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Trademark Appeal Case

称呼の一体性と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−9776(T2003−9776/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標は、「いちかけるいちのアイスクリン」の文字を標準文字で表してなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年5月15日に登録出願、その後、指定商品については、同15年1月8日付け及び同17年1月7日付けの2回にわたり手続補正書が提出され、最終的に第30類「氷菓」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2585890号商標(以下、「引用商標」という。)は、「アイスクリン」の文字を横書きしてなり、昭和60年5月11日登録出願、第30類「氷菓」を指定商品として平成5年10月29日設定登録、その後、同15年5月13日商標権の存続期間の更新登録がされ、さらにその後、第30類「氷菓」とする指定商品の書換登録が同年7月9日にされたものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記のとおり「いちかけるいちのアイスクリン」の文字よりなるところ、前半の「いちかけるいちの」の文字と後半の「アイスクリン」の文字とは平仮名文字と片仮名文字との組み合わせよりなるとしても、同じ書体、同じ大きさ、等間隔で外観上まとまりよく一体に構成され、これより生ずると認められる「イチカケルイチノアイスクリン」の称呼も極めて冗長というべきものでなく、一連に称呼し得るといえるものである。

ところで、「アイスクリン」の語(文字)についてみるに、

「洋菓子・和菓子・デザート 百菓辞典」(株式会社東京堂出版 平成11年8月31日4版発行)の第4頁「アイスクリン」の項には、「アイスクリームの日本的なまり。・・・・日本で、初めてアイスクリームを売り始めた時、「あいすくりん」と書かれた。→アイスクリーム。」の記載が認められる。

また、インターネットを検索してみると、

(1)http://kyujitu.hp.infoseek.co.jp/gourmet/ice/ice.htmには、

「沖縄のアイスクリン」の見出しのもと。「夏の沖縄はその暑さもハンパじゃない。ドライブしていると道路で売ってる「アイスクリン」が目にとまる。決まってパラソルにアイスの入ったクーラーボックスを置き、バイトの女の子が椅子に座っている。」の記載がある。

(2)http://www.three-f.co.jp/yokohama/history_01/ice.htmlには、

「日本で最初!のアイスクリン」の見出しのもと、「横浜は、日本で最初にアイスクリン(今のアイスクリーム?)が売り出された場所だそうです。馬車道にある『相生(あいおい)』という日本料理屋さんでは、昔ながらのシャーベット風のアイスクリンを食べることができます。」の記載がある。

(3)http://store.yahoo.co.jp/ogura/beaec3aea5-4.htmlには、

「脂肪分と甘さを控えた昔懐かしいアイスクリンです。」の見出しのもと、

「原料は全て、北海道十勝清水町のあすなろファーミングの低温殺菌牛乳、余市町の滝下農園の平飼卵、北海道のてんさい含蜜糖を使用しています。ココアは有機栽培のものを使っています。」の記載がある。

(4)http://cgi.mediamix.ne.jp/~t2465/user-cgi/order.cgiには、(有)松崎冷菓工業のホームページが開かれており、それには、「ご注文ページ 通販法に基づく表示」があり、商品の一覧及びその宣伝、広告中に、「こだわりの無添加アイスクリン 自然派アイスクリン2000ml」、「黒糖&プレーンの無添加アイスクリン 自然派黒糖&プレーンセット(プレーン/黒糖/1000mlX各1個)」、「土佐の日曜市の新鮮果実 自然派アイスクリンバーセット(プレーン/つぶあん/黒糖/いちご/メロン/各4本)」の記載がある。

以上の事実よりすると、「アイスクリン」の語(文字)は、我が国においては「アイスクリーム」と同義の語として用いられているといえるものであり、該語は、氷菓の一種類とみるのが相当であって、現在においては、自他商品識別機能を果たし得ないか、若しくは、自他商品識別機能を有するとしても極めて弱いといわざるを得ないものである。

そうすれば、本願商標は、前記したように構成全体が一体的に表されていることから、この構成より「アイスクリン」のみの称呼を生ずるとはいい難く、表された文字全体より「イチカケルイチノアイスクリン」の称呼、若しくは、「イチカケルイチノ」の称呼をもって、本願指定商品を取り扱う業界で取引に資されるというのが相当といえるものである。そして、他に、本願商標より「アイスクリン」のみの称呼を生ずるという特段の事由は、見出せない。

したがって、本願商標より「アイスクリン」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標が称呼上類似するとし、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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