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結論

敗訴(請求棄却)

商標「経理大臣」と「大蔵大臣」の結合商標の要部認定(第4条第1項第11号・第4条第1項第10号|審判異議2004−90049(T2004−90049/J7))

審判番号
異議2004−90049(T2004−90049/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「経理大臣」引用商標「大蔵大臣」
争点(論点)
結合商標の要部認定
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第10号
指定商品・役務の区分
第9類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2004−90049(T2004−90049/J7)・異議)は、本件商標「経理大臣」と引用商標「大蔵大臣」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第10号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合商標の要部認定」です。指定商品・役務は第9類に属します。特許庁は「登録第4720332号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4720332号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4720332号商標(以下「本件商標」という。)は、「経理大臣」の文字を標準文字とし、平成15年1月23日に登録出願、第9類「電子計算機用プログラム」を指定商品として、平成15年10月24日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が異議の申立ての理由に引用する、登録第4564342号商標(以下「引用商標1」という。)は、「大蔵大臣」の文字を標準文字とし、平成11年8月11日に登録出願、第9類「財務会計処理用ソフトウェア,その他の電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路,磁気ディスク,磁気テープその他の周辺機器を含む。),財務会計処理用電子計算機用プログラムを記憶させたCD−ROMその他の記憶媒体,財務会計処理用電子式卓上計算機,財務会計処理用ワードプロセッサ」及び第42類「電子計算機の用途に応じて的確に操作するためには高度の専門知識、技機の財務会計プログラムの設計、作成又は保守」を指定商品及び指定役務として、平成14年4月26日に設定登録されたものである。同じく、登録第3269958号商標(以下「引用商標2」という。)は、「販売大臣」の文字を横書きしてなり、平成6年9月16日に登録出願、第9類「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路,磁気ディスク,磁気テープその他の周辺機器を含む。),電子式卓上計算機,ワードプロセッサ」」を指定商品として、平成9年3月12日に設定登録されたものである。同じく、登録第3269959号商標(以下「引用商標3」という。)は、「給与大臣」の文字を横書きしてなり、平成6年9月16日に登録出願、第9類「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路,磁気ディスク,磁気テープその他の周辺機器を含む。),電子式卓上計算機,ワードプロセッサ」」を指定商品として、平成9年3月12日に設定登録されたものである。

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用各商標とは、要部観察により同一の称呼「大臣」を有する類似の商標であり、かつ、商標名全体においては共通の事象を認識させると共に、その指定商品も同一又は類似である。

(2)商標法第4条第1項第10号について

申立人は、商品「ソフトウエアプログラム」について、引用各商標を継続して使用している(甲第5号証ないし甲第10号証)。

特に引用商標1及び引用商標2は、テレビCM、雑誌等への広告等により周知になっている(甲第11号証及び甲第12号証)。実際市場において引用各商標は「大臣シリーズ」と認識されている。かつ、本件商標の指定商品と引用各商標の指定商品とは類似する。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は「経理大臣」の文字よりなるのに対し、他方、引用商標1は「大蔵大臣」、引用商標2は「販売大臣」、引用商標3は「給与大臣」の文字よりなるものである。

そうして、本件商標と引用各商標は、いずれも前半部に経営、財務等に関する事象を表す文字と「大臣」の文字を結合してなるところ、「大臣」の文字部分のみを捉え商取引に資するものとする特段の理由は見あたらない。むしろ、係る各構成にあっては、全体として異なる事象を認識、理解するものであり、一連一体の造語よりなるものというのが自然である。

してみれば、本件商標は「経理大臣」の文字に相応し「ケイリダイジン」の称呼を生ずるものであり、他方、引用商標1は「大蔵大臣」の文字に相応し「オオクラダイジン」、引用商標2は「販売大臣」の文字に相応し「ハンバイダイジン」、引用商標3は「給与大臣」の文字に相応し「キュウヨダイジン」の称呼を生ずるものというべきである。

そうとすれば、前記した、本件商標より生ずる称呼と引用各商標より生ずる称呼とは、その音構成において明らかな差異を有するものであるから、それぞれ互いに聴別し得るものである。

また、本件商標と引用各商標は、前記したとおり、全体として異なる事象を認識、理解するものであるから、観念において相紛れるおそれはないものであり、外観上も区別し得る差異を有するものである。

そうしてみると、本件商標と引用各商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれの点においても、非類似の商標といわざるを得ない。

(2)商標法第4条第1項第10号について

申立人の提出に係る、甲第5号証ないし甲第13号証によれば、申立人は、業務用の財務会計システム、給与計算、売上・仕入・在庫管理システム、経理業務、固定資産等に関するソフトウエアに引用各商標等を使用し、かつ、「大臣シリーズ」と称して販売し、新聞、雑誌、テレビコマーシャル等において、宣伝広告された結果、我が国において、取引者、需要者の間に広く認識されていることは認め得るものである。

しかしながら、本件商標と引用各商標とは、前記したとおり、非類似の商標と認められるものであるから、本件商標は本号に該当するものということはできない。

(3)結語

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持する。

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