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Trademark Appeal Case

結合商標の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号無効2003−35516(T2003−35516/J3)
審判種別無効
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4675529号商標(以下「本件商標」という。)は、「JSky Access」の文字を標準文字により表してなり、平成13年4月23日に登録出願、第38類「移動体電話による通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,無線による呼出し,移動体電話又は電子計算機端末を用いたデータ伝送交換,報道するものに対するニュースの供給,移動体電話の貸与,移動体電話による通信への加入の取次ぎ,移動体電話又は電子計算機端末による通信網への接続の提供,電子メールによる通信」を指定役務として、平成15年5月23日に設定登録されたものである。

2 引用商標

請求人が引用する登録商標は以下のとおりである。

(1)登録第3250355号商標(以下「引用商標1」という。)は、「SKY」の文字を横書きしてなり、平成5年4月7日に登録出願、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として平成9年1月31日に設定登録されたものである。

(2)登録第4209825号商標(以下「引用商標2」という。)は、「SKY」の文字を標準文字により表してなり、平成9年5月8日に登録出願、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として平成10年11月13日に設定登録されたものである。

(3)登録第4097352号商標(以下「引用商標3」という。)は、「JSKYB」の文字を横書きしてなり、平成8年7月11日に登録出願、第38類「衛星テレビジョン放送,その他のテレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送」を指定役務として平成9年12月26日に設定登録されたものである。

(4)登録第4229654号商標(以下「引用商標4」という。)は、「JSkyB」の文字を横書きしてなり、平成8年7月22日に登録出願、第38類「テレビジョン放送,ラジオ放送,衛星テレビジョン放送,電子計算機端末による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,電子メールによる通信,衛星による通信,データ通信に関するコンサルティング,通信機器の貸与」を指定役務として平成11年1月14日に設定登録されたものである。

(5)登録第4597252号商標(以下「引用商標5」という。)は、「KsKy」の文字を標準文字により表してなり、平成13年5月15日に登録出願、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定役務として平成14年8月23日に設定登録されたものである。

(6)登録第3097228号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成4年9月30日に使用に基づく特例の適用を主張して登録出願され、第38類「電子計算機端末による通信」を指定役務とし、特例商標として平成7年11月30日に設定登録されたものである。

(7)登録第4507939号商標(以下「引用商標7」という。)は、「アクセス」及び「ACCESS」の文字を二段に横書きしてなり、平成9年2月26日に登録出願、第38類「テレビジョン放送・有線テレビジョン放送・ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給」を指定役務として平成13年9月21日に設定登録されたものである。

(8)登録第3104017号商標(以下「引用商標8」という。)は、「AXESS」の文字を横書きしてなり(文字全体が水色で着色され、「X」の文字は他の文字に比べてやや大きく表されている。)、平成4年9月24日に使用に基づく特例の適用を主張して登録出願され、第38類「電子計算機端末による通信」を指定役務とし、特例商標として平成7年12月26日に設定登録されたものである。

(9)登録第3097229号商標(以下「引用商標9」という。)は、「有限会社アクセス」の文字を横書きしてなり(「有限会社」の文字部分は「有限」及び「会社」の文字が二段にやや小さく表されている。)、平成4年9月30日に使用に基づく特例の適用を主張して登録出願され、第38類「電子計算機端末による通信」を指定役務とし、特例商標として平成7年11月30日に設定登録されたものである。

3 請求人の主張

請求人は、「本件商標の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。」と申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1ないし第10号証を提出した。

(1)本件商標は、ある程度長いため、「JSky」と「Access」とに分断されて称呼される場合もあると考えられるから、「ジェイスカイアクセス」の称呼のほかに、「ジェイスカイ」と「アクセス」の称呼を生じる。

さらに、上記「JSky」は、ローマ文字「J」と英語で「空」という意味を有する「Sky」の各要素に分断される場合もある。そうすると、「JSky」は、その構成中の「J」はローマ文字一字からなり、取引上も商品の記号・符号等として一般に使用されているため、その要部は「Sky」の部分になるものと考えられる。よって、本件商標は、上述の「ジェイスカイ」及び「アクセス」という称呼のほかに、「Sky」より「スカイ」の称呼を生じる。

(2)引用商標1及び2は、「SKY」の文字より、「スカイ」の称呼を生ずるから、本件商標とは称呼上同一又は類似する商標である。また、本件商標の要部「Sky」と引用商標1及び2とは外観においても類似し、いずれも英語で「空」という観念を有するから、観念上も同一又は類似する商標である。そして、本件商標の指定役務と引用商標1及び2の指定役務とは同一又は類似する役務である。

(3)引用商標3及び4は、ある程度長いため、「ジェイスカイビー」の称呼のほかに、構成中の「JSKY」、「JSky」より「ジェイスカイ」の称呼を生ずるから、本件商標と引用商標3及び4とは、称呼上同一又は類似する商標である。また、本件商標の構成中の「JSky」と引用商標3及び4の構成中の「JSKY」、「JSky」とは、外観においても同一又は類似する商標であり、いずれも英語で「空」という観念を有するから、観念上も同一又は類似する商標である。そして、本件商標の指定役務と引用商標3及び4の指定役務とは同一又は類似する役務である。

