結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成10年審判第30359号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第1956818号商標(以下、「本件商標」という。)は、「21世紀」の文字を書してなり、第32類「加工食料品、その他本類に属する商品」を指定商品とし、昭和59年4月25日に登録出願、同62年5月29日に登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、本件商標の指定商品中「野菜」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨次のように述べた。
(1)本件商標は、その指定商品中「野菜」について、継続して3年以上、日本国内において使用した事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(2)答弁に対する弁駁
被請求人が証拠方法として提出している「使用の事実を証明する写真」と「通常使用権契約書写し」では、使用の実態を全く表しておらず、本件商標を付した椎茸が、審判請求の登録日より遡ること過去3年間という期間内において、通常使用権者によって使用されたことを証明したものとはいえない。
被請求人は、結論同旨の審決を求め、請求人の請求理由に対する答弁を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第4号証及び証人尋問申請書を提出した。
被請求人は、平成5年3月1日に、奈良県御所市古瀬977番地 和田秋尾(通称和田青果)と通常使用権契約を締結した(乙第4号証)。該通常使用権者は椎茸栽培業者であると共に一般青果物も生産し農協に出荷すると共に一部は希望者に直接販売している。
商標「21世紀」は農協出荷以外の椎茸に乙第1号証ないし同第3号証のように使用し、生産者が直接販売(農協を経由しない販売)する椎茸にのみ本商標を使用している。
本件商標の付された商品「生椎茸」は、本件商標が付される場所即ち通常使用権者の商品化作業場(乙第2号証及び同第3号証)で包装され、その包装に本件商標が付されて商標の付された商品となる。そして本件の場合、通常使用権者の前記作業場が販売場所であり、又、団地等住宅地で直接消費者に販売される。乙第2・3号証は商標を付した商品が販売場所に置かれた状態を示しているのである。
流通革命時代における販売方法を模索し先ずは直販による商標の宣伝に努力しているのが通常使用権者の実情である。生産者の商標を付した商品の直販も商品の販売であり、従って、販売行為は商品を流通させる商行為であること疑いの余地はなく、その商品に、本件商標を乙第4号証に示す権原に基づいて、乙第2号証及び同第3号証に示すように商品に貼付使用をしているのである。そして、商標を使用した商品「生椎茸」は、指定商品中の「野菜」の概念に包含される商品である。
なお、以上の主張を証するため証拠として証人を申請する。
そこで判断するに、被請求人が本件商標の使用の事実を証明するものとして提出した乙第4号証(通常使用権契約書写し)によれば、被請求人は、本商標権について、平成5年3月1日付けをもって、奈良県御所市古瀬977番地 和田秋尾(通称 和田青果)との間で使用商品を「生椎茸」、商標権存続期間全部とする通常使用権の設定契約を締結したものであること、また、同第2号証及び同第3号証(いずれも商品の写真)によれば、生椎茸のパックには「21世紀茸(生椎茸)」の文字及び「奈良 和田青果 ごせ」の文字が印刷されたラベルが貼付されていることを認めることができる。
この点について、請求人は、上記乙号証をもってしては本件商標が付された椎茸が実際に商品として審判請求の登録日前3年以内に使用されていた実態が明らかでない旨主張している。
しかしながら、被請求人に対して、「使用の事実を客観的に証明する証拠の提出を求める」旨の審尋をしたところ、被請求人から、前記ラベルを印刷した印刷会社の請求明細書の写し及び領収書の写しが提出された。
そして、上記請求明細書の写し及び領収書の写しは、三和印刷工業株式会社が和田青果店に宛てた’98年2月末日締の「21世紀ラベル」5000枚の請求明細書及び当該請求書に対応する98年2月27日付けの領収書と認められるものである。
してみれば、これらの各書証に被請求人の答弁を総合すると、被請求人の通常使用権者と認められる和田秋尾(通称 和田青果)は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標を請求に係る指定商品に包含されている「生椎茸」について使用していたもの認めるのが相当である。
なお、被請求人は、証人尋問申請書を提出しているが、その尋問事項については上記のとおり判断し得るところであるから、証人尋問は行わないこととした。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中請求に係る商品について、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。