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Trademark Appeal Case

称呼の音数と聴取の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90783(T2003−90783/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4704500号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1.本件商標

本件登録第4704500号商標(以下「本件商標」という。)は、平成15年1月10日に登録出願され、「ESPA」の文字と「エスパ」の文字とを上下二段に横書きしてなり、第1類、第14類、第16類、第17類、第20類、第21類、第24類及び第27類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年8月29日に設定登録されたものである。

2.登録異議の申立ての理由(要旨)

(1)本件商標は、平成11年4月15日に登録出願され、別掲に示すとおりの構成よりなり、第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年2月18日に設定登録された登録第4362771号商標(以下「引用商標」という。)と称呼上類似し、その指定商品中の第14類の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似するものである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

(2)また、本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務に係る商品、特に時計について使用するものとして当業界で広く認識された商標「ESPACE(エスパス)」(以下「申立人商標」という。)と類似するものであるから、本件商標をその指定商品中、第14類の指定商品に使用された場合には、申立人と何等かの関係を有する者の業務に係るものであるかのごとく、商品の出所について誤認、混同を生ぜしめる蓋然性が高いものである。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当するものである。

3.当審の判断

(1)本件商標と引用商標との類否について

本件商標は、前記のとおり「ESPA」の文字と「エスパ」の文字よりなるから、その構成文字に相応して「エスパ」の称呼を生ずる造語よりなるものと認められる。

これに対し、引用商標は、別掲に示すとおりの構成よりなるところ、その構成文字に相応して、全体で「エルメスエスパス」の称呼を生ずるものと認められるが、構成中前半の「HERMES」(5文字目の「E」にはアクセント記号が付されている。)の文字部分は、申立人の名称の著名な略称と認め得るものであるから、これらのことを考慮すると、引用商標からは上記の称呼のほか「エルメス」又は「エスパス」の称呼をも生ずるものと言える。

そこで、本件商標より生ずる「エスパ」の称呼と引用商標より生ずる「エスパス」の称呼とを比較するに、前者は極めて短い3音で一気に称呼されるのに対し、後者は4音構成で「エス」「パス」と2音節風に発音され聴取されるといえるものであるから、それぞれを一連に称呼しても語感語調が相違し、両称呼は明確に聴別し得るものみるのが相当である。

また、本件商標と引用商標の他の称呼とを比較しても類似とすべき点は見当たらない。

そして、両商標の構成は、それぞれ前記のとおりであるから、外観においては、十分に区別し得る差異を有するものであり、さらに、観念については、本件商標は造語と認められるから、両者は比較することができない。

したがって、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれよりみても非類似の商標といわなければならない。

(2)出所の混同の有無について

申立人より提出された証拠によれば、申立人商標の「ESPACE(エスパス)」の文字よりなる商標が申立人の業務に係る商品「時計」の商標として、取引者・需要者間にある程度、認識されているものと認められるが、本件商標は、前述のとおりの構成よりなるものであって、引用商標及び申立人商標等とは、類似しない別異の商標とみるのが相当である。

してみれば、商標権者が本件商標を第14類の指定商品に使用しても、これより申立人商標等を連想・想起させることはなく、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものと言わざるを得ない。

(3)したがって、本件商標の登録は、指定商品中の第14類の指定商品について、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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