(4)引用商標5は、ローマ文字の「K」と英語で「空」という意味を有する「sKy」の各要素に分断されるものと考えられ、その構成中の「K」は、ローマ文字一字からなり、取引上も商品の記号・符号等として一般に使用されているため、その要部は「sKy」の部分になるものと考えられる。そうすると、引用商標5は、「ケイスカイ」の称呼のほかに、その構成中の「sKy」より「スカイ」の称呼を生ずるから、本件商標と引用商標5とは、称呼上同一又は類似する商標である。また、本件商標の要部「Sky」と引用商標5の構成中の「sKy」とは、外観においても類似する商標であり、いずれも英語で「空」という観念を有するから、観念上も同一又は類似する商標である。そして、本件商標の指定役務と引用商標5の指定役務とは同一又は類似する役務である。

(5)引用商標6ないし8は、いずれも「アクセス」の称呼を生ずるから、本件商標とは称呼上同一又は類似する商標である。本件商標と引用商標6及び7とは、いずれも英語で「入手する、利用する」という観念を有しており、観念上も同一又は類似する商標である。本件商標の構成中の「Access」と引用商標7の構成中の「ACCESS」とは、外観においても同一又は類似する商標である。そして、本件商標の指定役務と引用商標6ないし8の指定役務とは同一又は類似する役務である。

(6)引用商標9は、その構成中の「有限会社」が会社の態様を示しているにすぎないことから、「アクセス」が要部として認識されるものであって、「アクセス」の称呼を生ずるので、本件商標とは称呼上同一又は類似する商標である。また、両商標は、いずれも英語で「入手する、利用する」という観念を有しており、観念上も同一又は類似する商標である。そして、本件商標の指定役務と引用商標9の指定役務とは同一又は類似する役務である。

(7)以上のように、本件商標は、各引用商標と同一又は類似する商標であって、その指定役務も各引用商標の指定役務と同一又は類似するものである。

よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法46条第1項の規定によりその登録を無効にすべきものである。

4 被請求人の答弁

被請求人は、何ら答弁していない。

5 当審の判断

(1)本件商標は、前記のとおりの構成からなるところ、「JSky」の文字部分と「Access」の文字部分との間に1文字程度の間隔があるとしても、外観上又は観念上両者間に軽重の差を見出し難いものであり、その構成全体が冗長という程のものでもなく、これより生ずると認められる「ジェイスカイアクセス」の称呼もよどみなく一気一連に称呼し得るものである。他に「JSky」の文字部分と「Access」の文字部分とが分離して看取されるとすべき格別の理由は見出せない。

してみれば、本件商標は、全体として親しまれた既成の観念を有しない一種の造語からなるものというべきであって、「ジェイスカイアクセス」の一連の称呼のみを生ずるというのが相当である。

この点に関し、請求人は、本件商標は「JSky」と「Access」の各要素に分断され、さらに「JSky」が「J」と「Sky」の各要素に分断されるとし、本件商標は「ジェイスカイ」及び「アクセス」の称呼の他に「Sky」の文字より「スカイ」の称呼及び「空」の観念をも生ずる旨主張している。

しかしながら、本件商標は、「JSky」と「Access」とに分離して看取されるべきものでないこと上記のとおりであり、まして「JSky」の文字部分につき、さらに「J」と「Sky」とに分断して、単に「スカイ」の称呼及び「空」の観念を生ずるとするのは不自然というべきであるから、請求人の主張は採用することができない。

そうすると、本件商標から「ジェイスカイ」、「アクセス」及び「スカイ」の各称呼が生ずるとし、その上で本件商標と各引用商標とが称呼上類似するものであるとする請求人の主張は、前提を欠き理由がない。

(2)各引用商標から生ずる称呼及び観念についてみるに、それぞれの構成に照らし、引用商標1及び2は「スカイ」の称呼及び「空」の観念を生ずるものと認められる。引用商標3及び4は「ジェイスカイビー」の、引用商標5は「ケイスカイ」の各称呼を生ずるものであり、いずれも既成の親しまれた観念を有しない造語からなるものと認められる。

この点に関し、請求人は、引用商標3及び4からは「ジェイスカイビー」の称呼のほかに「ジェイスカイ」の称呼及び「空」の観念を生ずる旨主張し、また、引用商標5からは「ケイスカイ」の称呼のほかに「スカイ」の称呼及び「空」の観念を生ずる旨主張している。

しかしながら、引用商標3及び4については、「JSKY」又は「JSky」と「B」とを分断して「JSKY」又は「JSky」を要部とすべき合理的理由が乏しいものであり、引用商標5についても、「K」と「sKy」とを分断して「sKy」を要部とすべき合理的理由が乏しく、いずれも上記のとおりの一連の称呼のみを生ずる造語というべきであるから、請求人の主張は採用することができない。

引用商標6ないし9は、それぞれの構成に照らし、いずれも「アクセス」の称呼を生ずるものである。また、引用商標6及び7は「入手する、利用する」の観念を有するといえるが、引用商標8は特定の観念を有しない造語であり、引用商標9は会社の商号を表したといえるものである。

(3)本件商標から生ずる「ジェイスカイアクセス」の称呼とこれら各引用商標から生ずる称呼とは、その構成音の差異により明瞭に区別し得るものであり、上記のとおり、本件商標から特定の既成観念が生じない以上、本件商標と各引用商標とを観念上比較すべくもない。また、それぞれの構成に照らし、本件商標と各引用商標とは外観上も判然と区別し得る差異を有するものといえる。

してみれば、本件商標と各引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、その登録を無効にすべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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