Trademark Appeal Case
フリーナンバーの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90490(T2003−90490/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4672940号商標(以下「本件商標」という。)は、標準文字による「フリーナンバー」と「FreeNumber」の各文字を1字分の間隔を置いて一連に書してなり、平成14年7月31日に登録出願、第38類「電話による通信,電子計算機端末による通信」を指定役務として、同15年5月16日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立の理由(要旨)
本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。
3 当審が通知した取消理由
当審は、平成16年7月6日付けで商標権者に対し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与え、本件商標の登録は、要旨次のとおりの取消理由により商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものと認める旨通知した。
<取消理由>
本件商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、「フリーナンバー」について、以下の事実が認められる。
(1)通信役務の提供者が「フリーナンバー」の語を使用している事実
「1997年3月21日付け日経産業新聞」(甲第17号証)及び「1997年3月20日付け日経新聞」(甲第18号証)に、NTT移動通信網(NTTドコモ)が着信者が通話料を払う「フリーナンバー」を設定できるサービスを5月1日から始める旨の記載があり、1997年3月22日付け毎日新聞大阪朝刊10頁には、NTT関西移動通信網(NTTドコモ関西)が「フリーナンバー」サービスを5月1日から開始する旨が、1997年3月21日付け日刊工業新聞6頁には、NTT移動通信網(NTTドコモ)とNTT関西移動通信網(NTTドコモ関西)がそれぞれ「フリーナンバー」サービスを5月1日から開始する旨の記載があること。また、世界各国から同じ番号で料金着信払いを利用できる「ユニバーサルフリーナンバー」について、1996年11月27日付け日刊工業新聞9頁に、KDDが1996年12月から登録の受付を開始する旨の記載があり、NTTコミュニケーションズの平成11年11月12日付け「News Release」(http://www.ntt.com/NEWS_RELEASE/1999news/news/news99/9911/1112.html)に同社がユニバーサルフリーナンバーを提供する旨の記載があること。
(2)通信役務の取引者・需要者が「フリーナンバー」の語を使用している事実インターネット上の「グルメ検索サイト『ぐるめピタ』」のサイト情報(甲第6号証)に「ご予約は通話料のかからないこちらのフリーナンバーでおかけください。」の記載があり、「Aoyama-capitai co.,ltd」のサイト情報(甲第7号証)に「フリーナンバー(ダイヤル直通で通話料はかかりません)で(紛失・盗難受付)デスクへご連絡下さい。」の記載があり、「GMO -Global MediaOnline」のサイト情報(甲第14号証)に「フリーナンバー877-877-BOXX(2699)、または512-835-0400(北アメリカ以外から)に連絡のこと。」の記載があること。
以上の事実よりすれば、本件商標の指定役務に係る通信の分野において、少なくとも本件商標の登録査定時には「フリーナンバー」は「着信者側に課金される電話通信サービス」を指称する語として実際に使用されていたことが認められ本件商標に係る役務の取引者・需要者は、「フリーナンバー」が前記サービスを意味する語であると認識していたものと判断できる。
そうとすれば、本件商標は、その構成を前記のとおり「フリーナンバー」の片仮名文字とその英語表記と容易に理解できる「FreeNumber」の欧文字とを並記してなるにすぎないから、これをその指定役務に使用した場合、これに接した取引者・需要者は、「着信者側に課金される電話通信サービス」を表したものと理解する以上に、自他役務の識別標識とは認識しないものというのが相当である。
してみれば、本件商標は、その指定役務中着信者側に課金される電話通信サービスに使用するときは、役務の質を表示するものであり、前記以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の規定に違反して登録されたものである。
4 商標権者の意見
前記3の取消理由の通知に対し、商標権者からは何らの応答もない。
5 当審の判断
本件商標は、前記3の取消理由により、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の規定に違反して登録されたものと認められる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消す。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。