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結論

勝訴(請求認容)

商標「MTP」の略語の称呼類似性と要部抽出(第4条第1項第11号|審判不服2003−10013(T2003−10013/J1))

審判番号
不服2003−10013(T2003−10013/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「MTP」
争点(論点)
略語の称呼類似性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2003−10013(T2003−10013/J1)・不服)は、本件商標「MTP」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「略語の称呼類似性と要部抽出」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「MTP」の欧文字を標準文字で書してなり、平成14年5月14日に登録出願され、第9類、第35類、第37類、第40類、第41類、第42類、第43類、第44類及び第45類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務とするものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、下記の3件(以下「引用各商標」という。)である。

(1)登録第2680513号商標(以下「引用A商標」という。)は、「MDP」の欧文字を書してなり、昭和63年7月26日登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として平成6年6月29日に設定登録され、その後、同16年2月24日に商標権の存続期間の更新登録、同16年10月13日に第9類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品とする書換登録がなされたものである。

(2)登録第2698712号商標(以下「引用B商標」という。)は、「MDP−C」の欧文字を書してなり、平成1年7月27日登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として同6年10月31日に設定登録され、その後、同16年8月17日に商標権の存続期間の更新登録、同16年10月13日に第9類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品とする書換登録がなされたものである。

(3)登録第2698713号商標(以下「引用C商標」という。)は、「MDP−Cシリーズ」の文字を書してなり、平成1年7月27日登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として同6年10月31日に設定登録され、その後、同16年8月17日に商標権の存続期間の更新登録、同16年10月13日に第9類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品とする書換登録がなされたものである。

3 当審の判断

本願商標と引用A商標は、前記のとおりの構成よりなるものであるから、それぞれの構成文字より、本願商標は「エムテイピイ」、引用A商標は「エムデイピイ」の称呼を生ずるものである。

他方、引用B及びC商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、それぞれの構成中「C」の文字は、本願指定商品を取り扱う業界において、商品の規格、型式等を表すための記号・符号として、取引上、普通に使用されている欧文字の一類型として認識されるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないというのが相当である。

さらに、引用C商標構成中の「シリーズ」の文字は、一連の又は同系列の商品群、いわゆるシリーズ商品を表示するための語として取引上一般に使用されていることから、該文字部分も自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないというのが相当である。

そうすると、引用B及びC商標に接する取引者、需要者は、自他商品の識別標識としての機能を果たすと認められる前半部の「MDP」の文字部分を捉えて、これより生ずる称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないものと判断するのが相当であるから、これよりは「エムデイピイ」の称呼を生ずるものと認められる。

そこで、本願商標より生ずる「エムテイピイ」と引用各商標より生ずる「エムデイピイ」の称呼を比較するに、両称呼は、第3音において「テ」と「デ」の音に差異を有するものである。

しかして、この「テ」と「デ」の差異音は、前者は無声子音(t)と母音(e)の結合した音であり、後者は有声子音(d)と母音(e)の結合した音であるから、その音質に明らかな差異を有するものである。

そして、両商標のようにアルファベット3文字を羅列した商標の場合、一気一連に発音されるというよりは、一文字一文字を区切って明確に発音されるのが常といえるから、発音上のかかる事情と前述の音の差異とを考え合わせれば、両商標は称呼上相紛れることなく十分区別し得るものというのが相当である。

また、両商標は、それぞれ前記の構成よりなるものであって、その外観及び観念において相紛れるおそれはない。

そうとすれば、本願商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標ということができる。

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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