Trademark Appeal Case
SOLAR Eの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−65008(T2003−65008/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲に表示するとおりの構成よりなり、国際登録において指定された商品を指定商品とし、2001(平成13)年6月15日を国際登録の日とするものであり、その後、指定商品については、2002(平成14)年5月7日付け手続補正書をもって、第19類「Glass for building;window glass(except glass for vehicle windows);doors(not of metal);building panels,building partitions and parts(not of metal)and fittings therefor.」及び第21類「Unworked or semi−worked glass(except building glass);receptacles,bowls,caps and stoppers of glass.」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)本願商標は、「太陽の、太陽に関係する」を意味する英語「SOLAR」の文字と一般に商品の種類を表示するアルファベット1文字「E」の文字を「SOLAR E」と表示してなるににすぎないから、これをその指定商品、例えば、「太陽光を制御するガラス」について使用するときは、単に商品の品質を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)本願商標は、登録第4519112号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
そして、引用商標は、「SOLARE 21」の文字を書してなり、平成11年8月20日に登録出願、第11類「太陽熱利用温水器,電球類及び照明用器具,あんどん,ガスランプ,石油ランプ,ちょうちん,ほや,ガス湯沸かし器,調理台,流し台,加熱器,アイスボックス,氷冷蔵庫,家庭用電熱用品類,浴槽類,家庭用浄水器,水道蛇口用座金,水道蛇口用ワッシャー,汚水浄化槽,家庭用汚水浄化槽,家庭用し尿処理槽,し尿処理槽,洗浄機能付き便座,洗面所用消毒剤ディスペンサー,便器,和式便器用いす,あんか,かいろ,かいろ灰,化学物質を充てんした保温保冷具,湯たんぽ」を指定商品として、同13年11月2日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲に表示するとおりの構成よりなり、その構成前半の「SOLAR」の文字と「E」の文字の間には、半角程度の空白が認められ、「SOLAR」と「E」の2つの文字部分よりなるものと認められる。
そして、構成前半の「SOLAR」(「ソーラー」と発音される。)の文字は、「(熱・光などが)太陽から生じる、太陽光線(熱)を利用した」の意味を有する英語として親しまれているものであり、同後半の「E」の文字は、商品の規格・品番等を表示するための記号・符号として一般に使用されている欧文字一文字の一類型と認められるものである。
してみれば、本願商標に接する取引者、需要者は、これを前記各文字(語)の結合よりなるものと容易に認識、理解するとみるのが相当である。
ところで、「SOLAR」又は「ソーラー」は、本願商標の指定商品を取り扱う取引者、需要者間において、太陽光(熱)に関係する商品を表示するものとし、例えば、「ソーラ商品」及び「ソーラー製品」のように使用されており、特に本願指定商品中の「Glass for building;window glass(建築用ガラス,窓ガラス)」に関して、室内外に近赤外線吸収および紫外線カット機能を持つガラスである「ソーラーコントロールガラス」があり、これらは次のような新聞記事及びインターネットによるホームページの情報等により認めることができる。
(1)「ソーラー商品」について
ア 「古河電工、日本信販と組み
ソーラー商品
のクレジットをスタート。」の見出しの下、「日本信販はこのほど古河電工と提携し、「古河電工クレジット」をスタートさせた。これは古河電工のソーラー給湯システムと温水式床暖房システムに関するクレジット。」と記載している(1981.1.9 日本経済新聞 朝刊 9頁)。
イ 「シロキ工業、98年3月期の非自動車部門売り上げを40億円へ」の見出しの下、「このほど非自動車の
ソーラー商品
やシート商品などを専門に扱う特販部を設置、四カ所の営業所を開設して直販活動を開始した。特販部を先兵役にソーラー営業部やシート営業部と連携して市場開拓を積極化していく方針だ。シロキ工業は自動車部品を主力にするが、太陽熱、太陽光を用いた温水器、ソーラーシステムのほか劇場、鉄道用シート、ソファなどの非自動車製品の販売を強化している。」と記載している(1997.3.11 日刊工業新聞 18頁)。
ウ 「身の回りに太陽光発電 藤井絢子(くらし考)」の見出しの下、「今、環境生協の事務所のガラス戸に沿って、
ソーラー商品
をずらっと並べています。足元灯、ランタン、懐中電灯、庭園灯、玄関灯、アウトドア用帽子といずれも家庭で、すぐに使えるものばかりです。滋賀県の冬は一日中快晴というのはまれで、日が照ったかと思うと、すぐに雲に覆われてしまうのですが、そんな中でもこれらの商品はきっちり太陽をつかまえています。夕方になると、やわらかなやさしい光があたりに広がるのです。」と記載している(1996.2.3 大阪朝刊 18頁)。
(2)「ソーラー製品」について
ア 「京セラが鉛系はんだ使わずの太陽電池モジュール開発 2004年から受注生産」の見出しの下、「京セラは26日、『鉛フリーはんだ太陽電池モジュール』を開発し、国内最大規模の200キロワットシステムとしてソニーイーエムシーエス(本社=東京都品川区、山下勉社長)の事業所に納入したと発表した。今後、鉛フリーはんだタイプのモジュールを、
ソーラー製品
