Trademark Appeal Case
称呼類似性・周知著名性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90031(T2004−90031/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第4717227号商標(以下「本件商標」という。)は、商標の構成を別掲に示すものとし、平成15年2月13日に登録出願、第25類「被服」を指定商品として、平成15年10月10日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由
1 商標法4条1項第11号について
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する、「BVLGARI」の欧文字を横書きしてなり、昭和60年4月15日に登録出願、第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和62年10月27日に設定登録された登録第1989622号商標(以下「引用A商標」という。)とは、称呼において類似する商標であり、かつ、その指定商品についても、同一又は類似である。
2 商標法4条1項8号について
申立人の所有に係る、「BULGARI」(登録第1598029号、以下「引用B商標」という。)商標は、申立人の名称の略称として、広く認識されているものである。しかるところ、本件商標は、その構成中に申立人の名称の略称を含むものであり、申立人の承諾を得ていない。
3 商標法4条1項15号について
引用B商標は、広く認識された周知・著名商標であって(甲第12号証及び同第13号証)、本件商標は、申立人のこの著名商標と称呼上類似するものであり、指定商品についても、極めて近接した売場において販売されることの多いことよりすれば、本件商標をその指定商品に使用した場合には、申立人の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について、誤認、混同を生ずるおそれのあるものである。
4 したがって、本件商標は、商標法4条1項8号、同11号及び同15号に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消されるべきである。
第3 当審の判断
1 商標法4条1項11号について
本件商標は、別掲に表示したとおり、図形と「VULGARIS」の欧文字よりなるところ、本件商標は、「VULGARIS」の文字部分に相応し「ブルガリス」の称呼を生ずるものというのが相当である。
他方、引用A商標は、「BVLGARI」の欧文字よりなるところ、該文字は、特定の外国語として理解されるものではなく、成語としても存在しない文字よりなるものであるから、我が国においては、親しまれ一般に使用されている英語読み風に称呼されるものというのが相当である。
そうとすれば、本件商標は、「BVLGARI」の欧文字に相応し、英語読み風に「ビブルガリ」の称呼を生ずるものというのが自然である。
しかして、本件商標から生ずる「ブルガリス」の称呼と引用A商標から生ずる「ビブルガリ」の称呼とは、語頭において「ブ」の音と「ビ」の差異を有し、語尾において「ス」の音の有無の差異を有するものであるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するとしても、互いに聞き誤るおそれのないものである。
また、本件商標と引用A商標とは、外観及び観念においても相紛れるおそれのないものである。
そうしてみると、本件商標と引用A商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても類似する商標ということはできないものである。
2 商標法4条1項8号及び同15号について
(1)本件商標の構成は前記したとおりのものであるところ、その構成中には、引用B商標を構成する文字は含まれてはいない。
(2)申立人は、「特許庁ホームページに『日本国周知・著名商標検索』として掲載されている商標を原則として周知・著名商標として取り扱う。」と説明されている商標審査基準(甲第11号証ないし同第13号証)を根拠に、引用B商標は周知・著名商標である旨主張している。
しかしながら、前記基準は、あくまでも原則としてのものであって、全ての事案に適用されるものでないことは、いうまでもない。
そうして、申立人は、引用B商標の使用事実ないし、それが周知・著名なものとなっている事実を示す証拠を何ら提出していない。
そうとすれば、申立人の使用する引用B商標は、指定商品「時計」について周知・著名であると推認し得るとしても、本件商標の登録出願時を経て登録査定時において、例えば、商標使用の実際、使用商品等は、必ずしも明らかでないから、引用B商標は、特許庁ホームページに「日本国周知・著名商標検索」として掲載されている事実のみをもって、これが申立人の名称の略称として著名であり、周知・著名商標とすることはできない。
(3)してみれば、本件商標は、その構成中に、申立人(他人)の名称の著名な略称を含むものということはできず、、本件商標をその指定商品に使用した場合に、申立人の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について、誤認、混同を生ずるおそれのあるものということもできない。
3 したがって、本件商標は、商標法4条1項8号、同11号及び同15号に違反して登録されたものではないから、商標法43条の3第4項の規定により、その登録を維持する。
よって、結論のとおり決定する。
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