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Trademark Appeal Case

称呼・観念の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2004−90130(T2004−90130/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4730296号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4730296号商標(以下「本件商標」という。)は、「ブリザードリィ」及び「BLIZZARDLY」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成15年3月27日に登録出願され、第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成15年11月28日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第542267号の2商標(以下「引用商標1」という。)は、「BLIZZARD」の文字を横書きし、その下段に小さく振り仮名風に「ブリザード」の文字を併記した構成からなり、昭和33年11月22日に登録出願、同34年9月28日に設定登録され、その後、平成11年1月7日に指定商品を第65類「玩具」とする商標権の分割移転登録がされ、現に有効に存続するものである。同じく登録第4330506号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成9年8月22日に登録出願され、第9類、第16類、第28類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として平成11年10月29日に設定登録されたものである。

3 登録異議申立ての理由の要点

(1)本件商標と引用商標1及び2とは、外観、称呼及び観念において類似する商標であり、両者の指定商品も同一又は類似のものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

(2)引用商標2に加え、「ブリザード」、「BLIZZARD」、「ブリザード エンターテインメント」及び「BLIZZARD ENTERTAINMENT」の標章(以下、これらをまとめて「引用標章」という。)は、申立人のゲームソフト開発部門の子会社であるBlizzard Entertainment社の業務に係る商品を表示するものとして、本件商標の登録出願日には取引者・需要者間に広く認識されており、これら引用商標2及び引用標章と類似する本件商標を本件商標権者及びその使用権者が使用した場合、申立人の業務に係る商品であるかの如く商品の出所の混同を生ずるおそれがあり、また、かかる類似の商標を使用することにより公の秩序を害するおそれもあり、使用することについて申立人の許諾も得ていないものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号及び第15号にも該当するものである。

4 当審の判断

(1)先ず、本件商標と引用商標1及び2との類否について検討するに、上記1及び2のとおり、本件商標が同書、同大の「ブリザードリィ」の片仮名文字と「BLIZZARDLY」の欧文字を同間隔で上下に併記してなるのに対し、引用商標1は「BLIZZARD」の欧文字を大きく書し、「ブリザード」の片仮名文字を小さく振り仮名風に併記してなり、また、引用商標2は黒塗り四角形中にやや図案化した「BLIZZARD」の文字を大きく白抜きし、その下に「ENTERTAINMENT」の文字を小さく白抜きした構成からなるものであるから、本件商標と引用商標1及び2とは、外観上判然と区別し得る差異を有するものである。

また、それぞれの構成文字に相応して、本件商標は「ブリザードリィ」の称呼を、引用商標1は「ブリザード」の称呼を、引用商標2は「ブリザードエンターテインメント」又は「ブリザード」の称呼を、それぞれ生ずるものといえる。しかして、この「ブリザードリィ」の称呼と「ブリザード」又は「ブリザードエンターテインメント」の称呼とは、構成音数の差、末尾における「リィ」の音の有無又は「エンターテインメント」の音の有無という差異により、それぞれを一連に称呼するときは全体の音感音調が異なり、彼此紛れることなく明瞭に区別し得るものである。

さらに、本件商標は、その構成中の「BLIZZARDLY」の文字が米語として存在することが認められるとしても、一般の英和辞典には記載がなく、それ自体それ程親しまれた語ではないところからすると、全体としてはむしろ一種の造語として認識されることも多いというべきであるのに対し、引用商標1及び2は「暴風雪、ブリザード」の意味を有するものであるから、観念においても彼此紛れるおそれはないものである。

してみれば、本件商標と引用商標1及び2とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならないから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)次に、申立人は、引用商標2及び引用標章がBlizzard Entertainment社の業務に係る商品を表示するものとして取引者・需要者間に広く認識されていること、引用商標2及び引用標章と本件商標とが類似するものであること、本件商標に係る需要者と申立人に係る需要者とが一致することを理由として、本件商標が商標法第4条第1項第10号、同項第15号及び同項第7号に該当する旨主張しているので、この点について検討する。

上記(1)のとおり、本件商標と引用商標2とは非類似の商標であることに加え、引用商標2と引用標章とは構成文字又は称呼を同じくするものであって、引用標章と本件商標とはやはり非類似のものというべきであるから、本件商標は商標法第4条第1項第10号に該当するものとはいえない。

また、引用商標2及び引用標章がコンピュータゲームソフトに使用されていることは認められるとしても、申立人の提出に係る証拠によっては、本件商標の登録出願時において引用商標2及び引用標章が我が国の取引者・需要者間に広く認識されるに至っていたものとまでは認めることができない。加うるに、上記のとおり、本件商標と引用商標2及び引用標章とは、非類似の商標であって別異のものである。

そうすると、本件商標に係る需要者と申立人に係る需要者とが一致することを考慮したとしても、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者が引用商標2及び引用標章を連想・想起するようなことはなく、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如くその出所について混同を生ずるおそれはないというべきであるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当するものとはいえない。

さらに、本件商標はその構成自体がきょう激、卑わい又は他人に不快な印象を与えるようなものではないし、本件商標をその指定商品に使用することが社会公共の利益に反し又は社会の一般的道徳観念に反するものともいえず、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものではないから、本件商標は商標法第4条第1項第7号に該当するものとはいえない。

(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものではないから、その登録を維持すべきものである。

よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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