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Trademark Appeal Case

OUTDOORの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号無効2003−35350(T2003−35350/J3)
審判種別無効
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第3370121号の指定商品中「測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。)」についての登録を無効とする。
その余の指定商品についての審判請求は成り立たない。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第3370121号商標(以下「本件商標」という。)は、「OUTDOOR」の欧文字を横書きしてなり、平成4年7月28日に登録出願、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,レコード,オゾン発生器,電解槽,遊園地用機械器具,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,盗難警報器,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮き袋,エアタンク,水泳用浮き板,潜水用機械器具,レギュレーター,アーク溶接機,家庭用テレビゲームおもちゃ,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,メトロノーム」を指定商品として、平成10年8月28日に設定登録されたものである。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標はこれを無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第9号証を提出した。

1 請求人は、アウトドア派向けのバッグ、ウエアから各種ファッション用品、キャンプ用品等を製造する総合メーカーであり、同社の商号商標でありエンブレムである「OUTDOOR PRODUCTS及び図形」は、我が国市場でも人気のブランドとなっている。しかしながら、請求人自身は、その商号商標でありメイン・エンブレムである商標中に「OUTDOOR」の語を含むが、この部分(OUTDOOR/アウトドアの言葉のみ)について独占・排他的権利を主張しようとは考えていない。蓋し、この言葉は既に一般用語化、日常用語化しており、各種の商品の分野で、特定の者がその言葉の使用を独占することは、不適切なものだからである。にもかかわらず、本件商標が登録され、請求人自身の商標登録出願の幾つか(複数件)に本件商標が引用されて拒絶の処分を受けた経緯があり、本件商標は単なる「OUTDOOR」という語に強い独占排他的権利を認めたものとして成立していると認められる。従って、今後請求人が自己のエンブレムともなっている上記商号商標の安全な使用を確保し、又は、請求人自身の登録に至った商号商標の商標権を守り育てるためにも、請求人としては、この登録商標を放置しかねる状況に至ったものである。このように、請求人には、本件商標に対して無効審判を請求する理由を有するものである。

2 本件商標を構成する英単語「OUTDOOR」又そのカタ力ナ表示である「アウトドア」もしくは「アウトドア一」は、「戸外、屋外」、現在では「戸外での生活、屋外での活動」までを広く総称する、我が国では日常用語として現在極く普通に用いられる言葉である。従って、本件商標は、商品の品質・用途・使用の方法等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であり、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。

(1)現代生活の中では人々の精神がより自然な屋外の生活への回帰に向く傾向にあり、その結果「アウトドアライフ」など、「アウトドア・・・」といった表現形式が、日常生活や日々目にするメディアの中に頻繁に用いられている。ところで、この「アウトドア」「OUTDOOR」なる語が日常用語化したのは、少なくも1990年代の初めからであった。まず、この「アウトドア」という用語の認知度という前提条件を証明するために、下記証拠資料を提出する。

(ア)岩波書店発行「広辞苑(第四版)」には、「アウトドア」と言う言葉が日本語として認められている事実が明示される。「アウトドアライフ」という言葉も参照されている。ちなみに、この「広辞苑」は、1997年1月に第四版第6刷として発行されたものであるが、第四版第1刷は1991年11月に発行されている。(甲第1号証)

(イ)自由国民社発行「現代用語の基礎知識 1993年版」には、「アウトドアスポーツ」の項目で20に登るスポーツが挙げられて紹介されている。また、「出先でのオフィスワークをOA化することをアウトドアOA」というと言った、アウトドアの語を展開した多様な使い方の例も示されている。また、「アウトドア・リビング」屋外での生活の場(の延長)という単語も紹介されている。(甲第2号証)

(ウ)朝日新聞社発行「知恵蔵 1994年版」には、「アウトドア」及び「アウトドアライフ」が一般用語としてその意味が紹介されている。また、特に「アウトドアOA」という用語が現代用語として用いられてきたこと、通常オフィス(インドア・屋内)で用いられることが常識であったOA機械器具が携帯されることが可能となり、これに電話回線を利用して又は無線設備を組み込んで、外(オフィス以外)からでも効率の良い事務作業が可能になったこと、そのような設備・作業行為全体を「アウトドアOA」と総称することが紹介・解説されている。即ち1993年頃から、このように「アウトドア」はOA機械器具に関しても、その用途・内容等を説明する用語として用いられていたことが証される。(甲第3号証)

