結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2003−31289(T2003−31289/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第2036329号商標(以下「本件商標」という。)は、昭和59年7月19日に登録出願され、「NAUTILUS」の欧文字を横書きしてなり、第24類「運動具、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和63年4月26日に設定登録され、その後商標権の存続期間の更新登録が平成10年3月31日になされているものである。
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、第24類「おもちゃ,人形(マネキン人形,洋服飾り型類を除く。),玉突き用具,遊戯用器具」についての登録を取り消す。審判費用は、被請求人の負担とする。との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べた。
本件商標は、その指定商品中、第24類「おもちゃ,人形(マネキン人形,洋服飾り型類を除く。),玉突き用具,遊戯用器具」について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(1)被請求人は、本件商標「NAUTILUS」を指定商品の第24類中「おもちゃ,人形(マネキン人形、洋服飾り型類を除く。),玉突き用具,遊戯用器具」について、継続して3年以上日本国内において使用していると、答弁書において、カタログを1点添付して述べているが、請求人は、かかる立証では該指定商品の使用には該当しないことを明らかにする。
(2)商標法第50条第1項の規定による商標登録取消審判(以下、不使用取消審判という。)は、継続して3年以上日本国内において、商標権者等が各指定商品等についての登録商標の使用をしていないときは、その指定商品等に係る商標登録を取り消す旨規定する。
本規定中、「各指定商品等について」とは、非類似の商品等について使用をしたり、類似する商品等について使用をしても本項の適用を免れることはできないことを意味する。
(3)本件審判事件における請求にかかる指定商品は、審判請求書に記載した通り「おもちゃ,人形(マネキン人形,洋服飾り型類を除く。),玉突き用具,遊戯用器具」(類似群コード:24A01,24B02)である。
(4)一方、被請求人が、使用の事実を証明する証拠として提出するコンビウェルネス株式会社のカタログ(乙第1号証)(以下、カタログという。)を検討する。
該カタログの第20頁乃至第39頁には、商品の広告として「Nautilus」又は「ノーチラス」を付している。また、商品である「トレーニングマシーン」に「Nautilus」を付した写真が印刷されている。
しかしながら、該カタログはフィットネス施設用機器(カタログ第3頁)についてのものである。また、掲載されている商品は、いずれも大腿四頭筋を鍛錬するためのレッグ・カール(同第31頁)、三角筋・僧帽筋を鍛錬するためのラテラル・レイズ(同第32頁)、大胸筋上部・三角筋前部・上腕三頭筋を鍛錬するためのインクライン・プレス等といった「トレーニングマシーン(身体鍛錬用運動用具)」である。さらに、該カタログ中、「フィットネス」(健康増進のため各種の身体運動を行うこと。)(甲第1号証として提出する広辞苑第5版第2299頁)、「トレーニング」(訓練。練習。鍛錬。)(甲第2号証として提出する広辞苑第5版第1956頁)、「エクササイズ」(体操。特に、健康維持や美容のために行う運動。)(甲第3号証として提出する広辞苑第5版第290頁)といった記載により宣伝・広告をしていることからも、これら商品は、「運動具」(類似群コード:24C01)に属することは明らかである。
(5)そこで、両者の指定商品及び商品を比較する。取消審判の対象となる指定商品は、「おもちゃ,人形(マネキン人形、洋服飾り型類を除く。),玉突き用具,遊戯用器具」(類似群コード:24A01,24B02)であり、一方、被請求人がカタログにおいて使用していると主張する商品は、「運動具」(類似群コード:24C01)であり、互いの商品は、非類似の関係にある。
従って、被請求人は、指定商品中「おもちゃ,人形(マネキン人形,洋服飾り型類を除く。),玉突き用具,遊戯用器具」のいずれにおいても、登録商標を使用しているとはいえない。
(6)また、被請求人の証明からは、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれかが登録商標を使用していること、継続して3年以上日本国内において使用していること等の要件を満たしているとはいえない。
(7)従って、本件商標の指定商品中「おもちゃ,人形(マネキン人形,洋服飾り型類を除く。),玉突き用具,遊戯用器具」についての登録は取り消しを免れることはできない。
(8)なお、被請求人は答弁書中「トレーニングマシーン」を「レクリエーション用具」として用いると「運動具」は「遊戯用器具」と類似の商品と見なされる旨主張しているが、これは、この種商品についての認識を欠くものである。すなわち、フィットネス施設に設置され、身体訓練に用いられる「運動具」(類似群コード:24C01)と遊戯に用いられる「遊戯用器具」(類似群コード:24A01,24B02)は、商品として非類似のものである。また、被請求人は「運動具」(類似群コード:24C01)と「遊戯用器具」(類似群コード:24A01,24B02)が類似しないとの前提を覆して類似であると主張するが、その事実について何ら証明していない。
