結論テキスト
審判費用は被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2004−35086(T2004−35086/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4699975号商標(以下「本件商標」という。)は、平成14年7月9日に登録出願、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、第25類「被服」を指定商品として、同15年8月15日に設定登録、現に有効に存続しているものである。
請求人は、「本件商標の登録は、これを無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。」と申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし同第23号証を提出した。
(1)本件商標は商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第46条第1項の規定により無効とされるべきである。
(2)請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第2683336号商標は、昭和50年12月17日に登録出願、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、第17類「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台を除く)」を指定商品として、平成6年6月29日に設定登録、その後、平成16年7月6日商標権存続期間の更新登録がなされ現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第4225601号商標は、平成9年4月11日に登録出願、別掲(3)に示すとおりの構成よりなり、第25類「米国製の被服,米国製の履物」を指定商品として、同10年12月25日に設定登録され現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第1716154号商標は、昭和53年3月6日に登録出願、別掲(4)に示すとおりの構成よりなり、第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定商品として、同59年9月26日に設定登録、その後、平成7年2月27日商標権存続期間の更新登録がなされ現に有効に存続しているものである。
本件商標は、請求人の所有する上記引用商標と要部が類似し、かつ、指定商品も互いに抵触するので、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(3)本件商標はその出願日以前からその指定商品を含み、請求人の業務に係る商標として需要者の間に広く認識されている「BOLT」及び「Lightning Bolt」の商標と類似するものであるから商標法第4条第1項第10号の規定に該当し、更には本件商標はこのように著名な請求人の業務に係る商標とまぎらわしく、あたかも請求人の業務に係る商標と認識されて適正な取引秩序が乱されるおそれがあるので同法第4条第1項第7号の規定に該当する。
請求人が引用する上記商標は昭和50年以前から米国カリフォルニア州法人ザ ボルト コーポレーション(The Bolt Corporation)が、その営業に係るサーフィンボード等の運動具、被服類、装身具、バッグ類など広範囲の商品に付して世界的に使用した結果、我が国に於ても昭和52年当時には既に上記各商品群について周知著名な商標に至っていたのであり、その事実は添付甲第7号証の判決中で明らかに立証されている通りである。
請求人は上記に述べた著名引用商標の生みの親にあたるザ ボルト コーポレーシヨン及び同法人の税法上の親会社であるライトニング ボルト インターナシヨナル インコーポレーテツド(LIGHTNING BOLT
INTERNATIONAL,INC.)両社が日本に於いて所有している商標権の使用権者として昭和53年当時から継続して両社所有の商標を使用しての営業活動に従事していた者で、昭和61年(1986年)に入ってから、前記両米国法人が日本に於ける営業活動を全面的に止めることとなり、その際請求人は両米国法人が所有していた上記引用の「BOLT」「LightningBolt」の周知商標を含め両社が有する全ての商標権及び商標出願を、その営業権と共に譲り受けることとし、昭和61年7月に前記両米国法人の所有する全ての商標をその営業と共に譲り受けたのである(甲第8号証ないし甲第11号証及び甲第12号証)。
上述した事実から明らかな通り、請求人は、上記米国法人ザ・ボルト・コーポレーション及び同法人の親会社たるライトニング ボルトインターナショナル インコーポレーテツドが日本国に於て所有する全ての商標権及び商標出願をその営業と共に譲り受けたことにより、上記した引用著名商標に化体された信用そのものの財産的価値が請求人に引き継がれたのである。