(2)以上の「OUTDOOR」「アウトドア」という用語を前提として、本件商標の指定商品中、先ず、「写真機械器具」に関して言えば、「カメラ、距離計、三脚、じゃばら、ファインダー、閃光器、閃光電球、フィルター、フード、フラッシュガン、レンズ、露出計」等の写真機械器具は、屋外(アウトドア)の事物・動物等の記録を撮影するフィールドワーク等で基本的に必要とされ用いられる機械器具である。また、専門家仕様のものではなくとも、「アウトドアライフ」「アウトドアスポーツ」等の言葉が日常化されている通り、人々の屋外での生活・活動に伴う写真撮影は常態化しており、これに用いられる一般的な「写真機械器具」に「アウトドア仕様」「アウトドア向け」「アウトドアでの使用に最適」等の説明やキャッチフレーズが用いられ、或いはそのようなニ一ズに合わせての商品の購入が極く自然になされてきている。

次に、「光学機械器具」に関しても、「望遠鏡、双眼鏡、単眼鏡、レンズ、三脚、フィールド用の拡大鏡、携帯用顕微鏡、プリズム」などは、「アウトドア仕様」の商品も多く、アウトドアで行う活動(例えば、ハイキング、バードウオッチング等)の必需品であり、アウトドア用品というジャンルに含まれる商品も数多く見受けられる。

また、「映画機械器具」は、「映画の撮影機、オーバーヘッド映写機用透明シート、録音機械器具」など、所謂「屋外ロケ用の仕様」の商品が多数見うけられる。アウトドア(屋外)で用いられることを目的として、その効能が謳われ、或いは用いられるものである。従って、この分野においても「アウトドア」という言葉は商品の説明用語と認められる。

以上述べた事実を例証するものとして、下記の証拠資料を提出する。

(ア)(株)CBSソニーファミリークラブ発行「The Best Buy Guide LightUp Yearbook l988」(商品紹介雑誌であるとともに購買用のカタログ誌)は、「GO OUTDOORS」のタイトルで各種商品を紹介している特集部分である。この中に「アウトドア用」の商品として「双眼鏡」「望遠鏡」等が「バードウオッチング、マリンスポーツ、屋外での天体観測」等に用いられる商品として各種紹介されている。当然ながら「三脚、その他の備品」も備えられていることが記載されている。(甲第4号証)

1988年の段階で、アウトドア用品として上述のような「光学機械器具」が購買者向けの商品として多数紹介されている実態が示されている。

(イ)アウトドアとフィッシングの専門店Naturumの商品販売用のホームページから入手した情報(インターネットより入手)は、現在でもアウトドアのタイトルで「双眼鏡、単眼鏡、望遠鏡、三脚、スチールカメラ」などが、紹介され販売されている事実を示す例証である。(甲第5号証)

このように、上述した「写真機械器具、光学機械器具、映画機械器具」について「OUTDOOR」「アウトドア」は商品の品質、用途、使用の方法等に関する説明語として認識され、普通に用いられてきた言葉であること、本件商標が出願され登録されるに至った時点では、既にこれらの言葉に用いられていた一般的・説明的用語であり、現在でもそのように用いられる用語であることは明白な事実である。

更に、本件商標の指定商品中「測定機械器具」に関しても、「寒暖計、コンパス、三脚、その他の測量機械器具、天体観測用機器」等は上述した「アウトドアライフ」、屋外(アウトドア)での活動に常用されるものである。 また、趣味的な活動以外に、測量や各種屋外の事物の測定に用いる必要のある測定機械器具は多数存在しており、ここでも「アウトドア仕様」「アウトドア向け」の商品は多数存在し、「OUTDOOR」「アウトドア」という用語は、一般的説明用語として認知されている。

以上述べた事実を例証するものとして、下記の証拠資料を提出する。

(ア)(株)世界文化社発行「別冊家庭画報/世界の特選品’87」の中で、「ポルシエ・デザイン」のブランドの下、コンパスと時計を組み合わせた商品が「アウトドア・サバイバルウオッチ」として紹介されている。この雑誌は、1986年に発行されたものである。(甲第6号証)

