Trademark Appeal Case
商標の称呼・外観の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90639(T2003−90639/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4689935号商標(以下「本件商標」という。)は、「TRESELLE」の欧文字を標準文字で表してなり、平成14年9月12日に登録出願され、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年7月11日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人の引用する登録第4139741号商標(以下「引用商標」という。)は、「TRESEMME」の欧文字を横書きしてなり、平成8年10月8日に登録出願され、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年4月24日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標からは、「トレセル」又は「トレセレ」の称呼を生じ、引用商標からは、「トレセム」又は「トレセメ」の称呼を生ずる。両者の相違する音は、比較的弱く発音される語尾音のみである。しかも、母音「u」又は「e」を共通にするため、その差異が称呼全体に及ぼす影響は大きくない。よって、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、語調・語感が近似し、称呼上聞き誤るおそれがある。
また、外観上も、8文字中6文字を同じくするものであるから、外観上も類似し、両商標の指定商品も類似する。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標と引用商標とは、前記のとおりの構成よりなるところ、いずれも成語とは認められない綴字からなるものであるから、定まった読みがあるものとはいえないが、そのような場合、最も親しまれている英語風の読みに従い、あるいは、指定商品が化粧品等であることから、フランス語風の読みに従って称呼されるものとみるのが相当である。そうとすれば、本件商標は、その語尾部分の「ELLE」の文字がフランスの女性月刊誌として、我が国においても広く知られている「Elle(エル)」と同じ綴りであることから、この用例に従えば、全体として「トレセル」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。
他方、引用商標は、その語尾部分の「MME」の文字が「プログラム、番組」等の意味を表す英語として広く知られている「programme」と同じ綴りであることから、この用例に従えば、全体として「トレセム」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。
そこで、「トレセル」と「トレセム」の称呼とを比較するに、いずれも、特定の音が強く発音されるというような事情も認められないから、全体を通して平坦に、かつ、各音が比較的明瞭に一音一音正確に発音され、聴取されるものということができる。しかして、両称呼の差異は、語尾音のみとはいえ、「ル」の音は舌先が歯茎を弾くようにして発せられる弾音であるのに対して、「ム」の音は比較的弱く発音される通鼻音であって、調音の方法を明らかに異にし、音質を異にするものであるから、語尾部分における差異とはいえ、いずれも4音という比較的短い両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者は、これをそれぞれ一連に称呼するも、互いに聞き誤るおそれはないものというべきである。
また、本件商標と引用商標の外観を比較してみても、両者は、後半部分とはいえ、明らかに字形の異なる「LL」と「MM」の2文字の差異を有するものであるから、通常の注意力をもってすれば、その外観を見誤ることはないものというべきである。
更に、本件商標と引用商標とは、いずれも特定の意味合いを有しないものであるから、観念においては比較すべくもない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
なお、申立人は、審決例を挙げているが、それらの商標は、いずれも、本件商標とは商標の構成を異にするものであって、上記認定に影響を及ぼすものとは認められない。
よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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