また、このように著名に至った引用商標と類似する本件商標がその指定商品について被請求人により使用された場合は、流通径路の秩序が乱されるおそれが極めて大きい。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第10号及び同第7号に該当する。
(4)請求人の所有に係る引用商標「BOLT」を含む本件商標がその指定商品である被服について使用された場合は、需要者はその商品が請求人の業務に係る商品と誤認するおそれがある。
ちなみに、請求人は本件商標と要部を同一とする「Star Bolt」商標を商願平1−131634号を以て旧第23類「時計,眼鏡,これらの
部品および附属品」を指定商品として出願したが、この出願に対して上記「BOLT」の著名商標を引用して拒絶された事実(甲第15号証)からも、上記「BOLT」商標の著名性は明らかな事実である。なお、当該出願は前記の通り請求人が上記著名商標をその営業と共に譲渡を受けた事実により解消され、登録第2707933号を以って登録されている。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。
3.被請求人の答弁
本件商標は、平成14年7月9日に出願し、平成15年8月15日に商標登録証を送付されたものである。その間平成15年2月26日附にて拒絶理由通知を受けたが、当初出願していた第3類の区分を第25類の被服のみに変更をし、登録されたものと解している。
上述の如く,本件出願から登録まで優に1年と1ヶ月以上も掛かっており、その間、十分に審議された上での登録であり、又一般公示の期間も経ているものである。
被請求人としては、今回の無効請求は不当であると考える。
(1)請求人より提出された甲第7号証ないし甲第23号証によれば、「BOLT」及び「Lightning Bolt」の文字よりなる商標は、昭和50年以前から米国カリフォルニア州法人ザ ボルト コーポレーション(The Bolt Corporation)及びライトニング ボルト インターナシヨナル インコーポレーテツド(LIGHTNING BOLT INTERNATIONAL,INC.)両社が、商品「サーフィンボード等の運動具、被服類、装身具、バッグ類」等に永年使用してきた結果、取引者・需要者の間に広く認識されている商標であり、我が国に於ても昭和52年当時には既に上記各商品群について周知著名な商標に至っていた事実を認め得るものである。
(2)請求人は、両社が日本に於いて所有している商標権の使用権者として昭和53年当時から継続して両社所有の商標を使用しての営業活動に従事していた者であるが、その後、前記両米国法人が所有していた上記引用の「BOLT」及び「LightningBolt」の商標を含め両社が有する全ての商標権及び商標出願を、その営業権と共に譲り受けた事実を甲第8号証ないし甲第11号証及び甲第12号証によって認めることができる。
また、上記著名商標に化体された信用そのものの財産的価値は請求人に引き継がれたものとみるのが相当である。
さらに、本件商標を構成する「STAR BOLT」の商標も、上記した「ライトニング ボルト インターナシヨナル インコーポレーテツド(LIGHTNING BOLT INTERNATIONAL,INC」の使用商標の一つである事実が、請求人提出に係る甲第17号証によって認められる。
そして、請求人は、本件商標中の図案化された「STAR BOLT」の文字部分と色彩を除けばほぼ同一と思しき図形商標からなる別掲(5)に示した登録第2707933号商標(平成元年11月21日登録出願、第23類「時計、眼鏡、これらの部品及び付属品」を指定商品として同7年6月30日設定登録)、及び同じく別掲(6)に示した登録第2724138号商標(昭和62年1月13日登録出願、第22類「はき物その他本類に属する商品」を指定商品として平成10年8月21日設定登録)の商標権者である。
(3)そこで、前記(1)及び(2)で認定した事実を踏まえ、本件商標についてみると、本件商標は、請求人の所有に係る前記登録第2707933号商標及び登録第2724138号商標とは、顕著にあらわされた「Star Bolt」の部分を色彩を除けば同じにするものであって、これが偶然一致したものとは認めが難く、その存在を知り得て、本件商標を採択し登録出願したものと優に推認できるものであって、このように酷似した図形を被請求人が自ら創案したとは考え難いところである。
そうとすれば、被請求人が本件商標を登録出願した行為は、請求人所有の商標のデザインを盗用する意図をもってされたもの、といわざるを得ないから、本件商標は、社会通念上商道徳に反するものであり、公正な商取引秩序を乱すおそれがあるばかりでなく、ひいては、公の秩序を害するおそれがあるものというべきである。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものであって、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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