(イ)先に挙げた「The Best Buy Guide LightUp Yearbook l988」(甲第4号証)の中で、「サバイバル・キット」として紹介された商品の中に「コンパス」が必需品として組み込まれている。「コンパス」がアウトドア用品として認識されていることの証左である。

(3)本件商標の指定商品中「眼鏡」に関しては、「サングラス、水中マスク、水中眼鏡、防塵眼鏡」等「アウトドア仕様」の商品は数多く存する。「水中マスク、水中眼鏡」等は、「アウトドアスポーツ」即ち「マリンスポーツ」等に欠かせない用品であり、ほとんどそのような「アウトドア」の場面以外で使われることがないといって過言でないほどである。「スキーや冬山用のゴーグル」なども、製造段階から「アウトドア仕様」の商品である。また、多種多用な「サングラス」は基本的に屋外(アウトドア)での活動に常用されるために製造されたものである。なお、「加工ガラス」に関しても、「レンズ用ガラス」が含まれており、例えば「サングラス用のガラス」「望遠鏡、双眼鏡用のガラス」などは、これら商品のための基礎材料として製造されるものであるから、最初から「アウトドア仕様」が前提となっている。従って「アウトドア」の用語は「加工ガラス」についても、その用途を示す用語として一般的に用いられるものであって、特定の者に独占されるべき言葉ではない。

以上述べた事実を例証するものとして、下記の証拠資料を提出する。

(ア)(株)講談社発行「男の一流品大図鑑’92」の中で、サングラスに関して「アウトドア及びスポーツに適した」「屋外スポーツで大活躍」等の修飾語が普通に用いられている。また「アウトドアグッズ」というジャンルで各種商品が紹介される事情も示される。(甲第7号証)

(イ)(株)講談社発行「男の一流品大図鑑’98」(1997年11月25日発行)の中で、「CARRERA」のブランドのサングラスに関して「アウトドアスポーツに要求される様々な機能性を搭載したサングラス」との修飾語が用いられている。(甲第8号証)これは、現在でも「OUTDOOR」「アウトドア」の語が普通の説明語として用いられていることを示す証左である。

(ウ)甲第4号証として挙げた雑誌「The Best Buy Guide LightUP Yearbook l988」にも、アウトドア用品として「レイバン」や「ポラロイド」といった著名ブランド下での「サングラス」が紹介されている。「眼鏡」類に関して、「アウトドア」という言葉が1990年代に入る以前から説明用語として用いられていたものであったことが極く自然に示されている。

(4)本件商標の指定商品中、「救命用具」「保安用ヘルメット」等が「アウトドア」用品として若しくは「アウトドア活動」に必要欠くべからざる商品として、製造され用いられるものであることは明らかである。例えば、マリンスポーツ、フィッシング等の所謂「アウトドアスポーツ」で「ライフジャケット(救命ジャケット)」等は必需品である。また、屋外での「トレッキング」や「トライアスロン」その他のスポーツで「保安用に用いられるヘルメット」が欠かせないものは多数存在する。例えば、甲第4号証として挙げた雑誌「The Best Buy Guide LightUP Yearbook1988」にも、各種「ライト」の説明に用いられた解説であるが「レスキュー隊でも活躍」の文字が見受けられる。「救命活動に用いられる用具」がアウトドア用品と当然に認められていることを前提としての説明用語であり、これら商品に関して「OUTDOOR」「アウトドア」が既に説明用語となっていたことを示す証左である。

(5)上記と同様に「乗り物の故障の警告用の三角標識」「発行式又は機械式の道路標識」「鉄道用信号機」「駐車場用硬貨作動式ゲート」なども、屋外で用いられることが当然の前提となる商品群であり、これに「戸外・屋外」を直裁に示す語である本件商標「OUTDOOR」を用いることは単に説明語を表示するに他ならず、自他商品識別機能を発揮しないものであると思量する。

(6)また、「遊園地用機械器具」には「屋外仕様」の商品が多数存在するので、これらに本件商標「OUTDOOR」が付されたとしても、単にその用途・品質等を表示する標章と認識されるにすぎず、自他商品識別機能を発揮しないものであることに疑いはないと思量する。