の公共産業用ラインアップに加え、来年1月から受注生産を開始する。将来的には住宅用も含めて、全面的に切り替えていくことを念頭に入れている。」と記載されている(2003.11.27 電気新聞 4頁)。
イ 「やさしいね・人に地球に社会に(15)ツシマエレクトリック−
ソーラー製品
に力」の見出しの下、「ツシマエレクトリックはモーター、
ソーラー製品
、FA機器の開発、販売が主力。ソーラーカーに使う太陽電池モジュールやモーター、制御機器などはシェアも高い。「自然のエネルギーや環境にこだわって前に進みたい」(対馬陸奥男社長)と、
ソーラー製品
の開発に意欲を燃やしている。ソーラーを利用した床下換気扇「ゆかいくん」、天井裏換気扇「てんかいくん」、浴室換気扇「そうかいくん」、軒天取付天井裏換気扇「りょうかいくん」はツシマのソーラー4兄弟。日曜大工感覚で簡単に施工でき、インターネットを通じた地元特産品プレゼント付きのユニークな販売も行っている。」と記載している(2002.8.1 日刊工業新聞 31頁)。
ウ 「シンキホーム、太陽光発電装置が好調」の見出しの下、「シンキホームは自然素材を使った住宅販売などがメーン。数年前から、住宅のオプションとして太陽光発電システムの販売を開始した。2000年の販売件数は1件だったが、01年1月、付属システムではなく、
ソーラー製品
単独の販売をするため京セラとフランチャイズ契約を結んだ。営業活動方法などの支援を受け岡山市など県南部を中心に販売している。」と記載している(2002.3.15 日刊工業新聞 31頁)。
エ 「グリーン21(30)ツシマエレクトリック−ソーラーカーレースに参戦」の見出しの下、「太陽光電池で動く床下換気扇、浴室換気扇、天井裏換気扇もシリーズで製品化した。対馬社長は「
ソーラー製品
に対する自治体や大手企業の関心は高い。口コミで売れ、引き合いが相次いでいる」と、手ごたえを感じている。」と記載している(2001.2.15 日刊工業新聞 35頁)。
オ 「シロキ工業、三洋電機の系列家電販社と太陽熱温水器で代理店契約」の見出しの下、「シロキ工業は販売子会社を通じて三洋電機の系列家電販売会社と太陽熱温水器の代理店契約を結んだ。1日に関東、関西、中部の三洋系の電器店7000店で販売を始める。(中略)太陽光・熱を利用した
ソーラー製品
の公共需要向け開拓を担当するシロキ工業は、個人向けを主とするシロキ販売などと共同で戦略を練るNES委員会(木場軍司委員長)を設置。」と記載している(1999.4.1 日刊工業新聞 19頁)。
(3)「ソーラーコントロールガラス」について
ア 「[特集]役立つ住宅情報 ハウジング・ミニ情報 2枚のガラスの間を真空に」の見出しの下、「日本板硝子はこのほど、世界で初めて2枚のガラスの間を真空層にすることで、室内で暖めたり冷やしたりした空気を外に逃がさない断熱性能を実現した真空ガラス『スペーシア』を新発売した。<中略>
ソーラーコントロールガラス
で日差しと紫外線を抑える『スペーシアDX』も発売している。」と記載している(2000.11.16 東京朝刊 13頁)。
イ 「プラスチックサッシ」について、「遮熱複層ガラス仕様」の説明として「太陽光の紫外線領域の吸収性能が高い
ソーラーコントロールガラス
を採用しているため、美容や健康に有害な紫外線の室内への侵入を大幅に軽減。さらに紫外線による内装材や家具の色あせ・劣化防止にも大きな効果を発揮します。」と記載している(http://www.nande.com/tanaka/sasshi.htm)。
ウ 「建築用ガラス」の見出しの下、「住宅やビルの建築用ガラスに金属や酸化物の薄膜を形成し、熱線や紫外線をコントロールします。その一つが、
ソーラーコントロールガラス
。スパッタリング法によって板ガラスの表面に均質で耐久性にすぐれたコーティングを施し、太陽入射エネルギーを制御します。」と記載している(http://www.nsg.co.jp/lab/ThinFilmP5−J.htm)。
エ 「遮熱高熱複層ガラス仕様」の見出しの下、「日射熱取得率をダウンさせたことにより、窓ガラスを通して入ってくる日射熱量(取得熱量)の大幅な軽減が可能となりました。このため、夏場の冷房効率が大きく向上。省エネ対策に優れた効果を発揮します。また、太陽光の紫外線領域の吸収性能が高い
ソーラーコントロールガラス
を採用しているため、美容や健康に有害な紫外線の室内への侵入を大幅に軽減。さらに紫外線による内装材や家具の色あせ・劣化防止にも大きな効果を発揮します。」と記載している(http://www.takatohome.co.jp/products/technology/economy.html)。
オ 「米国の先端フラットガラス市場」の見出しの下、「エネルギー効率アップ・防犯対策・安全性と利便性の追求といった促進要因を受け、
ソーラーコントロールガラス
や防犯ガラスなど付加価値のある先端フラットガラスの需要は今後急激な伸びを見せることが予測され<略>。」と記載している(http://www.infoshop−japan.com/study/fd10453_flat_glass.html)。
以上よりすれば、本願商標は、これをその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者はその商品が「太陽熱、太陽光を利用した商品」であると認識し、商品の品質を表示したものと理解されるに止まるものであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当である。
また、本願商標は、これを前記に照応する商品以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。
したがって、本願商標と引用商標との商標の類否について検討するまでもなく、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第項第16号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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