Trademark Appeal Case
オービスとナビの結合の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−6365(T2002−6365/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「オービスナビ」の片仮名文字と「ORBISNAVI」の欧文字を2段に横書きしてなり、第9類「自動車等のスピード違反検知用の電波を受信し運転者に知らせることにより安全運転を促進させる電波探知器,本体に目的の地点をあらかじめ地図情報として記録し登載した車輌を経度緯度にて測定する事で目的地点との距離を比較判断し目的地点に接近した事を信号等で告知する警報器」を指定商品とし、平成12年11月9日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、『スピード違反を犯した自動車を発見し、違反速度と運転者・ナンバープレートの写真を自動的に記録する装置の俗称』として知られる『オービス』『ORBIS』の文字と『自動車の走行時、速度や距離の割り出し、方向指示を受け持つこと』等の意で親しまれている『ナビ』『NAVI』の文字とを『オービスナビ』『ORBISNAVI』と書してなるところ、これからは、その構成全体より『自動車の走行時にオービスの存在を探知し、運転指示を与えるもの』の如き意味合いが容易に認識されるものであるから、出願人がこれをその指定商品に使用しても、これに接する需要者等は、前記意味合いを理解するに止まり、自他商品の識別標識としては認識しないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記に示したとおり「オービスナビ」の片仮名文字と「ORBISNAVI」の欧文字とを2段に横書きしてなるものであるところ、構成中の「オービス/ORBIS」の文字は、「速度制限道路上でスピード違反をして走行する車両に対して該当車両の速度測定とその車のナンバープレートおよび運転者の顔を撮影する無人装置((株)自由国民社「現代用語の基礎知識2004年1月1日発行」)」を表すものであり、また「ナビ/NAVI」の文字は、「車の誘導」の意味合いを有する「navigation(ナビゲーション)」、或いは「(自動車のラリーで)助手席にすわって運転者を助ける人」の意味合いを有する「navigator(ナビゲーター)」の略記として使用される語であって、特に本願指定商品を取り扱う業界にあっては、「カー・ナビゲーションシステム(自動車用の経路誘導システム)」の略称として広く使用されているものである。
そうとすれば、これを一連に「オービスナビ」及び「ORBISNAVI」と書してなる本願商標をその指定商品について使用するときは、全体として「自動車の走行時にオービスの存在を探知し、運転指示を与えるもの」の如き意味合いが容易に看取されるものである。
そして、新聞記事或いはインターネットのホームページ情報によれば、次のような商品が販売されている実情が伺われる。
(1)化学工業日報 1992年11月24日5頁「三栄書房、設置MAP収録のCD−ROMを開発、カーナビ向け」の見出しのもと、「・・『オービス』への対応をスムーズにし、交通安全に貢献するカーナビゲーションシステムが、カー雑誌大手の三栄書房から提案された。CD−ROMに全国のオービス設置個所を収録し、これをGPS(全世界測位システム)によるナビゲーション装置に搭載する。オービスの一定範囲内に車が入るとサウンドアラームが作動する仕組み。・・全国の主要カー用品取扱店で販売を開始した。」の記載がある。
(2)カー・ナビゲーションを取り扱う会社のホームページにおいて「全国548カ所のオービスポイント・・を収録。オービスポイントをマークで知らせ、近づくにつれアラーム音でも告知します。」の表示と共に、CD−ROMが紹介されている( http://www.pioneer.co.jp/carrozzeria/products/navigation/software/cnad-op02/ )。
してみれば、上記構成よりなる本願商標は、前記のような商品が販売されている実情も考慮すれば、これをその指定商品について使用するときは、これに接する需要者・取引者をして、「自動車の走行時に、速度制限道路上でスピード違反をして走行する車両に対して該当車両の速度測定とそのナンバープレートおよび運転者の顔を撮影する無人装置(オービス)の存在を探知し、運転指示を与えるもの」の如き意味合いを容易に認識、理解されるに止まるものといえ、単に商品の用途、機能、品質を表示するにすぎないものといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして、その登録を拒絶した原査定の判断は、妥当なものといえ、これを取消すことはできない。
なお、請求人は審判請求の理由において、本願商標を「オービスナビ」の片仮名文字と「ORBISNA
B
I」の欧文字からなるものとし、本願商標が自他商品識別標識としての機能を果たし得るものである旨主張しているが、これは妥当ではなく、また、審決例として、甲第1号証ないし甲第7号証を挙げているが、提示の各事例は本願とは商標の構成及び適用条文も異なるものであることから、本願と事案を同じくするとは言い難いいものであり、請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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