(7)上記に「マリンスポーツ」関連の商品に関して「OUTDOOR」「アウトドア」が極く自然に用いられる言葉であることを述べたが、本件商標の指定商品中、「ウエイトベルト、ウエットスーツ、浮き袋、工アタンク、水泳用浮き板、潜水用機械器具、レギュレーター」等がマリンスポーツ、即ち「アウトドア」用品として、製造され用いられる事実は、明らかな事実である。これらは、水泳・潜水に関するもので、勿論屋内プールで用いることがあるものも考えられるが、例えば、「ウエイトベルト、ウェットスーツ、エアタンク、レギュレーター」などは、スキューバダイビングなどのマリンスポーツに不可欠の商品であり、これらが「OUTDOOR」の活動であることは、明白な事実である。「潜水機械器具」にしても、趣味的に行なわれる潜水用の機械器具は勿論、業務として行なわれるものであっても、屋外・アウトドアでなされることが前提であり、「アウトドア仕様」であることは当然の前提である。例えば、甲第4号証として挙げた雑誌「The Best Buy Guide LightUP Yearbook l988」にも、各種「ライト」の説明に用いられた解説であるが「ダイバー必携」の文字が見受けられる。「潜水に用いられる用具」がアウトドア用品と当然に認められていることを前提としての説明用語であり、これら商品に関して「OUTDOOR」「アウトドア」が既に説明用語となっていたことを示す証左である。

なお、現段階でアウトドアグッズとして総称され取り扱われるものの例を参照する証拠資料として下記のものを提出する。

(ア)outwalkerの名称で構築されたウェブサイトの中の「アウトドアグッズ&スポーツ用品」の情報(インターネットより入手)は、現在アウトドアグッズとしてどのような商品が挙げられるのかを参照する一例である。「ゴーグル、スポーツサングラス、サバイバル用品」等は当然に現在でもアウトドアグッズの定番として認められていることがうかがえる。即ち「アウトドア」という言葉はこれら商品の当然かつ自然な説明用語として現在でも機能している。(甲第9号証)

(8)本願商標の指定商品中「家庭用テレビゲームおもちゃ」について述べると、この商品自体が「アウトドア仕様」ということは考えにくいが、家庭用テレビゲームおもちゃ用のソフトにあたるものには、「アウトドア系のゲーム」(例えば、ゴルフ、野球、サッカー、登山、カーレース、ダイビング、等)が多数含まれている。従って、本件商標「OUTDOOR」がこの類の商品に用いられた場合は、当該ソフトウエアが「アウトドア系のスポーツ等に関連するゲーム」であろうと当業者・需要者が認識する可能性は極めて高いというべきであろう。

(9)以上、本件商標の指定商品中、少なくも「測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,遊園地用機械器具,乗り物の故障の警告用の三角標識,発行式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,保安用ヘルメット,駐車場用硬貨作動式ゲート,ウエイトベルト,ウェットスーツ,浮き袋,エアタンク,水泳用浮き板,潜水用機械器具,レギュレーター及び家庭用テレビゲームおもちゃ」については、本件商標は、商品の品質・用途・使用の方法等の表示と認められ、自他商品識別機能を発揮しない言葉である。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

3 次に、上記商品ジャンルに属し、またはこれらに類似する商品群の中には、上述した「アウトドア仕様」でない商品も存在するのであり、そのような商品群に本願商標が使用されれば、商品の性質に関して誤認を生じさせる可能性が高い。

したがって、本件商標が商標法第4条第1項第16号にも該当することは明らかである。

また、本件商標の指定商品中上記に挙げなかった残余の商品に関しても「OUTDOOR」という語が用いられれば、特別な「屋外仕様」の商品ではないのかと、その商品の品質・用途・使用の方法等に関して誤認を生じさせる恐れが多分にある。したがって、本件商標は、これら商品群に関しても、商標法第4条第1項第16号に該当する。

4 以上の通り、本件商標は、その指定商品に使用された場合に、商品の品質・用途・使用の方法等を普通に用いられる方法で表示したにすぎない商標であり、自他商品識別機能を発揮しない。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16に該当するものであって、同法第46条第1項の規定に該当する。

