Trademark Appeal Case
立体形状の識別性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−1062(T2000−1062/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの立体的形状よりなり、第28類「組立おもちゃセット,組立ブロックおもちゃ,その他のおもちゃ」を指定商品として、平成9年8月26日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原審は、「本願商標は、その指定商品中の『組立おもちゃセット,組立ブロックおもちゃ』との関係においてみた場合には、該商品の一形態を認識させる形状を表してなるにすぎず、これを前記指定商品について使用するときは、単に商品そのものの形状を普通に用いられる方法をもって表示してなるにすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号の該当性について
先ず、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて検討する。
本願商標は、別掲のとおりの立体的形状よりなるものであるところ、願書の商標登録を受けようとする商標の欄に表示された図のみによっては、右側面、背面及び底面の形状が表されていないため、その正確な形状の把握ができないが、直方体の上面に8個の円柱状の突出を有する立体的形状に特徴を有するものであり、明示的に表された形状に関する限り、指定商品中の「組立おもちゃセット,組立ブロックおもちゃ」の一ブロックの立体的形状として、採択使用されており、取引者、需要者に広く知られているものである。
本願商標を構成する立体的形状が「組立おもちゃセット,組立ブロックおもちゃ」の一ブロックの立体的形状として普通に採択、使用されていることは、例えば、インターネット上の商品広告において、
(ア)ダイヤブロックカタログの「ダイヤブロック」及び「ダイヤブロックジュニア」には、本願商標の立体的形状と酷似する形状が商品の代表的形状として掲載されていること(http://www.diablock.co.jp/catalog/catalog.html)、
(イ)メガブロックの「MBBS13000 宿命の対決 ゾロ&ミホークセット」には、本願商標の立体的形状と酷似する形状のブロックを使用した組立例が掲載されていること(http://www.estoys.co.jp/tys/07/6000000001294.html)、
(ウ)楽天市場トイザらスオンラインショッピング:レゴエクスプロアの「レゴエクスプロア イマジネーション 基本ブロックパック(2242)」及び「基本ブロックパック(大)(5213)」には、本願商標の立体的形状と酷似する形状のブロックを含む商品写真が掲載されていること(http://www.rakuten.co.jp/toysrus/493275/495891/495912/494207)
等からも認められる。
そうすると、本願商標を指定商品中の「組立おもちゃセット,組立ブロックおもちゃ」に使用する場合、これに接する取引者、需要者は、該商品の一ブロックの立体的形状を連想、想起するというのが相当である。
したがって、本願商標は、指定商品中の「組立おもちゃセット,組立ブロックおもちゃ」に使用するときは、該商品の一立体形状を想起させる立体形状のみからなるにすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
請求人は、原審が本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当すると判断した点については争っていないが、本願商標が使用による顕著性を獲得した旨主張しているので、次に、この点について検討する。
(2)本願商標の使用による識別性の有無について
(ア)請求人は、本願商標が宣伝広告活動の過程において「看板」等の形で使用されてきたことを証するため、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第7号証を提出している。
甲第1号証ないし甲第7号証によれば、甲第1号証が「Umeda Loft」、甲第2号証が「Ginza Hakuhinkan」、甲第3号証が「Mycal Honmoku」、甲第4号証及び甲第5号証が「clickbrick」の各売場であり、甲第6号証及び甲第7号証はどこの売場であるか不明であるが、いずれも黒色で縁取りした赤地四角形内に黄色で外側を囲み黒色で縁取りした白色の「LEGO」の文字を配した看板等が掲げられた請求人商品の売場の写真であること、これらの商品売場には組立ブロックを模した立体形状が天井から吊り下げられ、フレームに取り付けられ又は壁に掛けられるなどして配置されていることが認められるが、いずれの書証によっても、前記組立ブロックを模した立体形状については、写真が鮮明でないか、円柱の突出形状を有する面の反対側から撮影されたか又は立体形状の全体が写されていないためかは定かではないが、本件商標の特徴である8個の円柱の突出形状を確認することができないこと、甲第1号証ないし甲第6号証には直方体のブロックだけでなく立方体と思われるもの、直方体のブロックであっても長さの異なるもの及び人形もあること、これらのブロックは、赤色、白色、黄色、水色又は緑色に彩色されていること、甲第1号証及び甲第7号証には各種のブロックの立体形状が展示されており、甲第5号証及び甲第6号証には各種のブロックや人形を用いた組立例が撮影されていることの各事実が認められる。
これらの認定事実によれば、本願商標の使用を認めることができないばかりでなく、仮に、本願商標が請求人商品の売場に展示されていたとしても、本願商標とともに各種の立体形状のブロックが展示されていることからすれば、本願商標に接する取引者需要者は、「組立おもちゃセット,組立ブロックおもちゃ」について数種類あるブロックの展示物中の一ブロックの展示物として認識するものと推認されるから、請求人の主張事実は認められないというのが相当である。
(イ)また、請求人は、本願商標が「ブロックおもちゃ、組立おもちゃ」について世界各国で登録されているとして、甲第8号証、甲第9号証の1ないし21を提出している。しかしながら、これらの証拠によっても、我が国において、本件商標が「ブロックおもちゃ、組立おもちゃ」の出所を表示するものとして使用していることはもとより、識別性を獲得したことも認めることができない。
(ウ)したがって、本願商標は、請求人の提出した証拠によっては、「組立おもちゃセット,組立ブロックおもちゃ」について使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったとは認められないものである。
(3)結論
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備したとは認められないものであるから、同条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべき理由がない。
よって、結論のとおり審決する。
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