Trademark Appeal Case
母音違い称呼の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90747(T2003−90747/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4700507号商標(以下「本件商標」という。)は、平成14年12月26日に登録出願、「eliko」の文字(標準文字による)を横書きしてなり、第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成15年8月15日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標
申立人は、平成4年9月22日に登録出願され、別掲に示すとおりの構成よりなり、第36類「生命保険の引受け」を指定役務として、平成7年11月30日に設定登録された登録第3094073号商標(以下「引用商標1」という。)、及び「アリコ」の片仮名文字を標準文字で横書きしてなり、平成9年5月21日に登録出願、第36類「生命保険の引受け,生命保険契約の締結の媒介又は代理,損害保険契約の締結の媒介又は代理,資金の貸付け,有価証券の貸付け,有価証券の募集の取扱い,建物の貸与」を指定役務として、平成11年1月8日に設定登録された登録第4226715号商標(以下「引用商標2」といい、一括して「引用商標」という。)を引用している。
(2)申立人の所有する上記の引用商標1は、申立人の業務に係る「保険の引受け」の役務について使用される商標として、極めてよく知られた著名商標であるところ、本件商標は、これと類似するものであり、申立人の業務に係る役務(生命保険)について使用される商標と本件商標の指定役務に含まれる金融機関の提供する役務について使用される商標が密接な関係があるところから、本件商標がその指定役務にいて使用された場合には、申立人の取り扱う役務についてハウスマークとして使用される引用商標1ないし引用商標2に係る業務との関係において、何らかの組織的・経済的・社会的な関係があるかのごとく、出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし項第19号証(枝番号を含む。)を提出している。
3.当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否
本件商標は、前記のとおり「eliko」の文字よりなるから、その構成文字に相応して「エリコ」の称呼を生ずるものと認められる。
これに対して、引用商標1及び引用商標2は、それぞれ前記したとおりの文字よりなるから、その構成文字に相応して「アリコ」の称呼を生ずるものと認められる。
しかして、本件商標より生ずる「エリコ」の称呼と引用商標より生ずる「アリコ」の両称呼は、共にわずか3音という短い音構成にあって、称呼を比較する上で重要な要素となる語頭の「エ」と「ア」の音において、口を半開きにして発する母音「エ(e)」と口を大きく開いて発する母音「ア(a)」の顕著な差異を有するものであるから、それぞれを一連に称呼しても明確に聴別し得るといえるものである。また、両商標は、前記のとおりであるから、外観及び観念においても相紛れるおそれのないものといわなければならない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観及び観念においてはもとより、称呼においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。
(2)出所の混同の有無について
申立人より提出された甲各号証によれば、引用商標1及び引用商標2が申立人の業務に係る役務「生命保険の引受け」に使用され、すでに、本件商標の出願の時には需要者の間に広く認識されていたものと認められる。
しかしながら、本件商標は、上記(1)のとおりに認定し得るものであって、引用商標とは、類似しない別異の商標といえるものであるから、生命保険業務と金融機関業務との関連性を考慮しても、商標権者が本件商標をその指定役務に使用した場合、これより申立人の引用商標を連想・想起させることはなく、その役務が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。