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Trademark Appeal Case

「Co,Ltd.」の非識別性と称呼

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第35572号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4000754号商標の指定商品中「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」についての登録を無効とする。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4000754号商標(以下、「本件商標」という。)は、別紙に示すとおりの構成よりなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類,靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類,運動用特殊衣服,運動用特殊靴,乗馬靴」を指定商品として、平成7年10月31日に登録出願され、同9年5月9日に設定の登録がなされたものである。

2 請求人の引用商標

請求人の引用する登録第2202445号商標(以下、「引用商標」という。)は、別紙に示すとおりの構成よりなり、昭和62年12月24日に登録出願、第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成2年1月30日に設定登録がなされたものである。

3 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、要旨次のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証乃至甲第9号証を提出した。

本件商標は、引用商標に類似する商標であって、指定商品も同一または類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号の規定に該当する。

本件商標の構成は、ややラフデザイン的に描いた後向きの犬の図形と該図形の下部に「Labrador Retriever Co,Ltd.」の英文字を配して成るものである。

したがって、本件商標は犬の図形および該図形とは何ら関連性を持たない商号を表したと目される文字商標との結合より成るものであるから、図形と文字部分とはそれぞれ分離されて観察されるものであることは経験則上明らかである。

しかして、本件商標の構成資料中の英文字部分について検討みるに、「Labrador Retriever」と「Co,Ltd.」の各英文字より構成されて成ることは明らかである。

ここに後半部の該「Co,Ltd.」の英文字について検討すれば、該文字は法人組織を表す「株式会社」の文字を英語で表示する場合における「Company Limited」の略語として普通一般に使用されているものである。

したがって、該「Co,Ltd.」の文字は、一般に商号を表す商標としては別段の特異性のあるものではなく、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際においては、法人組織を表す部分を省略して取引にあたる場合も決して少なくないと言わざるを得ないものである。

そうとすれば、本件商標に接した需要者、取引者は、その構成文字に相応して「ラブラドールリトリーバーカンパニーリミテッド」の一連の称呼のほかに、それ自体独立して自他商品識別機能を有する前半部の「Labrador Retriever」の文字部分を捉えて、これより生じる称呼「ラブラドールリトリーバー」をもって取引する場合が多いものであることは日常一般にみられるところである。換言すれば、本件商標の文字部分がたとえ商号を表わしたものであっても、これを商標として採択使用するときには、もはや営業上の人格を表彰するためのものではなく、自他商品識別標識としての機能をすれば足りるものであり、簡易迅速を旨とする商取引の場にあっては、当該商標使用者の意図にかかわらず、需要者、取引者は該商標の構成部分から特徴のある部分を適宜抽出して称呼、観念するものであることは商取引の経験則上明らかである。ましてや「Labrador Retriever」は、犬の種類を表す名称であり、忠実で従順なため、盲導犬として広く親しまれ、知られているものであるから、一層該文字部分に注目すると言うべきである。

引用商標は、該構成資料中の英文字部分より、「ラブラドールリトリーバー」の自然的称呼が生じることは明白である。

したがって、「ラブラドールリトリーバー」の称呼が生じること明らかな引用商標と、本件商標とは称呼を同一にする類似の商標であり、また、両者は、その指定商品の点においても抵触するものである。

4 被請求人の答弁

被請求人は、何ら答弁していない。

5 当審の判断

本件商標と引用商標との類否についてみるに、本件商標は、別紙に示すとおり後向きに座った犬の図形と「Labrador Retriever Co,Ltd.」の文字との構成よりなるところ、図形部分と文字部分は、それぞれ独立して自他商品の識別標識として機能を果たし得るものである。

しかして、該文字を構成する「Co,Ltd.」の文字は、法人組織を表す「株式会社」の文字を英語で表示する場合の略語として普通に用いられているものであるから、簡易迅速を尊ぶ取引の実際においては、法人組織を表す部分を省略し「Labrador Retriever」の文字部分を捉えてこれより生ずる称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないものというのが相当である。

してみれば、本件商標は、全体の文字より「ラブラドールリトリーバーカンパニーリミテッド」の称呼を生ずるほか、「Labrador Retriever」の文字に相応して「ラブラドールリトリーバー」の称呼をも生ずるものといわざるを得ない。

また、引用商標は、別紙に示すとおりの構成よりなるものであるが、中央に横書きされた「Labrador Retriever」の欧文字部分が独立して自他商品の識別力を有し、これより、「ラブラドールリトリーバー」の称呼を生ずるものである。

そうとすれば、本件商標と引用商標は、外観及び観念の点を考慮しても、「ラブラドールリトリーバー」の称呼を同じくする類似の商標といわざるを得ない。

そして、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一または類似のものを含んでいるものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものと認められるから、同法第46条の規定により、その登録を無効とすべきである。

よって、結論のとおり審決する。

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