Trademark Appeal Case
周知商標の立証と不正目的
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90494(T2003−90494/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4674595号商標(以下「本件商標」という。)は、2002年6月6日 アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づく優先権を主張して、平成14年11月28日に登録出願され、「KRABBYPATTIES」の文字を横書きしてなり、第29類「かに,冷凍かに,その他の食用魚介類(生きているものを除く。),かに肉もどきに製した白身魚の加工品,その他の加工水産物及び肉製品」を指定商品として、同15年5月23日に設定登録されたものである。
2.登録異議申立の理由(要旨)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、アメリカ合衆国の著名な子供向け番組の専門ケーブルテレビチャンネルである「Nickelodeon」において、1999年7月より現在まで、アニメーション番組「SpongeBob squarepants(スポンジボブ)」を放送しているが、その中のキャラクターの一つが「KRABBY PATTIES」である。同番組「SpongeBob squarepants」は、爆発的な人気を博し、アメリカ合衆国「Nickelodeon」において、毎日放送されている。また、日本をはじめとする世界各国の放送局とのライセンス契約により、世界中で放送されている。同番組は、アメリカの数々の新聞や有名誌に記事が掲載されており、同番組を記録したビデオカセットや書籍、ビデオゲーム、CD、おもちゃ、人形、Tシャツ、サンダル、雑貨等、関連のキャラクターグッズが非常な売れ行きを示している。「KRABBY PATTIES」は、同番組のキャラクターとして、スポンジボブが作るハンバーガーに挟む「PATTIES」として煩雑に取り入れられている。その結果、「KRABBY PATTIES」の名称は、そのアニメーション番組と相俟って、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、需要者・取引者の間に広く認識されるに至っているものである。
本件商標は、その構成前記のとおりであって「クラビーパティーズ」の称呼を生じ、申立人の商標「KRABBY PATTIES」よりは、同じく「クラビーパティーズ」の称呼を生ずるから、両者はその称呼を共通とし、互いに類似する。
本件出願人は、2002年秋、申立人の関連会社に「KRABBY PATTIES」をシーフードのパティーに使用許諾を依頼してきたが、この交渉は成立せず、使用権許諾は行なわれずに終わった。
そうすると、商標「KRABBY PATTIES」を本件商標の指定商品について使用した場合には、需要者がその商品を申立人の業務に係るものであると認識し、その名声により当該商品が人気を博することは十分予想でき、出願人は、この点に着目して商標「KRABBYPATTIES」をシーフードのパティーに使用することを意図し、使用権許諾の交渉が不成立に終わったにもかかわらず、出願人が日本でこの商標を使用することは、申立人の商標の名声にただ乗りすることを意図した、信義則に反する行為であり、不正の目的によるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定により、取消されるべきものである。
3.当審の判断
申立人の提出に係る甲各号証を徴するに、人気アニメーション番組として「SpongeBob Squarepants(スポンジボブ)」がアメリカ合衆国ケーブルTVチャンネル「Nickelodeon」で放映されていること、及び日本でも「SkyPerfecTVのニコロデオン」で放映されていて、これに登場する数々のキャラクターが存在し、そして「SpongeBob Squarepants」ないし中心キャラクター「SpongeBob (スポンジボブ)」に関する書籍、ビデオゲーム、CD、おもちゃ等の関連のキャラクターグッズが販売されていることは認められる。
しかし、甲第6号証ないし甲第10号証からは、「KRABBY PATTIES(KRABBY PATTY)」の記述は認められるものではあるが、同番組固有の登場キャラクターの名称といえるか不明であるばかりでなく、これらの記述(甲第6号証ないし甲第10号証)のみをもって、これが申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標とは到底認められないものである。
さらに、2002年10月8日付の「SpongeBob Squarepants」についての使用権許諾に関するレーター(甲第13号証、甲第14号証)から、不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的)をもって使用する証左とも断じられない。
してみると、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当し、これに違反して登録されたものとはいえない。
よって、本件商標の登録は、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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