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商標「eXmas」の称呼の認定(第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第4条第1項第19号|審判異議2003−90736(T2003−90736/J7))

審判番号
異議2003−90736(T2003−90736/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「eXmas」
争点(論点)
称呼の認定
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第4条第1項第19号
指定商品・役務の区分
第9類・第35類・第38類・第42類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2003−90736(T2003−90736/J7)・異議)は、本件商標「eXmas」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第4条第1項第19号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の認定」です。指定商品・役務は第9類・第35類・第38類・第42類に属します。特許庁は「登録第4698836号商標の指定商品及び指定役務中第38類「全指定役務」についての登録を維持する」と判断しました(登録維持)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4698836号商標の指定商品及び指定役務中第38類「全指定役務」についての登録を維持する。

理由テキスト

1.本件商標

本件登録第4698836号商標(以下「本件商標」という。)は、「eXmas」の欧文字を標準文字により書してなり、第9類、第35類、第38類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成14年11月19日に登録出願、同15年8月8日に設定登録されたものである。

2.登録異議の申し立ての理由

(1)商標法第4条第1項第11号について

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第4612853号商標は、「ESMAS」の欧文字を書してなり(以下「引用A商標」という。)、第35類、第38類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、1999年12月21日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成12年4月21日に登録出願、同14年10月18日に設定登録されたものである(甲第1号証及び甲第2号証)。

本件商標は、「エクスマス」又は「エキスマス」の称呼を生ずるのに対して、引用A商標は「エスマス」の称呼を生じ、本件商標の称呼「エキスマス」中の「キ」の音が語頭の「エ」の音に続けて短く弱く称呼されるものであり、引用A商標の称呼との相違は僅かであり、他の全ての音が一致することからも、両商標の称呼が互いに類似するものであるから、引用A商標と役務の出所の混同を生ずるものである。

(2)商標法第8条第1項について

申立人の引用する商願2003−44581商標は、別掲のとおりの構成よりなり(以下「引用B商標」という。)、第38類に属する願書に記載のとおりの役務を指定役務として、2000年3月21日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して平成12年9月19日に登録出願された商願2000−102055に係る商標法第10条第1項の規定による登録出願として同15年5月30日に登録出願、同16年5月21日に商標登録第4771812号として設定登録されたものである(甲第3号証)。

本件商標と引用B商標とは、引用A商標について述べたことと同様の理由により、役務の出所の混同を生ずるものである。

(3)商標法第4条第1項第10号及び第15号について

本件商標は、申立人の周知・著名商標である「ESMAS」との間で役務の混同を生ずるおそれがある(甲第4号証)。

申立人及びその関連企業は世界各国で「ESMAS」又は「ESMASの図形」商標を多数有している。

(4)商標法第4条第1項第19号該当について

本件商標は、申立人の周知・著名な商標「ESMAS」に類似するものであって、申立人の商標を冒用し、申立人の商標の価値を希釈化するなどの不正の目的をもってされたものである。

(5)むすび

したがって、本件商標の登録は、指定商品及び指定役務中第38類「全指定役務」について、商標法第8条第1項並びに第4条第1項第10号、第11号、第15号及び第19号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3.当審の判断

(1)商標法第8条第1項及び第4条第1項第11号の該当性について

本件商標は、「eXmas」の欧文字を標準文字により書してなるところ、全体としては特定の観念を生じない一種の造語よりなるものであるが、「X」の文字のみが大文字で表示されその他の文字が小文字で表されていること及び「Xmas」の文字部分が「クリスマス」を意味する英語「Christmas」の略称表記として広く知られていることなどよりすれば、「イイクリスマス」の称呼を生ずるとみるのが相当である。

引用A商標及び引用B商標(以下「引用各商標」という。)は、いずれも、特定の意味合いを有しないものであり、「エスマス」の称呼を生ずるものである。

本件商標より生ずる「イイクリスマス」の称呼と引用各商標より生ずる「エスマス」の称呼とを比較すると、語尾において「スマス」の各音を共通にするとしても、語頭部分において「イイクリ」と「エ」の各音の差異を有するものであるから、明確に聴別し得るものである。この点について、申立人は、本件商標より「エクスマス」又は「エキスマス」の称呼をも生ずるとし、これと引用各商標より生ずる「エスマス」の称呼とが類似すると主張しているが、上述したとおりその前提を欠くものというべきであり、採用することができない。

さらに、本件商標と引用各商標とは、観念上比較し得ないものであり、また、それぞれの構成よりみて外観上十分に区別し得るものである。

したがって、本件商標と引用各商標は、その称呼、観念及び外観のいずれの点からみても十分に区別し得る商標であるから、本件商標の登録は、商標法第8条第1項及び第4条第1項第11号に違反してされたものではない。

(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号の該当性について

申立人は、引用各商標は周知・著名性を有する旨主張し、その周知・著名性を立証する証拠として甲第4号証を提出しているが、同証拠は、欧文字で作成された広告などの資料であり、我が国において引用各商標の周知・著名性を認めるに足りない。

なお、申立人は、同人及びその関連企業が世界各国で引用各商標について多数の登録を受けている旨主張しているが、先の認定に影響を及ぼすものではない。

加えて、本件商標と引用各商標とは、上述したとおり、その称呼、観念及び外観のいずれの点からしても十分に区別し得る別異の商標であるから、本件商標をその指定役務中の第38類に属する指定役務に使用した場合、その役務が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれがあるとはいえないものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号及び第15号に違反してされたものではない。

(3)商標法第4条第1項第19号の該当性について

本件商標が不正の目的をもって使用するものであることについて、請求人は立証するところがなく、また、上述したとおり、我が国において引用各商標が著名であるとは認められないので、本件商標は、不正の目的をもって使用するものとは認められない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第19号に違反してされたものともいえない。

(4)結論

以上のとおり、本件商標の登録は、指定商品及び指定役務中第38類「全指定役務」について、商標法第8条第1項並びに第4条第1項第10号、第11号、第15号及び第19号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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