case
品質表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−6097(T2002−6097/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「COTTON」の欧文字と「コットン」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、第3類「防臭性せっけん,その他のせっけん類,精油,その他の香料類,香水類,化粧水,クリーム,頭髪用化粧品,紅,おしろい,浴用又はシャワー用化粧品,制汗用化粧品,身体用防臭剤,その他の化粧品,つけづめ,つけまつ毛,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,口内洗浄剤(医療用のものを除く。),その他の歯磨き」を指定商品として、平成12年10月25日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、指定商品との関係では、『コットンに染み込ませて使用する商品』の如き意味合いを表すものと容易に看取される『COTTON』、『コットン』の文字を併記してなるものであるから、これを、本願の指定商品中、該文字に照応する商品、例えば、『コットンに染み込ませた化粧水』に使用しても、単に商品の品質、使用方法を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品について使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、上記のとおり「COTTON」、「コットン」の文字よりなるところ、これらは「綿」の意味を有する英単語ないし外来語として日常的に親しまれ、使用されている語であって、本願指定使用品中の「化粧品」との関係においては、化粧小物として吸収力や保水性とともに素肌にやさしい天然素材として、パッティング、メイク落とし等に使用される化粧用コットンのほか、これと同様に吸収力や素肌にやさしい素材としてシート状のコットンに化粧水等を染み込ませた商品が「クレンジング液を染み込ませたコットン、お化粧直しコットン」のように用いられて販売されていることは、この種の商品の取引実情に照らし明らかというべきである。
してみると、上記意味合い及び取引実情からして、特異な構成とはいえない「COTTON」、「コットン」の文字を二段に書してなる本願商標をその指定商品中「化粧水等を染み込ませた商品」に使用するときは、化粧水等を保つための素材として綿(コットン)のみを使用していること、すなわち商品の品質(材質)を表示するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当である。
(2)ところで、「コットン」の文字が上述した商品に使用されている状況は、例えば、以下の(ア)ないし(オ)の新聞ないしインターネットによるホームページの情報等により窺い知ることができる。
(ア)「ふくだけコットン メーク成分、包み込む」の見出しの下に、「クレンジング液を染みこませたコットン」(2004年5月8日 東京新聞夕刊)。
(イ)「資生堂、敏感肌用化粧品を拡充−紫外線対策2種発売」の見出しの下に、「外出用シートは化粧水を含ませた天然コットンの不織布シート。」(2002年4月26日 日刊工業新聞)。
(ウ)PTP(株式会社パワー・トゥ・ザ・ピープル)のホームページにおける、化粧品の紹介の欄において「メーカー:資生堂ファイントイレタリー・普通の化粧用コットンに、たっぷりとクレンジング液が染み込んでいるコットン。」
(http://www.ptp.co.jp/item.php3cat_id=79&item_yn=y)。
(エ)カネボウのホームページにおける、商品の紹介の欄において「お化粧直しコットン・ 化粧下地効果のあるローションを含ませた、お化粧直し用コットン。」(http://www.cosmette.com/petitgarden/main.html)
(オ)資生堂のホームページにおける、商品の紹介の欄において「ポケットお化粧直しコットン・サッとふくだけでメークを落として同時に化粧下地効果が得られるお化粧直し用コットン。」
(http://www.shiseido.co.jp/products/s0104pdt/pdt00001.aspR=3B&B=1-01-02)。
(3)以上のとおり、「COTTON」、「コットン」の文字からなる本願商標をその指定商品中、「コットンシートに化粧水等を染み込ませた商品」に使用する場合、これに接する取引者需要者は、化粧水等を保つための素材として綿(コットン)のみを使用している商品であることを認識するに止まり、結局、本願商標は、単に商品の品質(材質)を表示するすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであり、また、上記以外の商品に使用するときは、それが恰も天然素材としての「綿を使用してなる商品」であるかのように、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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