そもそも、上述した通り、類似する商品について使用をしても本規定の適用を免れることはできないのであり、被請求人の主張は失当である。
さらに、被請求人は答弁書中、次段落(5)において、一足飛びに“〜本件登録商標は、「遊戯用器具」又はその類似商品たる「運動具」に使用されており、〜”と、飛躍した論理を展開して、「運動具」についての使用を、指定商品「遊戯用器具」の使用と話をすり替えており、本規定の趣旨を没却したものであり、被請求人の答弁は全く根拠のないものである。
(9)よって、審判請求の趣旨の通り「商標登録第2036329号の指定商品中、第24類「おもちゃ,人形(マネキン人形,洋服飾り型類を除く。),玉突き用具,遊戯用器具」についての登録を取り消す。審判費用は、被請求人の負担とする。」との審決を求めるものである。
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。と答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証を提出した。
答弁の理由
(1)請求人は、本件商標の指定商品中「おもちゃ,人形,玉突き用具,遊戯用器具」について、「継続して3年以上日本国内において使用した事実が存在しない。」と述べているが、被請求人は、商標「NAUTILUS」を使用している事実を別紙カタログ(乙第1号証)により示し、本件審判が成立しない事を明らかにする。
(2)甲第1号証は、被請求人の日本国内輸入販売元であるコンビウェルネス株式会社が2003年6月17日に発行したパンフレットであるが、その20頁、30頁、34頁及び37頁の最上段に本件商標と同一の「Nautilus」の商標が使用されており、更に20頁,21頁、30頁、33頁及び34頁には「ノーチラス」が使用されている。
(3)甲第1号証は、いわゆる「トレーニングマシーン」のパンフレットであるが、かかる「トレーニングマシーン」は身体訓練用として使用される他、所謂、リハビリ、レクリエーション用器具としても広く一般に使われるものであり、このような観点からみると、本件商標は「運動遊戯器具」に使用されているものである。
(4)また、「トレーニングマシーン」が「運動具」のみに属するものとしても、前記した如く、「レクリエーション用具」としても用いられている点に鑑みると、「運動具」は「遊戯用器具」と類似の商品と看做されてしかるべきものである。
(5)従って、本件商標は、「遊戯用器具」又はその類似商品たる「運動具」に使用されており、本件商標が取消される謂れは無いものである。
よって、答弁の趣旨通りの審決を求めるものである。
商標法第50条によれば、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが各指定商品又は指定役務についての登録商標の使用をしていないときは、何人も、その指定商品等に係る商標登録を取り消すことについて審判を請求することができ、同審判請求があった場合においては、その審判請求に係る指定商品等についてその登録商標の使用をしていないことについて正当な理由があることを被請求人が明らかにした場合を除き、その請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者等のいずれかがその請求に係る指定商品等のいずれかについての登録商標の使用をしていることを被請求人が証明しない限り、その指定商品等に係る登録商標は取消しを免れないとされている。
そこで、本件について検討するに、被請求人が提出した乙第1号証(フィットネス総合カタログ)によれば、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が、被請求人の業務に係る製品の日本国内における輸入販売元と認め得る「コンビウェルネス株式会社」により、商品「トレーニングマシーン」に使用されていることは認められる。
この点について、被請求人は、本件商標は、「遊戯用器具」又はその類似商品たる「運動具」に使用されており、取り消されるべきでない旨を述べているのが、乙第1号証の総合カタログに掲載されている製品「トレーニングマシーン」は、いずれも大腿四頭筋を鍛錬するためのマシーン、三角筋・僧帽筋を鍛錬するためのマシーン、大胸筋上部・三角筋前部・上腕三頭筋を鍛錬するためのマシーン等といった「トレーニングマシーン(身体鍛錬用運動用具)」であることが認められる。
これに対して、本件審判の取消請求に係る商品中の「遊戯用器具」は、その例示商品として「コリントゲーム器具、スマートボール器具、ぱちんこ器具」などが含まれる商品というべきものである。
しかして、上記の「トレーニングマシーン(身体鍛錬用運動用具)」は、本件審判の取消請求に係る商品、特に「遊戯用器具」とは、その用途、製造部門、取引系統等を全く異にするものであって、その製品(写真)、商品説明等からすると「運動用具」に属する商品とみるのが相当である。
してみれば、被請求人の提出に係る乙第1号証をもってしては、被請求人(商標権者)が本件商標を本件審判の取消請求に係る指定商品「おもちゃ,人形(マネキン人形,洋服飾り型類を除く。),玉突き用具,遊戯用器具」について、請求の登録前3年以内に日本国内で使用していたものとは認められず、かつ、使用をしていないことについて正当な理由があったものとは認められない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、指定商品中の「おもちゃ,人形(マネキン人形,洋服飾り型類を除く。),玉突き用具,遊戯用器具」について、取消を免れない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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