Trademark Appeal Case
称呼同一と外観の微差
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 判定2004−60065(T2004−60065/J6) |
|---|---|
| 審判種別 | 記載はありません。 |
| 結論 | other |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4558362号商標(以下「本件商標」という。)は、「フィトブラン」の片仮名文字と「PHYTOBLANC」の欧文字を二段に横書きしてなり、第3類「化粧品,せっけん類」を指定商品として、平成12年4月12日登録出願、同14年4月5日に設定登録されたものである。
2 イ号標章
被請求人が商品「美容液」に使用する標章として請求人が示すイ号標章は、「PHYTO−BLANC」の欧文字及び「フィトブラン」の片仮名文字よりなるものであり、商品の包装容器正面に使用される態様は、別掲のとおりである。
3 請求人の主張
請求人は、結論同旨の判定を求めると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第5号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)請求人は、本件商標をその指定商品の範疇に含まれる商品である「洗顔料,石けん,化粧水,美容液,化粧下地用クリーム,ファンデーション」といった各種化粧品及びせっけん類について現実に使用している(甲第2号証の1及び2)。
(2)被請求人は、商品「WHITE TENSOR IMMEDIATE LIFE WITH BOTANICAL EXTRACTS」(甲第3号証)にイ号標章を表示し、当該商品に関する商品カタログ(甲第4号証)にイ号標章を掲示することにより使用している。
(3)本件商標の欧文字部分「PHYTOBLANC」と、イ号標章の欧文字「PHYTO−BLANC」は、「−(ハイフン)」の有無のみがその差異点であり、これらからは「フィトブラン」という同一の称呼が生じる。また、甲第3号証の写真3及び写真4のとおり、被請求人は商品の裏面に片仮名の「フィトブラン」を表示しているところ、係る表示は、本件商標の片仮名部分と同一である。
よって、本件商標とイ号標章が類似するものであることは明らかである。
また、被請求人がイ号標章を使用する商品は、「美容液」であり、本件商標に係る指定商品の範疇に含まれる商品であることは明らかである。
以上のとおり、被請求人は、本件商標と類似するイ号標章を、本件商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用している。
したがって、イ号標章は、本件商標の商標権の効力の範囲に属する。
(4)請求人は、被請求人又は被請求人が取り扱う商品の製造元である仏法人セー エフ ウー ベー シスレー社の代理人に対して、本件商標に係る商標権を侵害する行為の中止を求める旨の通知を書面により再三行ってきた(甲第5号証の1ないし3)。しかし、請求人は、現在まで被請求人若しくは上記仏法人から満足な回答を得るには至っていない。被請求人は、本件商標の存在を知るものであり、自己の行為が本件商標に係る商標権を侵害する行為に該当するものであることを理解した上で、敢えてイ号標章を使用し続けているのである。係る行為は、本件商標の出所表示機能を不当に阻害し、請求人の業務に係る商品との間において混同を生じさせ、かつ、請求人に対して不測の不利益を与えることを目的とした行為であるといわざるを得ない。
4 被請求人の答弁
被請求人は、前記3の請求人の主張に対し、何ら答弁するところがない。
5 当審の判断
(1)本件商標は、前記のとおり、「フィトブラン」の片仮名文字と「PHYTOBLANC」の欧文字を二段に横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「フィトブラン」の称呼を生ずるものであって、構成全体として特定の観念を想起させない造語よりなるものと認められる。
これに対して、商品の包装容器正面には、別掲のとおり、「PHYTO−BLANC」の文字が上段に横書きされ、横線を介して、「WHITE TENSOR IMMEDIATE LIFE」等の文字及び「sisley」の文字が表示されているところ、「PHYTO−BLANC」の文字部分は、それ自体独立して自他商品の識別標識としての機能を発揮し得るものと認められる。また、商品の包装容器背面には、「フィトブラン テンサー(美容液)」等の文字が、カタログには、「フィトブラン」、「フィトブラン テンサー」等の文字とともに「美容液」の文字の記載があるところから、該「フィトブラン」の文字部分は、自他商品の識別標識としての機能を発揮する態様のものであること明らかである。
そうすると、「PHYTO−BLANC」の欧文字及び「フィトブラン」の片仮名文字よりなるイ号標章は、その文字に相応して「フィトブラン」の称呼を生ずるものであって、本件商標と同様、特定の観念を想起させない造語よりなるものと認められる。
したがって、本件商標とイ号標章は、「フィトブラン」の称呼を共通にするばかりでなく、両者の欧文字において、中間部に「−」(ハイフン)を有するか否かの微差にすぎず、かつ、両者の片仮名文字は同一であるから、外観上もきわめて近似するものというべきである。
以上のとおり、本件商標とイ号標章は、称呼及び外観において類似する商標であって、イ号標章を使用した「美容液」は、本件商標の指定商品中の「化粧品」の範疇に属するものである。
(2)したがって、イ号標章は、本件商標の商標権の効力の範囲に属するものといわなければならない。
よって、結論のとおり判定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。