Trademark Appeal Case
だだちゃ豆アイスの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−7317(T2003−7317/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおり、「だだちゃ豆」「アイス」の各文字を上下二段に書し、「アイス」の文字右下部分に図形を配してなり、第30類「アイスキャンデー,アイスクリーム,シャーベット」を指定商品として平成14年5月15日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における平成15年2月18日付け手続補正書により、第30類「だだちゃ豆を使用したアイスキャンデー,アイスクリーム,シャーベット」と、当審における同15年7月16日付け手続補正書により、第30類「だだちゃ豆を使用したアイスクリーム」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶理由通知の要旨
原査定は、「本願商標は、『だだちゃ豆アイス』の文字と枝豆を認識させる図形を書してなるところ、その構成中『だだちゃ豆』の文字は、『山形県鶴岡市白山地区周辺産の枝豆の王様ともいわれる枝豆』を意味するもので、近年、全国的に有名になり、インターネットによれば、その枝豆を使用したアイスクリームが製造販売されていることに鑑みれば、これよりは、全体として、『山形県鶴岡市産のだだちゃ豆を使用したアイスクリーム』の意を認識させるにすぎず、これをその指定商品中、『上記枝豆を使用したアイスキャンデー・アイスクリーム・シャーベット』に使用するときには、単に商品の品質・原材料を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定し、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願は、原審において、その指定商品を前記1のとおり補正された結果、商標法第4条第1項第16号の拒絶理由は解消したものと認められるが、それにもかかわらず当該条文にも該当するとして拒絶査定をしたのは適当でない。
しかし、当合議体は、すすんでその余の拒絶査定の当否について検討することとする。
本願商標は、その構成前記したとおりなるところ、その構成中の「だだちゃ豆」の語は、山形県鶴岡市で生産されている莢の外の毛が茶色をした豆茶の一種で、膨らんだ部分にしわが入り、くびれも大きいのが特徴の農産物を指称し、独特の香りと深みのある甘さを持った枝豆の王様とも言われているもので、近年、全国的に有名になっているところである。
また、「アイス」は、指定商品を含む氷菓子を指称する語として取引上普通に使用されているものである。更に、図形部分は、「だだちゃ豆」の文字と相俟って、だだちゃ豆の特徴を端的に描いた莢部分の図形と看取し得るものである。
そして、本願指定商品の業界において、「アイスクリーム」のフレーバー材料として、例えば「バニラ」「チョコレート」「ナッツ」「小豆」「抹茶」等数多くのものが用いられ、「バニラアイス」「チョコレートアイス」「ナッツアイス」「小豆アイス」「抹茶アイス」の如く、「アイス」の文字にフレーバー材料を冠して「○○○アイス」として使用されている極めて多い実情にある。
そうとすれば、本願商標をその指定商品について使用する場合、本願商標に接する取引者、需要者は、その商品が「だだちゃ豆を使用したアイスクリーム」であることを把握、理解するに止まり、単に商品の品質、原材料(フレーバー材料としてのだだちゃ豆)を記述及び図示したにすぎないもので自他商品識別機能を果たし得ないものといわなければならない。
なお、審判請求人(出願人)は、「本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備しているから登録すべきである。」旨主張し、その証拠として甲第1号証ないし同第4号証及び資料1ないし5を提出している。
そこで、本願商標が商標法第3条第2項の要件を具備しているか否かについて検討するに、同人提出の新聞(甲1、3及び資料1,2)によれば、本願商標を商品「だだちゃ豆を使用したアイスクリーム」について使用している事実は認められる。また、鶴岡商工会議所による「証明書」(甲4)によれば、鶴岡地区において、本願商標を前記商品に使用して需要者の間に認識されていることが推認できる。しかし、資料3ないし5は、本願商標の使用態様が何ら示されていないものであるから、証拠として採用し難い。
以上提出された証拠を総合勘案すると、本願商標は、商品「だだちゃ豆を使用したアイスクリーム」について本願商標出願日(平成14年5月15日)前より使用し、山形県鶴岡地方で、取引者、需要者間に知られていることは推認し得るが、全国的に著名性を獲得しているところまでは認め難いところである。
したがって、提出された証拠からでは、本願商標をその指定商品について使用した結果、需要者をして審判請求人(出願人)の業務に係る商品であることを認識するに至ったものと認めることができないから、結局、同人の主張は採用することができない。
してみれば、本願商標を商標法第3条第1項第3号にも該当するとして拒絶した原査定は、結果として、妥当なものであって取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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