Trademark Appeal Case
商標の類否と指定商品の異同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90835(T2003−90835/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4711151号商標(以下「本件商標」という。)は、「ゼロシス」の片仮名文字と「XEROSIS」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成15年1月17日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料類,つけまつ毛」を指定商品として、同15年9月19日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第973892号商標(以下「引用商標」という。)は、「XEROX」の欧文字を横書きしてなり、昭和43年7月26日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同47年7月25日に設定登録されたものであり、その後、指定商品の書換登録により、第9類を商品区分とする商標登録原簿に記載のとおりの指定商品となっているものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、「ゼロシス/XEROSIS」の文字からなるところ、構成中の「SIS」の文字は「過程、活動」の意の名詞語尾であって、「ゼロ/XERO」に付随するものである。
申立人は、電子乾式複写機を始めとした電気通信機械器具や電子応用機械器具を製造・販売する世界最大手のメーカーであり、日本においては引用商標の他、「ゼロックス」等の商標を多くの商品・役務を指定して所有し、防護標章の登録も得ており、社名の要部である「ゼロックス/XEROX」は、辞書にも掲載されているものであって、世界各国においても日本においても著名であることは明白な事実である。
乾式複写方式を示す「Xerography」は、「乾燥」の意のギリシャ語「xeros」と「写真」の「photography」とに基づいた言葉であり、申立人は、ここから自己の商標及び商号の一部である「Xerox」を創作・採択したものであって、「Xero」の部分は、申立人にとって重要な部分であり、「XERO」の商標も登録しており、「Xero」と言えば申立人を想起させる程にまでなっている。
更に、申立人は、富士ゼロックス株式会社をして、「XEROSIS」の商標を第9類に登録している(登録第4147343号)。
上述した事実を考慮すれば、本件商標が指定商品に使用されれば、需要者・取引者は、その商品が申立人あるいは申立人と何らかの関係がある者に係るものであると考える可能性は十分にあり、本件商標は、引用商標と商品の出所の混同を生じさせるおそれのある商標である。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標と引用商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、引用商標が本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品「電子乾式複写機を始めとした電気通信機械器具や電子応用機械器具」等の商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものであることは認められるとしても、「ゼロシス」の称呼の生ずる本件商標と「ゼロックス」の称呼の生ずる引用商標とは、その称呼において明らかな差異があるばかりでなく、外観及び観念においても互いに紛れるおそれのない別異の商標というべきものである。加えて、本件商標の指定商品である「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料類,つけまつ毛」と引用商標が使用されている「電子乾式複写機を始めとした電気通信機械器具や電子応用機械器具」等の商品とは、生産者・販売者を異にし、流通系統、需要者、用途等の点をも全く異にするものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、直ちに引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
また、申立人が主張している「XERO」及び「XEROSIS」の文字からなる商標との関係についてみても、それらの商標が本件商標の登録出願時において、取引者・需要者の間に広く認識されていたものであるとする証拠もないから、これらの点についての申立人の主張も採用できない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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