Trademark Appeal Case
称呼・外観の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90761(T2003−90761/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4703335号商標(以下「本件商標」という。)は、平成14年6月11日に登録出願され、「NextVision」の文字を横書きしてなり、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年8月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)本件商標は、平成9年9月4日に登録出願され、「NEXTEL」の文字(標準文字による)を書してなり、第9類及び第38類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品(役務)を指定商品(指定役務)として、平成11年7月16日に設定登録された登録第4296365号商標(以下「引用商標」という。)と称呼、外観において類似するものであり、かつ、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品と類似するものである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(2)また、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の所有する上記の引用商標は、申立人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標であるところ、本件商標は、これと類似するものであって、同一又は類似の商品について使用するものであるから、本件商標がその指定商品に使用された場合には、商品の出所について混同を生ずるおそれがあり、さらに、本件商標の出願人は米国カリフォルニア州に所在する法人であって、この引用商標を知りうる状態にあったことに鑑みれば、本件商標は、不正の目的をもって使用するものであり、本件商標は、公正な商取引に反するもので公の秩序を害するおそれがある商標である。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号及び同第19号に該当するものである。
3 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、前記のとおりの文字よりなるところ、その構成に係る各文字は同じ書体、同じ大きさの文字で同間隔にまとまりよく一連に表示されていて、これより生ずる「ネクストビジョン」の称呼も格別冗長でなく一気によどみなく称呼し得るものであるから、構成文字全体をもって一体不可分のものとして認識される一種の造語を表してなるものとみるのが相当である。
そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して「ネクストビジョン」の称呼のみを生ずるといえるものである。
これに対して、引用商標は、前記したとおりであるから、その構成文字に相応して「ネクステル」の称呼を生ずる造語よりなるものと認められる。
してみれば、「ネクストビジョン」の称呼を生ずる本件商標と「ネクステル」の称呼を生ずる引用商標とは、その音構成及び構成音数の差異により明確に聴別し得るものであり、称呼上、何ら相紛れるおそれのないものといわなければならない。
また、本件商標と引用商標は、それぞれ前記のとおりであって、その書体及び文字綴りにおいて顕著な差異が認められるから、外観において十分に区別し得るものであり、観念においては、比較し得ないものである。
したがって、本件商標と引用商標は、称呼、外観及び観念のいずれからみても非類似の商標といわざるを得ない。
(2)本件商標が公序良俗に反するか商品の出所の混同等の有無について
申立人より提出された証拠によれば、引用商標の「NEXTEL」が申立人の業務に係る役務に使用されていることは認められるとしても、提出に係る証拠は、すべて申立人の所有する登録商標リスト、年度事業報告書、申立人のホームページからの抜粋等であり、これらの証拠をもってしては、引用商標が、本件商標の登録出願の時に需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。しかも、本件商標は、前述のとおり一体不可分の構成よりなるものであり、引用商標とは、類似しない別異の商標といえるものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これより申立人の引用商標を連想・想起させることはなく、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
また、本件商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、その構成自体がきょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形からなるものではなく、本件商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するものでなく、さらに、本件商標と引用商標との関係は前記のとおり認識されるといえるものであるから、本件商標が公正な競業秩序を乱すものとは認められない。
以上のことからすると、本件商標は、引用商標と類似するものでないばかりでなく、引用商標の出所表示機能を希釈化させたり、又は、その名声を毀損させるなど不正の利益を得る目的をもって出願されたものとは認められない。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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