Trademark Appeal Case
称呼の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−6827(T2002−6827/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「クラビット」の文字を標準文字で表してなり、2000年商標登録願第111890号(平成12年10月13日登録出願)を原出願とし、商標法第10条第1項の規定に基づく分割出願として、第9類に属する願書に記載の商品を指定して同13年10月12日に登録出願、その後、指定商品については、同14年1月23日付けの手続補正書において、「ダウンロード可能な音楽,ダウンロード可能な画像,ダウンロード可能な電子出版物,ダウンロード可能な電子計算機用プログラム,ダウンロード可能な家庭用テレビゲームおもちゃ用のゲームプログラム,ダウンロード可能な電子計算機用ゲームプログラム,ダウンロード可能な業務用テレビゲーム機用ゲームプログラム,ゲーム情報・タウン情報・音楽情報・演劇情報・映画情報・音楽・写真等を記録した電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・光ディスク・光磁気ディスクその他の記憶媒体,タウン情報・音楽情報・演劇情報・映画情報・音楽・写真等を記録した光ディスク・磁気ディスク又は光磁気ディスク,理化学機械器具,測定機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,コンピュータ用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・光ディスク・光磁気ディスクその他の記憶媒体,その他の電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,遊園地用機械器具,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,磁心,抵抗線,電極,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,潜水用機械器具,アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,家庭用テレビゲームおもちゃ,検卵器,電動式扉自動開閉装置」と補正されたものである。
2 原査定で引用した商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4024084号商標(以下「引用商標」という。)は、「GRABIT」の欧文字を横書きしてなり、平成7年7月5日に登録出願、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,救命用具,電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク及び磁気テープ,その他の電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,遊園地用機械器具,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,火災報知機,盗難警報器,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,磁心,抵抗線,電極,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリグマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,計算尺,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮き袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,潜水用機械器具,アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,家庭用テレビゲームおもちゃ,検卵器,電動式扉自動開閉装置」を指定商品として、同9年7月4日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記したとおり、「クラビット」の文字を書してなるから、該文字に相応して、「クラビット」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標は、前記したとおり、「GRABIT」の欧文字からなるから、該構成文字に相応して、「グラビット」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本願商標から生ずる「クラビット」の称呼と引用商標から生ずる「グラビット」の称呼とを比較するに、その差異は、僅かに語頭の「ク」と「グ」の音の相違のみであり、それに続く第2音目以下の「ラ」「ビ」「ッ」「ト」の各音をいずれも同じくするものである。
そして、差異音「ク(ku)」と「グ(gu)」は、いずれも母音「u」を共通にし、その子音も各々後舌面を軟口蓋に接し破裂させて発する音であり、無声と有声の差異があるにしても極めて近似した音と認められる。
加えて、両商標は、いずれも特定の語義を有しない造語と認められ、これらがどのような語調により発音されるかは、一概にいえないとしても、促音の前音に強勢が置かれる場合の多いことからすれば、「ビット」の音部分が比較的強く発音・聴取されるものということができ、また、聴者によっては、両称呼に共通する「ラビット」の各音の部分が極めて親しまれている「ラビット(兎)」を想起させる場合もあることよりして、この「ラビット」の音の部分に強い印象を受け得ることも少なくないということができる。
そうとすれば、「ク」と「グ」の発音上の相違は、清音と濁音の差異であって、もともと大きなものとはいえないばかりでなく、両称呼とも語頭音の印象より、これに続く音の印象のほうが強くなりがちであることを勘案すると、語頭音の差異が称呼全体に与える影響は一層弱いものとなり、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、その全体的印象(音感)が相似たものとして聴取され、取引上彼此聴き誤るおそれがあると判断するのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違し、かつ、観念上類似とすべき点を見出せないとしても、その称呼において相紛らしく、互いに誤認混同のおそれある類似の商標といわなければならない。
そして、両商標の指定商品も同一又は類似するものである。
この点について、請求人は、本願商標が請求人の商号「クラビット株式会社」の略称であり、商号商標であるから、本願商標に接する取引者・需要者は、これから請求人の商号「クラビット株式会社」を直感し、称呼を識別する際にも、それが大きな影響を与えるものであること、請求人の所有する「Club IT」(登録第4550768号)が引用商標「GRABIT」と併存登録されていること、語頭の「ク」と「グ」の差異よりなる商標が区別された異議決定例(平成10年異議第92109号)が存すること、請求人は、本願商標を衛星放送「スカイパーフェクTV!」の関連商品やサービスについて使用しており、取引者・需要者等が商品の出所につき引用商標と誤認混同を生じたという事実は全く存しないことを挙げて反論している。
しかしながら、本願商標は、請求人の商号である「クラビット株式会社」の文字からなるものではないから、いわゆる商号商標とはいえない。しかも、商号の略称からなる商標といえども、著名である等の格別の理由がある場合は別にして、必ずしも、常に商号と関連付けて把握されるものではなく、商号とは独立して、商標の構成それ自体をもって認識され、他の商標との対比がなされるものである。
また、請求人は、登録例を挙げて主張しているが、そもそも、商標の類否判断は、各商標につき、それぞれの取引の実情などを勘案し、個別具体的に判断すべき性質のものであるばかりでなく、請求人の所有する登録第4550768号商標は、「Club IT」の文字からなるものであり、平成10年異議第92109号の異議決定例は、「KRAMER」と「glamor」、「鞍馬/KURAMA」等の商標との対比の事例であって、それらの商標は、いずれも本願商標とは、その構成及び事案を異にするものであるから、請求人が主張するような事例があるというだけでは、本願商標と引用商標との類否の判断を左右することにはならない。
さらに、請求人が衛星放送「スカイパーフェクTV!」の関連商品やサービスについて使用している商標は、請求人が原審において提出した甲第2号証ないし甲第4号証によれば、「Club iT」の構成からなる商標であり、本願商標とは、その構成において別異の商標というべきである。
してみれば、これらの点についての請求人の主張は、いずれも採用することはできない。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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