Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−1985(T2004−1985/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「MovingFirewall」の文字(標準文字)よりなり、第9類「電気通信機械器具,ネットワーク及びインターネットセキュリティのためのコンピュータソフトウェア及びハードウェア,電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲームおもちゃ,電子出版物」、第38類「移動体電話による通信,電子計算機端末による通信,電話による通信,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与,電子計算機端末による通信ネットワークへの接続の提供,携帯情報端末(PDA)を用いた電子メール通信,電子掲示板通信,付加価値通信網による通信,映像・音声の伝送交換」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機を用いて行う情報処理,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,電子計算機用プログラムの提供,コンピュータデータベースへのアクセスタイムの賃貸,電子計算機端末による通信におけるサーバの貸与,ネットワークシステム等機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,インターネット又は移動体電話による通信若しくはその他の通信手段を利用した通信ネットワーク上のセキュリティに関するコンサルティング」を指定商品及び指定役務として、平成15年3月19日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3032025号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成4年9月17日に登録出願、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成および保守」を指定役務として、同7年3月31日に設定登録されたものである。
同じく、登録第3064928号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成4年9月17日に登録出願、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成および保守」を指定役務として、同7年7月31日に設定登録されたものである。
同じく、登録第3123126号商標(以下「引用C商標」という。)は、「ムービング」の文字よりなり、平成4年11月30日に登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極」を指定商品として、同8年2月29日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり「MovingFirewall」の文字よりなるものであるから、容易に「Moving」及び「Firewall」の語を結合してなるものと認識されるものである。そして、後半の「Firewall」の文字部分は、「インターネットなどの外部ネットワークに接続された社内LANなどのネットワーク・システムに対する、外部からの不正なアクセスを遮断するために設けられるシステム」を表す語として、コンピュータプログラムに係る商品及び役務を取扱う業界において広く知られているものである。
そうとすると、本願商標に接する取引者・需要者は、我が国において「動く、動かす」等を意味する英語として広く親しまれている前半の「Moving」の文字に自他商品及び役務の識別標識としての機能を見出し、該「Moving」の文字部分をもって取引に資する場合も決して少なくないとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、その構成文字全体に相応して「ムービングファイアウォール」の称呼が生ずるほか、「Moving」の文字部分に相応して「ムービング」の称呼をも生じ、「動く、動かす」の観念を生ずるといわなければならない。
一方、引用A商標は、別掲(1)のとおり、「株式会社」の文字に続けて、それより大きい文字で「ムービング」の文字を連結して書してなるところ、構成中の「株式会社」の文字は、法人組織の種類を表す語であるから、簡易迅速を旨とする商取引の実際においては、該文字部分を省略して、大きな文字で表された「ムービング」の文字部分を捉え、これより生ずる称呼、観念をもって取引に資される場合も決して少なくないとみるのが相当である。そうすると、引用A商標は、その構成文字全体に相応して「カブシキガイシャムービング」の称呼が生ずるほか、「ムービング」の文字部分に相応して、「ムービング」の称呼をも生じ、これが英語の「moving」に通じることから「動く、動かす」の観念を生ずるものといわなければならない。
また、引用B商標は、別掲(2)のとおり、「Moving」の文字と、三角形の図形を組み合わせてなるものであるから、その構成文字部分に相応して、「ムービング」の称呼、「動く、動かす」の観念を生ずるものである。
さらに、引用C商標は、上記のとおり「ムービング」の文字よりなるものであるから、該文字に相応して、「ムービング」の称呼、「動く、動かす」の観念が生ずるものである。
したがって、本願商標と引用AないしC商標とは、外観上の差異を考慮してもなお、「ムービング」の称呼、「動く、動かす」の観念を共通にする類似の商標であり、かつ、本願商標の指定商品及び指定役務は、引用AないしC商標の指定商品又は指定役務と同一又は類似の商品及び役務を含むものであるから、結局、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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