Trademark Appeal Case
決済と.comの結合商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−1621(T2002−1621/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「kessai.Com」の文字(標準文字による)を書してなり、第35類、第36類及び第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成12年7月17日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における同13年12月5日付け手続補正書をもって、第35類「コンピュータネットワークを利用した広告」、第36類「クレジットカード利用者に代わってする支払代金の清算,デビットカード利用者に代わってする支払代金の決済,電子マネー利用者に代わってする支払代金の決済」及び第42類「インターネットを介して双方向性で使用が可能な商取引決済のための電子計算機用プログラムその他の電子計算機用プログラムの提供」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、『kessai.com』の欧文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、その構成中『kessai』からは証券または代金の支払によって売買取引を終了させること、また単に、支払の意味を有する決済を直観し『.com』は、インターネット上で商取引をする会社を意味するものとして容易に認識されるものであるから本願商標からはインターネット上で決済に係る役務の提供をする会社の意味合いを認識するにすぎず、これをその指定役務について使用しても何人かの業務にかかる役務であるかを認識することができない商標であると認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「kessai.com」の文字を書してなり、その構成は、「kessai」とドット「.」及び「com」の欧文字の組み合わせからなるものと認識されるものであるところ、「kessai」の文字は、指定役務との関係から「決済」に通じ、「証券または代金の支払によって売買取引を終了させること,また単に、支払の意味を有する。」(広辞苑、第5版、岩波書店)ものであり、この語は、日常普通に広く使用されるものであるばかりでなく、一般に「商取引、金融」の分野においては、役務の内容(質)を表示するものとして、取引上普通に採択使用されているものである。
この点に関し、請求人は、「kessai」(ケッサイ)に通じる語は、「決裁、潔斎」の語も存在することから、「決済」のみに通じるものと断言すべきではない旨述べるが、前記したとおり、本願の指定役務との関係からは、本願商標中の「kessai」の文字部分は、「決済」を表示するものと認識するというのが相当である。
また、今や、商取引において必要不可欠なものとして、広く活用されている「インターネット」においては、これに接続して情報のやりとりや検索等を行う場合、接続先を特定するためにドメイン名が使用されている。このドメイン名は、「インターネット上の住所表示」と言われ、URL(ホームページのアドレス)やメールアドレスなどの一部分として使われており、その構成は、トップレベルドメイン(TLD)を頂点とした階層構造を持っており、文字の並びを「.」(ドット)でつなげたものである。そして、トップレベルドメインのうちの「.com」は、一般で登録可能な最も認知度の高いスタンダードドメインとして知られているものであることからすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成中の「.com」の部分が、該トップレベルドメインを表示したものであると認識し、理解するというのが相当である。
してみれば、本願商標は、単に役務の質等と理解される文字とドメイン名におけるトップレベルドメインの組み合わせからなるものと理解、認識するにとどまり、全体としても、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものと見るのが相当であるから、これをその指定役務中、「決済」に係る役務に使用した場合、需要者が何人かの業務に係る役務であるかを認識することができないものであり、「決済」に関する役務以外に使用するときには、役務の質について誤認を生じさせるものというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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