Trademark Appeal Case
称呼の類似性と聴別性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90191(T2004−90191/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4737823号商標(以下「本件商標」という。)は、「詩季彩々」の漢字とその上部に「しきさいさい」の平仮名文字を振り仮名のように、やゝ小さく表した構成からなり、平成15年4月22日に登録出願、第3類及び第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年1月9日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第2472256号商標(以下「引用商標」という。)は、「SHIKISAI」の文字と「四季彩」の文字とを二段に横書きしてなり、平成2年8月24日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同4年10月30日に設定登録され、その後、指定商品の書換登録により、第3類を商品区分とする商標登録原簿に記載のとおりの指定商品となっているものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標より生ずる「シキサイサイ」と引用商標より生ずる「シキサイ」の称呼とは、商標の比較上最大のウエイトを有する語頭部分において、「シキサイ」の部分を共通にし、その差異は後半における「サイ」の部分に過ぎず、しかも、該部分は、語尾にあって、全体の称呼上消えていく如く、極めて弱い部分であることを総合勘案すれば、これに接する取引者・需要者は「シキサイサイ」を「シキサイ」と聞き間違える恐れは充分にあると言わなければならない。又、本件商標の構成中の「彩」の文字は、「いろどり、つや」等を意味することよりすれば、「化粧品」との関係よりして、商標としての適格性を欠く顕著性の無い部分というべきである。
したがって、本件商標は、引用商標に類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、商品「化粧水・乳液・美容液」について既に使用され、これらを取り扱う業界においては周知性を充分有する商標であるとみられるものであるから、引用商標「四季彩」(シキサイ)の文字部分を有する本件商標は、これを「化粧品」に使用した場合、商品の出所混同を生ずること明らかである。
(4)よって、本件商標の指定商品中、第3類に属する指定商品についての登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、これを構成する「詩季彩々」の文字は、まとまりよく一体的に表現されており、たとえ、構成中の「彩」の文字部分が申立人主張の如き意味合いを表す場合があるとしても、かかる構成においては、商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものともいい難いところであるから、むしろ構成全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。
そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「シキサイサイ」の称呼のみを生ずるものと認められる。
一方、引用商標は、前記したとおりの構成からなるものであるから、その構成文字に相応して、「シキサイ」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、この両称呼を比較するに、本件商標の称呼は、「シキ」と「サイサイ」との間に短い段落を生じ、後半の「サイサイ」の部分も比較的強く発音され、全体として抑揚をもって称呼されるのに対して、引用商標の称呼は、平坦に一気に称呼されるものというべきであるから、両者をそれぞれ一連に称呼するも、その語調語感を著しく異にし、互いに明瞭に聴別し得る差異を有するものと認められる。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、本件商標の登録が商標法第4条第1項第15号に違反してされた旨主張しているが、引用商標の周知・著名性を立証する証拠を何ら提出していない。
してみれば、引用商標が申立人の業務に係る商品を表す商標として、本件商標の登録出願時において、取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは認められないばかりでなく、本件商標と引用商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る別異の商標というべきであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
(3)むすび
したがって、本件商標の指定商品中、第3類に属する指定商品についての登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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