第3 被請求人は、何ら答弁していない。

第4 当審の判断

1 本件商標は、「OUTDOOR」の欧文字よりなるものである。

そして、請求人の提出に係る甲各号証に徴すれば、下記の事実が認められる。

(1)岩波書店発行「広辞苑(第四版)」(甲第1号証)、自由国民社発行「現代用語の基礎知識 1993年版」(甲第2号証)、朝日新聞社発行「知恵蔵 1994年版」(甲第3号証)によれば、「アウトドアー(outdoor)」の文字(語)は「戸外の、野外の」の意味を表す語として、一般に知られ使用されている平易な語であり、熟語としても、「アウトドアライフ(outdoor lefe)」(戸外の、野外の生活)、「アウトドアスポーツ」(屋外スポーツ)、「アウトドアリビング」(屋外の生活の場)等のように普通一般に使用されていること。

(2)商品紹介雑誌(購買用カタログ誌)「(株)CBS・ソニーファミリークラブ発行:The Best Buy Guide LightUp Yearbook 1988」によれば、「GO OUTDOORS」のタイトルで、各種商品を紹介している。その中で「アウトドア用」の商品として「双眼鏡」「望遠鏡」「サングラス」「コンパス」が掲載されていること。

(3)商品販売ホームページ「Naturum Outdoor&Fishing(インターネット検索)」(甲第5号証)によれば、商品紹介の中に、「Outdoor&Fishing」の商品として「双眼鏡」「望遠鏡」が掲載されている。そして、その紹介の中に「・・・アウトドア・スポーツに最適です。」のように商品を説明した「双眼鏡」が掲載されていること。

(4)雑誌「(株)世界文化社発行:別冊家庭画報・世界の特選品′87」(甲第6号証)によれば、「時計」の紹介の中で「時計とコンパスを一体化。アウトドア、サバイバルウォッチとしての機能を備えたヘビーデューティな時計。」と記載されていること。

(5)雑誌「(株)講談社発行:男の一流品大図鑑’92」(甲第7号証)によれば、「眼鏡」の紹介の中で「・・・アウトドア及びスポーツに適した新感覚のフレームなど、・・・」と記載されていること。

(6)雑誌「(株)講談社発行:男の一流品大図鑑’98」(甲第8号証)によれば、「サングラス」の紹介の中で「ファッショナブルなデザインとアウトドアスポーツに要求される様々な機能性を搭載したサングラスを開発。」と記載されていること。

(7)ホームページ「Outwalker(インターネット検索)」(甲第9号証)によれば、「アウトドアグッズ&スポーツ用品」の中に「スポーツサングラス」「サングラス」が記載されている事実が認められる。

2 以上の事実よりすると、「アウトドア」の文字が、「屋外用の商品」を表したものとして、アウトドア商品等を取り扱う業界で、本件商標の登録査定前から使用されていたものと認めることができる。

そうしてみると、上記したアウトドア商品等を取り扱う分野における取引の実情及び国民一般にアウトドア志向が高まっている我が国における今日の社会的実情等を併せ考慮すると、「OUTDOOR」の文字よりなる本件商標をその指定商品中「コンパス,双眼鏡,望遠鏡,眼鏡,サングラス用加工ガラス(建築用のものを除く。)」について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その商品が屋外(アウトドア)用の商品、屋外(アウトドア)仕様の商品であると理解、認識するに止まるものといわざるを得ない。

したがって、本件商標は、その指定商品中「屋外用コンパス,屋外用双眼鏡,屋外用望遠鏡,屋外用眼鏡,屋外用サングラス用加工ガラス(建築用のものを除く。)」に使用するときは、その商品の品質、用途を表示するものであり、また、前記以外の「測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。)」 について使用するときは、屋外(アウトドア)用,屋外(アウトドア)仕様の商品であるかの如く、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。

しかしながら、本件商標は、その指定商品中「測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。)」以外の指定商品については、その商品の品質、用途を表示するものと認識、理解され、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものと認めることはできない。また、これを認め得るに足りる証左もない。

3 したがって、本件商標は、その指定商品中「測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。)」については、商標法第3条第1項第3号及び同第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項により、その登録を無効とすべきものであり、本件審判請求に係るその余の指定商品については、同法第46条第1項により、その登録を無効とすることはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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