Trademark Appeal Case
称呼の音感音調の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90089(T2004−90089/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4727105号商標(以下「本件商標」という。)は、「エルファイン」の文字を標準文字により表してなり、平成15年6月12日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同年11月14日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人が引用する登録第731963号商標は、「エスファイン」及び「ESFINE」の文字を上下二段に横書きしてなり、昭和40年8月13日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同42年1月31日に設定登録され、その後、同52年6月6日、同62年4月17日及び平成9年1月30日の3回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされているものである。同じく登録第4489915号商標は、「エスファイン」及び「ESFINE」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成12年9月14日に登録出願、第23類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同13年7月13日に設定登録されたものである。同じく登録第4519522号商標は、「エスファイン」及び「ESFINE」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成13年1月29日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同年11月2日に設定登録されたものである。以下、これらをまとめて引用商標という。
3 登録異議申立ての理由の要点
本件商標は、引用商標と類似のものであり、その指定商品も同一又は類似のものである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。
4 当審の判断
本件商標と引用商標との類否について検討するに、それぞれの構成文字に相応して、「本件商標は「エルファイン」の、引用商標は「エスファイン」の各称呼を生ずるものと認められる。
しかして、この「エルファイン」の称呼と「エスファイン」の称呼とは、第2音において「ル」と「ス」の差異を有するのみであるとしても、「ル」の音は、舌面を硬口蓋に近づけ舌の先で上歯茎を弾くようにして発する有声子音「r」と母音「u」の結合した音であり、くぐもったような印象を与える音であるのに対し、「ス」の音は、舌端を前硬口蓋に寄せて発する無声摩擦子音「s」と母音「u」との結合した音であり、とげとげしい印象を与える音であることに加え、それぞれの前音の「エ」と共に、前者は「L」(エル)を、後者は「S」(エス)をそれぞれ連想、想起せしめることもあることから、これらの差異がそれ程冗長でもない称呼全体に及ぼす影響は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の音感音調が異なったものとなり、互いに紛れることなく区別し得るものである。
さらに、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、両商標とも特定の親しまれた既成の観念を有するものともいえないことから、観念上、両者を比較すべくもない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものではないから、その登録を維持すべきものである。
よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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