1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成12年12月6日に登録出願、その指定商品は第9類に属する願書記載のとおりである。
2 引用商標
原査定において、本願拒絶の理由に引用した登録第2697025号商標(平成3年11月27日出願、同6年10月31日設定登録)は、「ASB」の欧文字を横書きしてなり、その指定商品は第11類に属する商標登録原簿記載のとおりである。
同じく、登録第3313183号商標(平成6年6月20日出願、同9年5月23日設定登録)は、「ASP」の欧文字を横書きしてなり、その指定商品は第9類に属する商標登録原簿記載のとおりである。
同じく、登録第4129620号商標(平成8年6月26日出願、同10年3月27日設定登録)は、「ASP」の欧文字を横書きしてなり、その指定商品は第9類に属する商標登録原簿記載のとおりである。
同じく、登録第4508766号商標(平成12年7月11日出願、同13年9月21日設定登録)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、その指定商品及び指定役務は第16類、第35類、第38類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という。
3 当審の判断
本願商標は、別掲(1)のとおり、水色の図形と青色の文字とで構成されているところ、それらの配色は同系色によるものであって、かつ、同一の書体で一体的に書された「Knowledgeserver.ASP」の文字を囲む背景図のように図形が配されていることから、このように文字と図形とが一体的に表された構成にあっては、その文字部分から「ASP」の文字のみが看者の注意を惹くとはいい難く、しかも、該文字は本願指定商品との関係において、「ビジネス用のアプリケーションソフトをインターネットを通じて顧客にレンタルする事業者」を意味する英語「Application Service Provider」の略語として、取引者、需要者に普通に使用されているものであることから、本願商標をその指定商品に使用した場合、「ASP」の文字部分はその商品の品質・用途等を表示したものと理解、認識され、自他商品の識別標識としての機能を有しないか又は極めて弱い部分というのが相当である。
そうすると、本願商標は、全体として「ナレッジサーバードットエイエスピイ」、「ナレッジサーバーエイエスピイ」の称呼を生ずるほか、簡易迅速を尊ぶ取引場裏においては、「Knowledgeserver」の文字部分を捉え、これより生ずる称呼をもって取引に資される場合も少なくないというべきであるから、単に「ナレッジサーバー」の称呼をも生ずるといえるとしても、「ASP」の文字部分のみを捉え、「エイエスピイ」の称呼が生ずるとするには合理的理由に欠け、むしろ不自然であるというべきである。
したがって、本願商標より「エイエスピイ」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。