Trademark Appeal Case
結合商標の一体性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90010(T2004−90010/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4714042号商標(以下「本件商標」という。)は、「3−D BARRIER」の文字(標準文字)よりなり、平成15年1月7日登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年10月3日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)がプルオーバー、カーディガン、セーター等のニット製品に使用する周知・著名商標「BARRIE」(以下「引用商標」という。)と類似し、その指定商品はこれらの商品と類似するものである。また、本件商標は、申立人の使用する著名な上記引用商標との間で出所の混同を生じるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記のとおり「3−D BARRIER」の文字よりなるところ、前半の「3−D」の文字と後半の「BARRIER」の文字とは外観上一体的に構成され、観念上も特に軽重の差を見いだすことができないものである。また、これより生ずると認められる「スリーデイバリア」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものであり、他に構成中の「BARRIER」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。
そうとすれば、本件商標は、全体をもって一体不可分の構成よりなるものと認識し把握されるとみるのが自然であるから、その構成文字の全体に相応して「スリーデイバリア」の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
申立人は、本件商標中の「3−D」の文字部分は商品の品質等を表示するものであり、自他商品の識別力を有しない旨主張する。
しかしながら、申立人の提出した証拠を検討しても、「3−D」の文字が本件商標の指定商品の品質等を表示するものとして取引上普通に使用されているという事実は認め難いものであり、上記判断を左右するものではない。
してみれば、本件商標と引用商標とが「BARRIER」と「BARRIE」の文字との対比において外観上類似のものであり、さらに「バリア」と「バリー」の称呼において称呼上類似のものであるとした上で、両商標が外観及び観念において類似するとする本件登録異議申立ての理由は妥当でなく、この理由をもって、両商標を類似のものとすることはできない。
他に、両商標を類似のものとすべき事由は見いだせない。
つぎに、引用商標の著名性についてみるに、申立人の提出に係る証拠には、引用商標を付した商品についての広告宣伝の実績を示すものはなく、また、1998年から2003年の売上高がポンドで記載されているものの、その売上高もさほどのものではない。その上、我が国のどのような地域で、どのような流通経路で展示販売されていたのかも定かでないから、これらの証拠では、本件商標の登録出願の時に、引用商標が著名であったものと認めるに充分なものとは判断することができない。
してみれば、たとえ本件商標の構成中に「BARRIE」の文字が含まれているとしても、上記のとおり、本件商標は引用商標と類似するものではなく、両商標間に誤認混同を生じさせる事由は見いだせないものであって、しかも、引用商標は著名であるとも認め難いから、本件商標をその指定商品に使用した場合、取引者、需要者がこれより直ちに引用商標を連想、想起するとは認められない。
そうとすれば、本件商標は、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないといわなければならない。
以上のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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