Trademark Appeal Case
文字の称呼と著名性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90001(T2004−90001/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4712413号商標(以下「本件商標」という。)は、「VOV」の文字(標準文字)を書してなり、平成13年8月14日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年9月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る別掲に示すとおりの構成よりなるものであって、昭和48年2月9日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同54年11月30日に設定登録された登録第1400291号商標ほか16件のいずれも「VO5」の文字部分を主要部とする登録商標(以下、これらをまとめて「『VO5』商標」若しくは「引用商標」という。)と「ブイオーファイブ」の称呼において類似の商標であり、その指定商品も、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。
(2)申立人の使用に係る「VO5」商標は、申立人の業務に係る頭髪用化粧品、シャンプーについて周知著名になっているものであるから、本件商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
(3)本件商標の権利者は、申立人の「VO5」商標の名声に便乗し、あるいは、これを毀損する等の不正の目的で、数字「5」を「V」に変更した本件商標を出願したと考えるべきである。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、「VOV」の文字を書してなり、これより「ブイオーブイ」又は「ボブ」の称呼を生ずるというのが相当であるところ、申立人は、同人の「VO5」商標の著名性により、取引者、需要者が本件商標中の第3文字「V」を「ファイブ」と称呼し、全体として「ブイオーファイブ」との称呼をもって取引に当たる場合も決して少なくない旨主張する。
しかしながら、たとえ、申立人の「VO5」商標の著名性を考慮したとしても、本件商標は、同書、同大、等間隔に「VOV」の文字を軽重の差なく一連に表示してなるものであり、これを称呼する際、その構成中の第1文字「V」と第2文字「O」だけを併合して「ブイオー」と称呼する一方で、第3文字「V」のみを殊更「ファイブ」と称呼しなければならないだけの合理的理由は見当たらず、それを裏付ける証拠も見出せない。
してみれば、本件商標より「ブイオーファイブ」の称呼を生ずるとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼上類似するとの本件登録異議の申立ての理由は妥当でなく、その理由をもって、両商標を類似ということはできない。
他に、両商標を類似とすべき理由は見出せない。
(2)上述のとおり、本件商標は、引用商標とは類似でなく別異のものといわなければならず、他に両商標間に誤認混同を生ずるような事由は見出せないから、本件商標をその指定商品に使用した場合、取引者、需要者が申立人の「VO5」商標(引用商標)を連想、想起するということはできない。
してみると、本件商標は、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれがないものというべきであって、不正の目的をもって使用する商標ということもできない。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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