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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−20205(T2002−20205/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「SANKIO CHEMICAL CO.,LTD.」の欧文字を標準文字により表してなり、第1類「化学品」及び第5類「薬剤」を指定商品として、2001年商標登録願第1288号(平成13年1月11日登録出願)を原出願とし、商標法第10条第1項の規定に基づく分割出願として、平成13年12月4日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第743191号商標(以下「引用商標」という。)は、「SANKYO CHEMICAL」の欧文字を横書きしてなり、昭和38年6月19日に登録出願、第1類「化学品、薬剤及び医療補助品」を指定商品として、同42年5月31日に設定登録、その後、同52年3月25日、同62年9月17日及び平成9年5月27日の3回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり、「SANKIO CHEMICAL CO.,LTD.」の欧文字を書してなるところ、該構成中の「CO.,LTD.」の文字は、「company limited(株式会社)」の略語であって、法人組織を表す英語として我が国においても普通に使用されていることから、該構成文字全体をもって商号を英語で表したものとして認識されるとみるのが自然である。

そして、簡易迅速を旨とする商取引の実際においては、会社等の名称を表す商号商標は、一般に「株式会社」、「CO.,LTD.」、「INC.」等の法人組織の種類を表す部分を省略して、「SANKIO CHEMICAL」の文字部分をとらえて、取引に資される場合も決して少なくないものとみるのが相当である。他方、引用商標は、上記のとおり、「SANKYO CHEMICAL」の欧文字よりなるものである。

そこで、本願商標と引用商標についてみるに、「SANKIO CHEMICAL」と「SANKYO CHEMICAL」の文字部分における14文字中1文字、前半部の「I」と「Y」の文字にその差を有するにすぎないもので、他の欧文字を全て共通にするものであるから、両商標は、その外観において類似する商標といわざるを得ない。

次に、称呼及び観念について比較するに、本願商標は、上記のとおり、その構成中の「SANKIO CHEMICAL」の文字部分に相応して、単に、「サンキオーケミカル」の称呼をも生じ、該文字部分については、特定の意味合いを有しない造語といえるものである。

他方、引用商標は、上記のとおり、該文字に相応し、「サンキョーケミカル」の称呼を生じ、特定の意味合いを有しない造語と認められる。

そこで、本願商標より生ずる「サンキオーケミカル」の称呼と引用商標より生ずる「サンキョーケミカル」の称呼を比較するに、両称呼は、中間部分における「キオー」と「キョー」の音に差異を有し、その他の音を全て共通にするものである。

そして、本願商標と引用商標とは、本願商標の「キオー」の長音「ー」が「オ」の母音に続けて発音されるため長母音化され、きわめて弱く響く、一音節の如き音として聴取されるものであるのに対し、引用商標の「キョー」音は、長音「ー」がその前音「キョ」の母音に連係した長母音を形成する関係上、前母音に吸収され余韻として残る程度に聴取されるにすぎずないものであり、かつ、両音は称呼の識別上比較的聴取し難い中間に位置する関係上、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときには、全体の語韻・語調が近似し、さらに、本願商標の「SANKIO CHEMICAL」の部分と引用商標とは特定の観念を有しない造語であることと相俟って、互いに聞き誤るおそれがある称呼上類似の商標といわなければならない。

また、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品を含むものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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