sokuhyo

Trademark Appeal Case

結合商標の称呼一体性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−19540(T2000−19540/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本件商標登録出願

本件商標登録出願は、商標(以下「本願商標」という。)の構成を別掲(1)に示すものとし、第30類「すし」を指定商品として、平成11年6月11日に登録出願されたものである。

第2 原査定の引用商標

原査定において、本願商標が商標法4条1項11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第4361034号商標(以下「引用商標」という。)は、その構成を別掲(2)に示すものとし、平成11年2月2日に登録出願、第30類「すし」を指定商品として、平成12年2月10日に設定登録されたものである。

第3 当審の判断

1 「寿司(すし)三昧(ざんまい)」との文字及び該文字の自他商品力について

本願及び引用の両商標を構成する「寿司(すし)」及び「ざんまい」「三昧」の語についてみるに、「寿司(すし)」の語は指定商品名であり、自他商品識別機能を有しないものである。

他方、「三昧」の語は、「一つのことに心が専注された状態。」「一心不乱に事をするさま。」「むやみやたらにするさま。」を意味するものであり(広辞苑 第五版第一刷 「さんまい」の項)、また、同広辞苑には、「(ザンマイとも) 」「(他の名詞に付いて、ザンマイと濁音化する)」とあるように、通常、この語のみでは、「さんまい」と読まれるものである。

してみると、「寿司(すし)」及び「三昧」「ざんまい」の各文字を組み合わせてなる語からは、「一心不乱に寿司を食するさま」のごとき意味合いを看取させるといい得るものである。

そうすると、「寿司ざんまい」、「すし三昧」などの文字は、上記した意味合いに照らして、これが直ちに、指定商品の品質、効能などを指称する語とすることはできないというべきである。そして、例えば日常会話などにおいて、寿司を十分に食して堪能することを表す場合に、「昨夜は寿司三昧だった。」などのように使用されることがあるとしても、このことをもって、「寿司ざんまい」、「すし三昧」などの文字が、指定商品との関係で自他商品識別機能を発揮し得ない慣用句などとすることもできないものである。

そうとすれば、「寿司(すし)」及び「三昧」「ざんまい」の文字を結合して、「寿司ざんまい」、「すし三昧」と表してなる語は、指定商品との関係において強力な自他商品識別力を発揮するとはいえないものの、その機能を有しないとまではいい得ないものである。

2 本願商標から生ずる称呼について

原査定は、本願商標と引用商標とは「スシザンマイ」の称呼を同一にする類似の商標との理由により本願を拒絶したものである。

これに対して、請求人(出願人。以下「請求人」という。)は、本願商標と引用商標とは、外観、観念上類似せず、称呼においても、本願商標は「スシザンマイ」と称呼される可能性は極めて低く、本願商標からは、「スシ」または「ザンマイ」の称呼が生じるとの主張をしている。なお、請求人は、引用商標から「スシザンマイ」の称呼が生じることは否定してはいない。

そこで、本願商標が、「スシザンマイ」の称呼をもって取引に資されるものであるか否かについて検討をする。

しかして、本願商標の構成は、前記したものであるところ、構成中の「寿司」と「ざんまい」の文字とは、魚類と思しき生物の図形を介して左右に分離されており、また、「寿司」と「ざんまい」の文字とは書体を異にすることから、両文字は視覚的には分離されるといえるものである。

しかしながら、前記「1」で認定したように「ざんまい」の語は、「さんまい」の語が他の名詞に付いて連濁するときの用例であるから、本願商標において、「寿司」と「ざんまい」の文字とを一体的に把握して、この部分から「スシザンマイ」の称呼が生じるとみることも決して不自然とはいえないものである。

そうとすれば、本願商標から「スシザンマイ」の称呼が生じる可能性が極めて低いとの請求人の主張は採用できない。

3 両商標の類否について

上記したように、本願商標からは「スシザンマイ」の称呼をも生じるといえるものであり、他方、引用商標構成中の「すし三昧」の文字は、ややデザイン化されて大書された「魚坐」の文字の左上部に小さく書されてはいるものの、この文字部分が、独立しては自他商品識別機能を果たし得ないとすべき事情も認められないことから、引用商標からは「スシザンマイ」の称呼をも生ずるというべきである。

4 結論

したがって、本願商標は、「スシザンマイ」の称呼において引用商標と類似する商標であって、互いの指定商品も同一又は類似するといえるから、本願商標が商標法4条1項11号に該当するとした原査定は妥当なものであって、これを取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。